著者
瀬口 哲夫 福島 茂 高山 純一 宮崎 幸恵 宮崎 耕輔
出版者
名古屋市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

1999年以降に合併した、800km^2以上の行政面積を持つ市を研究の対象とした。これら、「合併巨大都市」は、行政規模が大きくなり、集約型の都市を志向する傾向がある。また、土地利用や都市計画、さらに、産業振興・地域活性化では、地域的差異を抱え込みながらも広域調整の点で成果が見られる。一方で、広大な過疎地や山間部を抱えていることから、「都市内分権」や住民自治の強化が求められており、地域自治に先駆的な試みが見られる。
著者
鈴木 博志 宮崎 幸恵
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.53-62, 1995

以上の結果は, 次のように要約される.<BR>(1) 単身世帯の男女とも, 年齢層が高くなると住宅水準の高い [マンション] や [鉄賃アパート] への住み替えが進むが, その一方で [木賃アパート] の「沈殿層」が一定程度析出されている.この「沈殿層」は, 「50歳以上」の女性に多いとみられる.若年層から高年層まで, 女性は男性より水準の高い [マンション], [鉄賃アパート] の居住が多い.いずれの住宅型でも女性の平均収入は男性より低いが, 逆に畳数水準は高く, 女性の住宅への関心の高さが伺われる.また, 長期居住による住居費の低廉化は, 高年層の女性に多く寄与している.<BR>(2) 単身世帯の現住宅に対する不満度は, 総合評価で44%と高い.各評価項目別の不満度についても同様に高いが, とくに住宅の居住空間より設備・性能に関する項目の不満度が高い.全体に女性の不満度は男性より低いが, これは現住宅の居住水準が高いことの反映でもある.住宅の評価を具体的な客観的指標 (規模, 日照, 設備水準) と照合してみると, 住宅水準が低下すると不満度が高くなる傾向が読み取れる.他方, 単身世帯の住環境に対する不満度は, 総合評価で27%と低い.各評価項目別では, 中央線沿線の立地, イメージの良さから男女とも立地の利便性や地域イメージに関する項目の不満度は低い. しかし, 居住地の安全性やアメニティに関する項目の評価では, 不満度が高く表れている.<BR>(3) 単身世帯の現住宅選択理由は, 「通勤・通学の利便性」が圧倒的に多い.二義的選択理由として, 男性は「価格・家賃が適当」の経済重視が多いが, 女性は「買物などに便利」とする日常生活の利便性を重視する傾向に分かれる.今後の住宅選択の重視項目では, 全体に「通勤・通学の便利さ」の利便性以上に, 「家賃・価格の安さ」の経済性を重視する傾向にある. [~29歳], [30歳代] では, 男女とも「通勤・通学の利便性」, 「家賃・価格の安さ」が重視されるが, [40歳代] では, 「日常生活の便利さ」, 「住宅の広さ」の比重が高くなる.高年層になると, 男性は「家賃・価格の安さ」の経済性が依然として多いが, 女性は「日常生活の便利さ」, 「住宅の設備・性能」など日常生活のしやすさを重視する傾向が強くなる.<BR>(4) 単身世帯の定住希望は, 全体で61%を占める.性別では女性の方が高い.定住希望の高い年齢層は, 男性では若年層だけであるが, 女性では若年層と高年層の両極で高い.<BR>(5) 単身世帯の住宅関連設備の要求では, 男女とも「専用の風呂」や「専用のトイレ」と最も基本的な要求であり, 「独立のキッチン」や「エアコン (冷暖房用) 」は, それにつぐ高い要求とされる。女性は, とくに住宅の安全性や生活の便利さに配慮した要求内容が多い.また, 男女とも年齢が高い層に「エレベーター装置」, 「住棟内トランクルーム」, 「衣類乾燥機付浴室」の要求がやや多い.単身世帯の住宅関連サービスの要求については, 「ゴミ処理サービス」や「セクレタリーサービス」が最も多い.「セキュリティサービス」など住宅の安全性は, 女性では若年層から高年層まで共通して多い.男女とも「ケアサービス」は, その必要性の認識が高くなる高年層に多い.
著者
奥村 ミサヲ 宮崎 幸恵
出版者
東海学園女子短期大学
雑誌
東海学園女子短期大学紀要 (ISSN:02858428)
巻号頁・発行日
no.19, pp.p13-20, 1984-07

幼若ラットを用いてタンパク質含量の異なる3種の飼料を投与し4週間飼育した。その体重変化, 尿量, 肝臓および腎臓の重量, 尿中タンパク質量, 尿中尿素窒素量, 血清中タンパク質および尿素窒素量を測定した結果, 以下のことが判明した。1.成長は, 高タンパク質飼料投与群は標準タンパク質飼料投与群よりわるく, 低タンパク質飼料投与群では著しく下まわった。2.尿量は, 高タンパク質飼料投与群, 標準タンパク質飼料投与群, 低タンパク質飼料投与群の順に多く, とくに高タンパク質飼料投与群では体重に比して著しく多かった。3.肝臓の重量は3群間に有意な差が認められなかったが, 腎臓では3群間で有意な差が認められ高タンパク質投与による腎肥大が伺えた。4.尿中タンパク質量と尿素窒素量は平行し, 高タンパク質飼料投与群>漂準タンパク質飼料投与群>低タンパク質飼料投与群の順に多かった。この傾向は尿量の変化と一致した。5.血清中タンパク質量および尿素窒素量は, 低タンパク質飼料投与群と他の2群間で有意な差が認められたが, 標準タンパク質飼料投与群と高タンパク質飼料投与群では有意な差が認められなかった。
著者
木村 伸吾 北川 貴士 銭本 慧 板倉 光 宮崎 幸恵
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ニホンウナギの回遊生態と生息環境の解明を目的として、産卵域が位置する北赤道海流域および代表的な生息水域である利根川水系での調査を中心に研究を実施したものである。その結果、レプトセファルス幼生は表層で懸濁態有機物を摂餌し、同じ形態を有していても種によって摂餌する水深が異なっていること、幼生の輸送過程は大西洋と大きく異なること、成魚は餌生物が多様な自然堤防域を好んで生息することなどを明らかにした。