著者
原 正樹 山本 光彦 堀 武幸 山名 新二 荒井 秀文 増田 英雄 大江 裕 福原 知鈴子
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.16-21, 2004

本開発は、三菱電機株式会社(以下三菱電機と略す)と移動体通信事業者であるJ-フォン株式会社(現ボーダフォン/以下J-フォンと略す)との共同企画によるものである。開発初期の2001年秋当時、写真メールサービスにより飛躍的に加入者数を延ばしていたJ-フォンは技術先導による価値の画一化と端末バリエーションの幅の狭さを懸念し、将来へ向けた市場開柘を模索していた。一方、三菱電機では折りたたみ形の採用の遅れなどがあり、強いブランドイメージを市場に対し打ち出すことができず、販売に苦戦していた。三菱電機社内のデザイナーもデザインという立場から創造性を活かして現状を打破することを模索していた。このように将来に向けてさらなる市場開拓を試みたJ-フォンと、ブランドイメージを確立し販売力を強化したい三菱電機の思惑が合致し、革新的デザインの端末を開発するに至った。本報告は、主に三菱電機側の開発経緯を紹介するものである。
著者
山本 隆司 飯島 淳子 北島 周作 交告 尚史 大江 裕幸
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

行政法の法典化は、行政活動の透明化に資する。本研究は、これまで精査されてこなかった日本における1962年の行政不服審査法の制定過程を、議事録を通じて調査し分析した。また、近時公表されたEU模範行政手続法草案、2015年に制定されたフランスにおける行政法典、そして日本でこれまでほとんど紹介されてこなかった南アフリカの行政法典を調査し、日本で行政法の法典化を進める際の示唆を得ることができた。
著者
豊岡 伸一 高野 利実 高坂 貴行 堀田 勝幸 松尾 恵太郎 市原 周治 藤原 義朗 宗 淳一 大谷 弘樹 木浦 勝行 青江 啓介 谷田部 恭 大江 裕一郎 光冨 徹哉 伊達 洋至
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.409-415, 2009 (Released:2009-10-08)
参考文献数
20

目的.ゲフィチニブ投与患者では上皮成長因子受容体(EGFR)変異例で予後が良いことが報告されている.一方,喫煙,性差はEGFR変異に影響し,さらに,肺癌の予後因子であることが示唆されている.本研究では,EGFR変異,性差,喫煙が,ゲフィチニブ治療を受けた肺腺癌患者の生存期間に与える影響を検討した.対象と方法.ゲフィチニブにより治療された肺腺癌患者362例において,EGFR変異,性差,喫煙が全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)に及ぼす影響を評価した.結果.EGFR変異は169例(46.7%)に認めた.多変量解析では,変異例で野生型例に比べOSおよびPFSが有意に長かった(P<0.001).EGFR変異の有無による群別で性差,喫煙量は,OSおよびPFSの延長とは関連がなかった.一方,性別,および,喫煙により分類した群別での解析では,EGFR変異は,OS,PFSの延長と有意な関連を認めた(P<0.001).結論.本検討から,ゲフィチニブ投与を行う患者を選択する際,EGFR変異は重要な指標であると考えられる.