著者
宮脇 昇 山本 隆司 横田 匡紀 清水 直樹 西出 崇 後藤 玲子 藤井 禎介 玉井 雅隆 山本 武彦
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

「やらせ」の政治的演出は情報の不完備性に依拠している。「やらせ」を命じる政治的演出者と「やらせ」を見る観客の双方に共通知識があたかも(as if)存在するかのごとく演出されるが、現実には観客の有する情報は限定的・選択的でしかない。被操作者は必ずしも完全な知識を有さない。情報の不完備性・非対称性が政治的演出としての「やらせ」を可能にし、公共政策の政策過程の循環を演出者の意図にそって進行させる。また非民主主義国では「やらせ」を内在化した情報操作が権力維持のために恒常化している。しかし世界的な民主化の波、インターネットの普及、情報公開制度の拡大により、成功的演出の条件が困難になった。
著者
木庭 顕 桑原 朝子 松原 健太郎 中林 真幸 山本 隆司 加毛 明 金子 敬明
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

昨年度に予告したとおり本年度は公共団体の問題に活動を集中した。その集大成は3月にKinch HoekstraとLuca Ioriを迎えて行われた「ホッブズとトゥーキュディデス」に関する研究会であり、事実上の締めくくりとなるに相応しい濃厚な二日間であった。つまり古典古代と近代をまたぎ、また国際間の衝突もテーマであったから国家間の問題、近代国家共存体制外の地域の問題、をも視野に入れた。ホッブズはまさに枢要な交点である。そのポイントで、公共団体立ち上げの条件を探った。ゲスト二人の報告は或る雑誌に翻訳して発表の予定である。また、研究代表者自身、この研究会に至る中で同時並行して一本の論文をまとめ、『国家学会雑誌』に発表した。後者は、このプロジェクトが深くかかわってきた法人理論がホッブズにとって有した意義をも論ずるものである。また、ともに、自生的な団体と深く関係するメカニズムである互酬性を、そのメカニズムの極限的なフェイズをホッブズがいかに利用しつつ克服するか、を追跡した。こうした考えをホッブズはトゥーキュディデス読解を通じて獲得した。彼が同じく翻訳したホメーロスを含め、ギリシャの社会人類学的洞察をバネにしたことになる。こうした見通しは、本研究会が遂行してきた広い比較史的視野を有して初めて持つことが可能になる。その意味では、今回の成果は、公共団体をターゲットとしてきた本年度の活動のみならず、全期間の活動の凝縮点である。付言すれば、教育目的ながら野心的な内容を含む拙著『現代日本公法の基礎を問う』も同一の軌道を回る惑星である。
著者
佐伯 仁志 大澤 裕 橋爪 隆 樋口 亮介 宇賀 克也 森田 宏樹 神作 裕之 白石 忠志 山本 隆司
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本件研究は、経済活動における違法行為に対する制裁手段の在り方について、刑事制裁と非刑事法的な規制手段とを比較しつつ、多角的な検討を加えるものである。具体的な研究成果としては、①刑事法上の過失概念と民事法上の過失概念の関係、②公務員の過失責任の限界、③銀行取引における違法行為の処理、④金融商品取引法における罰則の解釈、⑤独占禁止法におけるサンクションの在り方などの問題について、検討を加えることができた。
著者
山本 隆司
出版者
日本法社会学会
雑誌
法社会学 (ISSN:04376161)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.66, pp.16-36, 2007 (Released:2017-01-31)
著者
山本 隆司
出版者
滋賀大学
雑誌
滋賀大学大学院教育学研究科論文集 (ISSN:13444042)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.81-91, 2008

The purpose of this study is analyzing mathematical communications which seen at mathematics classes and showing what consciousness should be and what better mathematical communications should be and teacher's consciousness for communications to do more attractive lessons. In this thesis, referring the study of Hufferd-Ackles (2004), I constructed the new framework of the mathematical communications. I also devided the communications which seen at mathematics classes in junior high schools into four levels and showed teacher's action that seen each level. It is obvious that a form and development of lessons would change by difference of teacher's getting mathematical communications into distributing information, or activity of thought, or how to get student's construction of mathematical thinking.
著者
山本 隆司 飯島 淳子 北島 周作 交告 尚史 大江 裕幸
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

行政法の法典化は、行政活動の透明化に資する。本研究は、これまで精査されてこなかった日本における1962年の行政不服審査法の制定過程を、議事録を通じて調査し分析した。また、近時公表されたEU模範行政手続法草案、2015年に制定されたフランスにおける行政法典、そして日本でこれまでほとんど紹介されてこなかった南アフリカの行政法典を調査し、日本で行政法の法典化を進める際の示唆を得ることができた。
著者
小早川 光郎 山本 隆司 太田 匡彦 山本 隆司 太田 匡彦
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、2004年に行われた行政事件訴訟制度改革に対して、理論的側面及び実際的側面から検証を加えた。理論的側面からの検証の主たる成果として、原告適格、義務付け訴訟、差止訴訟を中心に、その理論的基礎及び法的問題点等を明らかにした。かかる理論的側面からの検証の成果を前提として、主として2004年改正後に出された裁判例の分析を行い、処分性、原告適格、義務付け訴訟を中心に、制度改革による実際的影響を明らかにした。
著者
山本 隆司 伊藤 洋一 交告 尚史 斎藤 誠 仲野 武志 仲野 武志
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

これまで国内法として発展してきた行政法が、ヨーロッパ規模で形成されるようになり、また国際化している。こうした状況を整序する理論枠組として、次の2つを提示できる。第1に、憲法諸原理に含まれる古典的要素と機能的要素のバランス。第2に、多元的な法秩序間の調整。研究においては、これまで日本に紹介されたことがほとんどない、北欧の行政法の基本制度も分析した。