著者
小川 剛生
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田國文 (ISSN:02879204)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-16, 1997-03-31

はじめに一 摂関家の存在証明 : 日本紀神話と大嘗会神膳供進作法二 二条師忠と即位灌頂三 二条家の印明説と寺家即位法四 二条良基と即位灌頂(1)五 二条良基と即位灌頂(2)六 結語
著者
小川 剛生
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

2019年度は今川義元の生誕500年に当たる。そこで黒田基樹によって企画された論文集『今川義元』に、「今川文化の特質-和漢聯句を視座として」と題して論文を執筆した。この論文は、当該研究の成果をもとに、義元が主催したり、あるいは参加した和漢聯句・漢和聯句の催し四度を取り上げて、その開催事情・句意・連衆などを整理し、その意義を述べたものである。これによって、和漢聯句が、たんに文化のみならず、朝廷・幕府との交渉や領国支配といった政治的な活動においても、極めて重要な役割を果たしていることを実証できたと考えられる。それはまた戦国国家を構成する人々、すなわち国衆、内衆、さらに在国する公家衆、また五山・妙心寺派の禅僧とが教養も階層も異にしながら、同座しての交歓や交渉がしばしば和漢聯句・漢和聯句によって可能となり、彩られていた事情を強く示唆するのである。こうした和漢聯句の流行の前提には、中国宋元版の韻書の将来、五山版などの刊行が深く関係する。これらを活用した事例がいつまで遡るか、調査研究を進めた。とりわけ宋末に成立した分類体通俗韻書である、分門纂類唐宋時賢千家詩選に着目し、南北朝中期、頓阿が開催した句題百首が、その源泉をこれに仰いでいる事実を明らかにした。これは論文「頓阿句題百首の源泉-宋末元初刊の詩選・詩話・類書との関係を中心に」(藝文研究117)として公表した。さらに7月12日から14日にかけては、国文学研究資料館の教員と合同で、九州国立博物館での「室町将軍」の展示見学、および九州大学附属図書館の雅俗文庫、祐徳稲荷神社(鍋島直朝の蔵書)、福源寺(佐賀県鹿島市)の滴水文庫(梅嶺道雪の蔵書)における室町期漢文学文献の調査を行って、多くの知見を得ることができた。また10月1日は川越市立中央図書館・遠山記念館の調査を行い、11月23日は京都大学文学部における和漢聯句研究会に参加した。

20 0 0 0 OA 宗尊親王年譜

著者
中川 博夫 小川 剛生
出版者
徳島大学
雑誌
言語文化研究 (ISSN:13405632)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.A1-A30, 1994-02-18
著者
小川 剛生
出版者
慶應義塾大学国文学研究室
雑誌
三田國文 (ISSN:02879204)
巻号頁・発行日
no.32, pp.1-17, 2000-09

一 はじめに二 成立年代考証のために三 「ついのまうけの君」四 「いまの尊氏」五 元弘三年以後の事実の投影六 昭慶門院御所をめぐる記述から七 『増鏡』の作者像八 両統迭立下における廷臣の立場九 鎌倉後期的体制の終焉一〇 おわりに
著者
小川 剛生
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田國文 (ISSN:02879204)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.25-34, 1995-06-30

一 「揚名介」の実態二 中世摂関家に於ける「揚名介」説三 徐目執筆と「揚名介」四 『原中最秘抄』と三条西家旧蔵『揚名介勘文写』の関係五 結語 : 良基の「揚名介」説
著者
小川 剛生
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田國文 (ISSN:02879204)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-9, 1995-12-30

五 延文四年京官除目についての一考察六 おわりに
著者
小川 剛生
出版者
慶應義塾大学国文学研究室
雑誌
三田國文 (ISSN:02879204)
巻号頁・発行日
no.21, pp.8-17, 1994-12

はじめに一、中世公家と除目説二、良基の徐目執筆(1) : 康永元年京官三、良基の徐目執筆(2) : 貞和二年縣召
著者
小川 剛生 川﨑 美穏 出村 奈那恵
出版者
慶應義塾大学国文学研究室
雑誌
三田國文 (ISSN:02879204)
巻号頁・発行日
no.60, pp.120-160, 2015-12

図削除挿表はじめに一, 底本書誌二, 翻刻本文三, 興行時期・連衆四, 注釈五, まとめ
著者
榎原 雅治 本郷 恵子 末柄 豊 伴瀬 明美 前川 祐一郎 高橋 典幸 井上 聡 須田 牧子 遠藤 珠紀 小川 剛生 高橋 一樹
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

室町時代は日本の伝統文化の形成された時代であるといわれている。本研究では、さまざまな理由によってこれまで全体像が把握されていなかったこの時代の公家や僧侶の日記を解読し、出版やデータベースの作成によって、その全文紹介を進めた。また日記に登場する人物について研究し、室町文化の形成を考える上で不可欠な人物データベースを作成した。
著者
小川 剛生
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

日本には250もの年号が存在し、とくに中世は頻繁に年号が改められた。改元は国家の大事であり、武家政権も重大な関心を示してしばしばこれに干渉した。しかし年号制定の手続きや、年号に関する当事者の意識については、これまで十分な整理が行われていなかった、そこで年号の選定に関する文献について、旧公家蔵書を中心として調査を実施し、新たな史料をいくつか見出した。さらに、こうした史料と分析を踏まえて、以下の研究を行った。(1)年号改元文献の書誌調査(2)中世の年号制定手続きと難陳から窺える歴史認識(3)室町幕府将軍の年号制定への介入(4)年号文字の反切と『韻鏡』の受容(5)迎陽記諸本の研究と、史料纂集『迎陽記一』の校刊