著者
高見 充 藺牟田 直彦 原 斉 安部 裕子 小黒 亮輔 島岡 泉 中澤 健一郎 宮下 孟士
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.94, no.1, pp.132-134, 2005-01-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
10
被引用文献数
2 4 3

43歳,女性.四肢脱力で入院,低カリウム(K)血症性ミオパチーと診断された. 2年にわたり1日4~5Lの大量のコーラを摂取しており,これに含まれるカフェインが低K血症の原因と考えられた.カフェインを多く含む飲料(紅茶,ウーロン茶など)の過剰摂取による低K血症は今までも報告されている.コーラ負荷試験の結果,血清K値は低下し尿中K値の低下がみられたことからカフェインが細胞内にKをシフトさせるためと考えられた.
著者
木村 和美 矢坂 正弘 宮下 孟士 山口 武典
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.363-368, 1990-08-25 (Released:2009-09-03)
参考文献数
8

症例は68歳の心房細動を有する女性.上部脳底動脈の塞栓性閉塞に基づく特異な眼症候と無動性無言を呈した.両側性に垂直眼球運動障害があり, これに加えて, 左眼は外転位で内転障害が認められたが, 瞳孔異常はなかった.右眼はcorectopiaを呈し, 瞳孔は散大, 対光反射消失, 責任病巣として右Edinger-Westpha1核, 左動眼神経核, およびrostral interstitial nucleus of MLFが推測された.MRIで両側視床から中脳被蓋に連続した病巣を認め, 眼症候と無動性無言は, 傍正中視床動脈の閉塞に基づくものと考えられた.