著者
大野 智
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.3-6, 2016 (Released:2016-07-28)
参考文献数
9
被引用文献数
1

Recent surveys demonstrate that many patients with cancer use complementary and alternative medicine (CAM) therapies at some point after their diagnosis. Therefore, CAM has increasingly been the focus of international research. However, due to insufficient evidence and/or insufficient good quality evidence, this has mostly not translated to practice recommendations. In these circumstances, medical practitioners need to be aware of the importance of this issue and of the rationale used to promote CAM. A great need for public and professional education regarding this subject is evident.
著者
大野 智子 寺井 仁 徳永 弘子 立山 和美 笠松 千夏 武川 直樹
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 61回大会(2009年)
巻号頁・発行日
pp.103, 2009 (Released:2009-09-02)

目的 大皿,銘銘皿など,食事の提供形態は,複数人で食事を共にするときのコミュニケーションに影響すると考えられる.共食場面において,共有された「大皿」がコミュニケーションの質に与える効果について「聞き手の応答」の形態に着目し検討を行った. 方法 分析対象は,3人グループでの共食中の映像である.実験では,「世代」として「高校生」と「主婦」,「食事形態」として銘々の皿に食事が配膳される「銘々皿」と,大皿を囲んで自由に取り分ける「大皿」の各2水準,計4条件が設定された.実験時間は30分間である. 分析では,会話中の聞き手の応答として,他者の発話を受ける姿勢が弱い「うなずき」,他者の発話を受ける姿勢が強い「あいづち」に注目した.「うなずき」は頭部の上下運動のみによる応答で,「あいづち」は“うん”などの言語行動を伴う応答である.また聞き手が話し手に応答した際の,両者の視線を合わせて分析することにより,コミュニケーションの質について総合的な分析を行った. 結果 高校生と主婦の両世代とも,大皿において「聞き手の応答回数」が多い結果となり,大皿が聞き手の応答を促進している可能性が示された.応答の形態に着目すると,大皿では銘々皿に比べ「あいづち」が多く,積極的な会話の姿勢が形成されていたことが示された.また,応答発生時の話者と聞き手の視線は,銘々皿では自分の食べ物に集中している一方,大皿では各所に配られていたことが確認された. 以上の結果から,大皿という共有空間が中心に存在することにより,食べるという行為の過程において視線配布の広がりを生み,互いに発話を受ける姿勢を強める結果となり「活発なコミュニケーションの場」が作り出されていたことが示唆される.
著者
大野 智子 鎌田 好美 佐々木 玲
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成25年度(一社)日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.45, 2013 (Released:2013-08-23)
被引用文献数
1

【目的】これまでに、ゼラチン、寒天、米粉をゲル化剤に用いて、秋田県の郷土料理のひとつである「豆腐カステラ」の高齢者用ソフト食の開発を試みてきた。本研究では、高齢者施設等で利用されている3種のゲル化剤を使用し、物性および食味を比較検討することを目的とした。【方法】材料は、絹ごし豆腐、上白糖、鶏卵とし、ゲル化剤には介護食用寒天、ゼラチン寒天、ソフティア2を用いて3試料を調製した。物性の測定は、消費者庁が定める特別用途食品「えん下困難者用食品許可基準」の試験方法に準拠した。試料を直径40mm、高さ20mmの容器に15mm充填し、直線運動により物質の圧縮応力を測定することが可能な万能試験機(5544 社製:INSTRON)を用いて、直径20mm、高さ40mmの樹脂製のプランジャーにより、圧縮応力10mm/sec、クリアランス5mmで2回圧縮測定した。得られた記録曲線から硬さ、付着性、凝集性を算出した。さらに、20代女子学生をパネルとし、評点法を用いて食味に関する官能評価を行った。評価項目は、外観、色、硬さ、べたつき、飲み込みやすさ、口中でのばらつき、口中での残留感、おいしさ、総合的評価の9項目とした。【結果】物性測定の結果、硬さ、付着性、凝集性のいずれも介護食用寒天とソフティア2を使用した試料がえん下困難者用食品許可基準Ⅱに該当した。ゼラチン寒天を使用した試料は他の試料に比べて有意に硬く、基準に該当しない結果となった。官能評価では、外観、硬さ、べたつき、飲み込みやすさ、口中での残留感、おいしさの6項目に関して有意差が認められ、ソフティア2、介護食用寒天、ゼラチン寒天の順によいと評価された。

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著者
大野智著
出版者
角川グループパブリッシング(発売)
巻号頁・発行日
2008
著者
林 浩孝 大野 智 新井 隆成 鈴木 信孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.183-196, 2008 (Released:2008-11-14)
参考文献数
27
被引用文献数
1 3

「特定保健用食品」のうち,生活習慣病の原因の 1 つである動脈硬化に関連して「コレステロールが高めの方に適する」表示をした食品については,現在のところ,再許可等特定保健用食品を含め 100 種類以上の商品がある.そのうちのいくつかについて,安全性・有効性について解説する.
著者
上馬塲 和夫 仲井 培雄 許 鳳浩 王 紅平 大野 智 林 浩孝 新井 隆成 鈴木 信孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.119-126, 2007 (Released:2007-10-19)
参考文献数
14
被引用文献数
1

西洋ではすでに広く家庭で活用され安全性と有効性がわかっている,特に不眠に用いられるバレリアンやレモンバームなどを含むハーブティーの睡眠への効果と安全性の検証を試みた.不眠で悩む病院職員志願者女性 14 名(年齢 21–62 歳:35±11 歳,BMI 21±3 kg/m2)を対象として,文書による同意を取得し,オープン試験によって 1 週間の対照観察期間の後 1 週間,ハーブティーを夕方 2 回摂取させた.睡眠の質の変化を,OSA 睡眠調査表とVAS (Visual Analogue Scale) で評価した結果,摂取開始の翌日の夜において,対照期間より入眠と睡眠維持について睡眠の質が向上する傾向を認めた.また睡眠の質の悪い群で効果が高く,眠気や胃腸症状を認める例も 19%程度は認めたが継続しても全例自然消失したことから,安全性には問題がないと思われた.