著者
大生 定義
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.96, no.6, pp.1247-1248, 2007 (Released:2012-08-02)
参考文献数
7
著者
高橋 理 大生 定義 徳田 安春 萱間 真美 福井 次矢
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.411-417, 2009 (Released:2010-09-01)
参考文献数
15

世界レベルで関心の高い医師のプロフェッショナリズムは,社会との関係性が十分考慮されることが重要であるといわれている.しかし,医療を受ける側・患者の視点から考える医師のプロフェッショナリズムの構成概念を実証的に検討した研究は少ない.1)東京と大阪の市民各6人を対象に約2時間グループインタビューを行った.2) インタビューの逐語録を質的・帰納的に分析し市民が認識する医師のプロフェッショナリズムを構成する要素を探索した.また,それらを欧米の医師憲章と比較した.3) 探索の結果,医師のプロフェッショナリズムと関連すると考えられる要素は,(1)患者への献身・奉仕 (2)公正性 (3)医師の社会的責任 (4)企業との適切な関係 (5)患者との適切な関係,の5つに分類された.4) 欧米の医師憲章とは重なる要素もあるが,抽出されなかった要素も認めた.患者との適切な関係では,医師への謝礼に関して患者間で相反する意見もみられた.5) 医師のプロフェッショナリズムについて社会から理解を得るためには,わが国の市民の認識を考慮した構成概念が必要であろう.
著者
大生 定義
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.96, no.2, pp.385-386, 2007 (Released:2012-08-02)
被引用文献数
1 1
著者
尾藤 誠司 早野 恵子 野村 英樹 大西 弘高 浅井 篤 大生 定義 竹村 洋典
出版者
独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター)
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

<研究の目的>医療を受ける側と提供する側が信頼しあいながら医療サービスが成立するために、現在解決されなければならない問題はいくつもある。我々研究班は、2年間の事業の中で、現在起こっている医療に関する問題点について、医師のプロフェッショナリズムの視点から考察し、実証的な根拠を提示するとともに、プロフェッショナリズム推進への方略や、プロフェッショナリズム涵養のためにあるべき教育について多面的な研究事業を行なうことを目的とした。各事業に先立ち、我々は、まずインターネットによるW.EB掲示板機能を用いた「WEB討論会」を開催した。その内容を基礎資料として、以下の分担事業を行った。<医師の思考と職業意識に関する論考集の出版>分担研究者を中心とした医師の思考を文化人類学的に考察した『医師アタマ』を出版するとともに、事例を基にした論考連載「白衣のポケットの中:医師のプロフェッショナリズムについて考えるフォーラム」をおこなった。<医師が持つべきプロフェッショナリズムに関する質的調査および量的調査>医師が持つべきプロフェッショナリズムの内容に対し、医療専門職や患者、市民等に対して質的インタビューを行い概念の整理を行った。その上、医師の態度と行動に対する調査を、医師、患者、市民に実施し、結果の比較を行った。<医師のプロフェッショナリズム推進および教育事業>映画や事例の振り返りによる、医師の態度教育に関する教育ツールを開発し、有用性の観察を行った。<良質な医療サービスを提供するために必要な就労環境についての調査>医師の就労環境改善を提言するための現状調査を行った。以上の調査等を踏まえ、複数の種類にわたる医療専門職のほか、倫理学、メディエーター、マスコミ関係者、患者を代表する者等による合同ワークショップ「ともに考える医療ワークショップ」を開催し、医療者行動規範宣言書の草案を作成した。