著者
渋谷 明子 寺本 水羽 祥雲 暁代 秋山 久美子
出版者
創価大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

2013年11月(W1)、2014年5月(W2)に、15歳から29歳までのソーシャルゲーム利用者を対象に、インターネット調査を実施した。また、上位30位のソーシャルゲーム(W1時)の内容分析を行い、課金や期間限定イベントの文脈への接触度をプレイヤーごとに算出し、ゲーム依存、ゲーム接触時間、課金額などとの関連性を分析した。その結果、他のプレイヤーとの対戦継続で課金できるゲームで遊ぶプレイヤー(W1)は、6か月後のゲーム接触時間(W2)が長くなり、期間限定ガチャの最高金額が高いゲームで遊ぶプレイヤー(W2)は、6か月後の課金額(W2)が上昇しており、これらは長期的影響である可能性が示唆された。
著者
堀内 由樹子 坂元 章 秋山 久美子 寺本 水羽 河本 泰信 松本 正生 村井 俊哉 佐々木 輝美 渋谷 明子 篠原 菊紀
出版者
NPO法人 日本シミュレーション&ゲーミング学会
雑誌
シミュレーション&ゲーミング (ISSN:13451499)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.1-11, 2022-06-30 (Released:2022-06-30)
参考文献数
31

本研究では,ゲーム障害尺度であるIGDT-10 (Király et al. 2017, 2019)に基づいて,子どもから大人まで適用できる日本語版の尺度を作成した.IGDT-10の著者の協力のもと,原文の項目文をより平易な日本語の文章に変更することを行った.作成した尺度について,小中学生を対象とした学校での一斉回収による郵送調査(N=1006),高校生を対象としたウェブ調査(N=219),18–79歳の大人を対象としたウェブ調査(N=1308)の3つの調査により,信頼性及び妥当性の検討を行った.対象者は,年間でのゲーム利用者及び過去にゲーム利用をしたことがある経験者であった.結果として,クロンバックのα係数が3つの調査のいずれでも0.8を超えており,本尺度は信頼性があることが示された.また,確認的因子分析及び外的基準となる尺度及び変数との相関の結果から,因子的妥当性及び基準関連妥当性があることが示された.
著者
坂元 章 渋谷 明子 笠原 章子 松尾 由美 田島 祥 佐々木 輝美 渋谷 明子 笠原 章子 (七海陽) 田島 祥 佐々木 輝美 堀内 由樹子 松尾 由美 寺本 水羽 鄭 姝 倉津 美紗子 Anderson Craig A. Gentile Douglas A.
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

3歳児クラスから高校生までの子どものゲーム利用による攻撃性、社会的適応の影響を検討した。ゲーム利用時間やゲーム上の交流経験が攻撃的傾向や社会的適応に影響することが示された。また、保護者の介入行動は子どもの学齢が低い場合には介入の効果は高いこと、子どもの学齢や介入する問題の種類で介入行動の効果が異なることが示され、子どもの発達段階や問題にあわせて介入方法を調整する必要性が示唆された。レーティングについては、家庭での認知度が低いこと、レーティング区分毎の攻撃的傾向に対する影響について一貫した結果が見られなかったことから、効果的な介入の手段とするために工夫や検討が必要であることが示された。