著者
大野 知子 濱田 義和 中塚 静江 飛田 寿美子 三浦 英夫 長鶴 佳子 北井 夏子
出版者
名古屋文理大学短期大学部
雑誌
名古屋文理短期大学紀要 (ISSN:09146474)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.71-80, 1990-04-01

1)対象者の94.1%が昼食を「職場内食事」あるいは「外食」に依存していた.2)「職場内食事」は,各年代とも給食の利用が多く,取り寄せ物は50代が,手作り弁当は30代が他の年代に比べて多かったが,テイクアウト物はどの年代もほとんどみられなかった.3)外食店舗は,各年代ともうとん・そば店の利用率か高く,店舗の選択理由も「手軽・迅速」を挙げた点からも納得できる.4)昼食費は,週5〜6回以上ては600円未満か,それ以外の頻度ては600円以上の者か過半数を占め,月2〜3回程度の者には低額喫食者層と高額喫食者層の二極にわたってバラツキがあった.このことから,喫食頻度と昼食費は相互に関係していると推察てきる5)料理の平均選択数は,低年齢層あるいは低頻度の者のほうが多くなる傾向にあった.6)年代・頻度別に選択した料理の種類では,低年齢層と高年齢層の2つのクラスターが形成された.7)サラリーマンの外食での昼食は,定食・うどん類・そば類・ラーメンなど選択の容易さで済まされている傾向にあった.
著者
後藤 桂葉 服部 イク 大野 知子 中野 典子 石川 昌子 熊沢 昭子 磯部 しづ子
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.223-237, 1982

1940年以後日本において行われた栄養調査のうち, 高校生, 短大生, 大学生を対象とした栄養調査について経年的にその特徴を明らかにすることを試みた。<br>1) 文献数の最も少ないものは高校生を対象としたもので, 多かったのは女子短大生の調査であった。<br>2) 女子大生および短大生調査では, 家政科系でしかも普通の学生生活を営む学生を対象とした報告が多い。栄養素摂取量は1965年以後VAとCaを除き, バラツキの幅が少なくなる傾向がみられる。しかし, VAは1970年以後, 中部地区の調査において低値の報告がみられるところから, 今後の動向が注目される。<br>3) 女子大生調査の傾向は, 短大生と類似していた。<br>4) 食品群別摂取量の記載は, 1965年以後に多くみられた。このうち, 多くの報告に緑黄色野菜の少ないことを示していた。<br>5) 男子大学生は寮生, 寮食の調査が多くみられた。栄養素量では, たん白質摂取量は1958年以後77g程度に集中していた。<br>6) 各文献の報告者が指摘する問題点としてあげられている栄養素は, いずれのライフステージにおいてもVAとCa, 次いで, VB<sub>1</sub>, VB<sub>2</sub>など微量栄養素であった。
著者
森田 一三 中垣 晴男 村上 多恵子 加藤 一夫 水野 照久 坪井 信二 加藤 尚一 水谷 雄樹 太田 重正 小澤 晃 瀧川 融 粂野 千代 井上 千恵子 井上 好平 相武 卓樹 飯島 英文 佐藤 和子 大野 知子
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.241-247, 1996-07-30
被引用文献数
22

80歳で20歯以上保持する者(8020者)と19歯以下の者(対照者)について,栄養および食事摂取状況を比較検討した。その結果8020者はエネルギー充足率が有意に低かった。また,糖質摂取量が低い傾向が見られた。食品の摂取品目は8020者の方が多かった。以上より8020者はエネルギー摂取量は少なめで,多くの種類の食品を摂ると結論された。
著者
大野 知子 濱田 義和 中塚 静江 飛田 寿美子 三浦 英夫 長鶴 佳子 北井 夏子
出版者
学校法人滝川学園 名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理短期大学紀要 (ISSN:09146474)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.71-80, 1990-04-01 (Released:2019-07-01)

1)対象者の94.1%が昼食を「職場内食事」あるいは「外食」に依存していた.2)「職場内食事」は,各年代とも給食の利用が多く,取り寄せ物は50代が,手作り弁当は30代が他の年代に比べて多かったが,テイクアウト物はどの年代もほとんどみられなかった.3)外食店舗は,各年代ともうどん・そば店の利用率か高く,店舗の選択理由も「手軽・迅速」を挙げた点からも納得できる.4)昼食費は,週5〜6回以上では600円未満が,それ以外の頻度では600円以上の者が過半数を占め,月2〜3回程度の者には低額喫食者層と高額喫食者層の二極にわたってバラツキがあった.このことから,喫食頻度と昼食費は相互に関係していると推察できる5)料理の平均選択数は,低年齢層あるいは低頻度の者のほうが多くなる傾向にあった.6)年代・頻度別に選択した料理の種類では,低年齢層と高年齢層の2つのクラスターが形成された.7)サラリーマンの外食での昼食は,定食・うどん類・そば類・ラーメンなど選択の容易さで済まされている傾向にあった.
著者
永野 君子 松沢 栄子 大塚 慎一郎 高橋 史人 山中 正彦 山口 和子 熊野 昭子 小森 ノイ 菅 淑江 竹内 厚子 下志万 千鶴子 大野 知子 長谷川 孝子 西岡 葉子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.133-141, 1987
被引用文献数
1

肉, 魚, 卵, 豆腐, 牛乳を主な材料とする料理13種の作り方と伝承傾向の調査を, 全国8地区17都市に居住する女子, 昭和55 (1980) 年3,252名, 昭和57 (1982) 年3,094名を対象に実施した。<br>1) 伝承された時期は, 10歳代後半と20歳代前半が多く, 次いで20歳代後半であった。和風で古典的イメージの強い伝統的料理は20歳代, 普及年数の浅い洋風・中国風料理は30歳代, 40歳以上を伝承時期としていた。<br>2) 伝承形態は, (1) 母を主とする家庭内伝承パターン, (2) 専門家, 活字を主とする家庭外伝承パターン, (3)"自然に覚えた"と家庭内伝承が半々の中間パターンの3つに分類され, それぞれの料理に特徴がみられた。<br>3) 料理の作り方は, どの食品についても素材からの手作りが60%と高く, 次いで加工材料・半調理材料導入である。調理済み料理の利用は11%の低い回答率にとどまっていた。<br>4) 家庭への普及年数が比較的浅い麻婆豆腐は, 料理の作り方によって伝承形態に著しい差がみられた。手作りは専門家, 料理本・料理カードによる伝承が高く, 調理済み料理の利用は商品の説明書が有意に高かった。
著者
大野 知子 浜田 義和 中塚 静江 山口 寿美子 服部 三十治 三浦 英雄 奥原 恵理子
出版者
名古屋文理大学短期大学部
雑誌
名古屋文理短期大学紀要 (ISSN:09146474)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.43-53, 1988-04-01

サラリーマンの健康意識(自覚症状)と飲酒量,飲酒の動機(理由)などから,飲酒の実体とそ習慣性について検討を試みた.1.対象の健康状態は,健康に気を付けているものが74%を示したが,「肩がこる,疲れが翌日まで残る」の訴えが多く認められた.2.飲酒に付随して調査した煙草の喫煙状況は,30才代後半から40才代前半が喫煙人数喫煙量ともに多くみられた.3.酒類を好むものは全体の60%で,若年贋はウイスキーを好み,高年層は日本酒を好むが,ビールはどの年齢層にも好まれた.4,酒類の初飲年齢のピークは18才で,21才までに97%が経験し,動機は友人同志での飲酒が53%であった.5.飲酒の頻度は,20才代は週に1〜2回,30才代前半は週に3〜4回が多くみられ,30才代後半からは毎日飲むものが,年齢とともに増加した.6.飲酒人数は,全体でビール(84%),日本酒(65%),ウイスキー(60%),ワイン(29%),焼酎(32%)であった.7.1回当りの飲酒量(実質アルコール摂取量)は,日本酒1.8合(アルコール換算量51.3ml),ウイスキー3杯(38.6ml),ビール大ビン1.1本(32.0ml)の順位であった.8.1回の実質アルコール摂取量(アルコール換算摂取量)の多い年齢は30才代後半でビールの摂取量に限り,20才代前半が多飲を示した.9.飲酒店舗の利用状況は20〜30才代が,利用率,店舗数(種類レともに多くみられた,10.飲酒の動機(理由)では,若年齢層は「付き合いや雰囲気,なんとなく」が多く,高年齢層は,「付き合いや雰囲気」のほかに「習慣,好き,よく眠れる」などの個人的嗜好や「体調」などで飲む習慣性が認められ,30才代はそれらの飲酒型の分岐点であり,同時に飲酒習慣の形成される年齢である.ことが明確となった.11.飲酒と健康意識との関係では,飲酒量と肥満,愁訴数に相関が認められた.以上の内容は,第34回日本栄養改善学会に報告した.