著者
宮本 圭造 伊海 孝充 高橋 悠介 石井 倫子 山中 玲子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

能楽を伝える最古の家系である金春家の伝来文書は、その過半が明治維新後に流出し、主要な部分は現在法政大学能楽研究所に般若窟文庫として所蔵されている。一方、金春家にも今なお多くの文書が残されているが、これについては従来、十分な調査が行われてこなかった。本研究は、その金春家蔵の古文書の悉皆調査を行ったもので、四年間にわたる調査の結果、金春家には16世紀から20世紀にいたる1664点の文書が現存することを明らかにするとともに、大和地方の神事能や17世紀の江戸の勧進能の記録、明治期の金春家の動向を伝える貴重な資料を発見するなど、多くの成果を得た。
著者
宮本 圭造
出版者
桧書店
雑誌
観世
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.44-49, 2017-01
著者
宮本 圭造
出版者
桧書店
雑誌
観世
巻号頁・発行日
vol.83, no.9, pp.40-45, 2016-09
著者
松岡 心平 天野 文雄 磯田 道史 小川 剛生 落合 博志 高桑 いづみ 高橋 悠介 竹本 幹生 橋本 朝生 姫野 敦子 宮本 圭造 山中 玲子 横山 太郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、観世文庫が所蔵する貴重な能楽関係文献資料の調査・整理・保存・公開によって、今後の能楽研究の発展の基礎を築いた。資料はマイクロフィルムに撮影・保存したうえで、これをデジタル画像化し、文献調査に基づく書誌情報と統合してデータベース化した。これはデジタルアーカイブとしてWeb上に公開され、資料が世界中から検索・閲覧可能になった。さらに「観世家のアーカイブ展」の開催を通じて、研究によって得られた知見の普及をはかった。
著者
山中 玲子 西野 春雄 伊海 孝充 宮本 圭造 橋本 朝生 表 きよし 小秋元 段 小秋元 段 橋本 朝生 表 きよし 竹本 幹夫
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

4年間の全国的な調査により、従来知られていなかった資料を含む多くの能楽関係資料の伝存を確認し得た。これらの資料から収集した能楽関係記事を比較分析することで、諸藩の能楽が従来知られていた以上に多様な担い手によって支えられていたこと、お抱え役者に対する藩の全面的な管理とサポートの様態、藩の所有する能面・能装束の管理の実態など、江戸時代の能楽の具体的な姿を明らかにし、今後の能楽史研究を大きく進める基盤を築くことができた。
著者
宮本 圭造 伊海 孝充 高橋 悠介 石井 倫子 山中 玲子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

能楽を伝える最も古い家系である金春家伝来の文書は、能楽資料の宝庫である。今回の研究プロジェクトでは、同文書を総合的な観点から研究するために、金春家旧伝文書の中核を占める般若窟文庫の文書目録をデータ化するとともに、約二千点に及ぶ文書資料のデジタル撮影を行った。これらの成果に基づき、般若窟文庫のほぼ全ての文書の検索と、ウェブ上での画像閲覧が可能な「金春家旧伝文書デジタルアーカイブ」を作成した。また、関連文書の調査として、秋田家文書の秋田城介関連能楽伝書、毛利博物館蔵能楽伝書、吉川広家旧蔵笛伝書などの調査を行った。
著者
松岡 心平 天野 文雄 磯田 道史 小川 剛生 落合 博志 小林 健二 高桑 いづみ 高橋 悠介 橋本 朝生 宮本 圭造 山中 玲子 横山 太郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

観世文庫の能楽関係資料は、質・量ともに能楽に関する最重要の資料群である。本研究では、これらの資料の調査・研究に基づき、インターネット上で画像と解題を公開するデジタル・アーカイブ「観世アーカイブ」を拡充させると共に、これを活用して、近世能楽史の研究を大きく進めた。特に、15世観世大夫元章(1722~74)の能楽改革に関する研究に重点を置き、観世元章に関する用語集と関係書目、年譜をまとめ、刊行した他、元章による注釈の書入れが顕著な謡本『爐雪集』の翻刻と検討を行った。さらに、観世文庫に世阿弥自筆能本が残る「阿古屋松」の復曲を行い、観世文庫資料の展覧会でも研究成果を公開した。