著者
熊谷 晋一郎 向谷地 生良 加藤 正晴 石原 孝二
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2012-06-28 (Released:2012-11-27)

①当事者研究によって導かれた「情報のまとめあげ困難説」の学術的定式化と、同仮説の検証情報のまとめあげ困難説」を外部観測的な側面を説明するA01 班・B02 班のモデルと統合し、新しいASD理論を提唱する論文を投稿中である。またA02 班との協力によって,予測符号化モデルによる情報のまとめあげ困難説の表現を試み、当事者研究と構成論との間で検証可能なモデルを共有し、実験を行った。ASDでは、行為者の意図性判断と、行為の善悪判断との間の関連性が低い傾向があり、エピソードの物語的解釈における非典型性の一端が示唆された。②発達障害者における聴覚過敏と慢性疼痛の実態・機序解明と支援法開発A01班との協働により、自閉スペクトラム症における聴覚過敏特性に基づいた個人適応型過敏性緩和システムを提案した。ASDでは触覚閾値は正常だが、触覚刺激に対する交感神経反応が亢進しており、内臓感覚-自律神経系の関与が示唆された。加えてA01班との共同で、神経障害性疼痛患者の患肢の脳内運動表象を定量化する手法を開発し、運動表象(身体性)の破綻による痛みの発症機序を解明するとともに、仮想現実(VR)を用いた神経リハビリテーション治療を行い、その治療機序が身体性の再獲得(知覚-運動協応の再統合)であることを解明した。また、体性感覚刺激を同期入力することによって治療効果が高まることを明らかにした。③当事者研究自体が持つ治療的意義の検証ASD者向けの当事者研究マニュアルと、これを用いた臨床介入研究のプロトコールを作成し、2016年9月に東京大学ライフサイエンス委員会臨床審査委員会の承認を得た(No. 16-100)。予備研究では、対処可能感の有意な上昇(p= .043)が認められた。
著者
宮崎 隆志 横井 敏郎 上原 慎一 石黒 広昭 藤野 友紀 間宮 正幸 大高 研道 日置 真世 武田 るい子 大高 研道 向谷地 生良 仲真 紀子 駒川 智子
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007 (Released:2007-04-01)

社会的に排除された若者の移行支援の課題を明らかにした。彼・彼女らの「生きづらさ」の背後には、生活世界を構成する諸コミュニティの断片化がある。したがって移行支援のためには断片化したコミュニティを再統合することが必要であるが、そのためには多様性が保障された新たな媒介的コミュニティを構築することが有効であること、およびそのコミュニティを中心にした地域的な支援システムを構想することが必要であることを明らかにした。