著者
橋本 芳樹 小池 義和 上羽 貞行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波
巻号頁・発行日
vol.93, no.354, pp.25-32, 1993-11-26
被引用文献数
8

従来の超音波浮揚では、定在波音場を利用した浮揚が多く、浮揚物質の質量はmg〜数mgのごく軽い物質に限られており、その点が実用上のネックとなっている。筆者らは、浮揚される物質の音波を受ける面が平坦であれば、振動板からの音波の放射圧により、材質に関わらず実験的には数Kg〜数十Kgオーダー(10^6倍)の物質の浮揚が可能であり、振動板の近距離で長時間安定して浮揚することを見い出した。本報告では、種々の振動モードに対して、浮揚の基本特性を実験的に測定した結果について報告する。
著者
市川 将稔 千島 一輝 小池 義和
出版者
The Japan Society of Applied Electromagnetics and Mechanics
雑誌
日本AEM学会誌 (ISSN:09194452)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.139-144, 2018 (Released:2018-05-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1

Authors investigated whether the absolute sound pressure in the ultrasonic cleaning machine can be measured by fiber optic probe hydrophone (FOPH) under cavitation. Since the intensity on the cavitation bubble collapse is high in the frequency range of about 30 to 100 kHz, the sound pressure measurement using FOPH was applied to ultrasonic cleaning machine with the use of a submerged ultrasonic transducer with frequency of 35.5 kHz. In the case of cavitation bubble collapse occurs frequently, it is confirmed that fundamental and harmonic components can be measured by FOPH. And also, the sound pressure distribution was compared to the analysis result using finite element method.
著者
小池 義和 森野 博章 栗原 邦彰 糸井 成夫 河上 達 清水 悦郎
出版者
Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology
雑誌
JAMSTEC Report of Research and Development (ISSN:18801153)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.49-58, 2014
被引用文献数
3

近年,深海探査の要求は高まっており,低コストで簡易な深海探査システムの実現が望まれている.江戸っ子1号プロジェクトは,東京下町の中小企業,大学,研究機関,金融機関,企業有志がフリーフォール型の簡易深海探査システム実現を目的として集まって実施したプロジェクトである.プロジェクトでは,深海7800 mでの3Dビデオ撮影に成功している.このプロジェクトに参加した筆者らは,江戸っ子1号プロジェクトで使用したフリーフォール型深海探査システムのガラス球内部に温度センサと気圧センサを設置し,深海の温度プロファイル,着底,離底の検知ができないかを検討した.その結果,センサ出力から得られる体積変化分から着底,離底の検出が可能となることを確認した.
著者
橋田 祥子 加治屋 亮一 小池 義和 安田 明生 大森 宏 藤崎 健一郎
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、明星大学緑地環境保全ボランティアクローバーを、日野市、あきる野市、八王子市の市民が、緑地保全や緑の環境緩和効果に関する環境測定を通じて交流する仕組みの核として位置づけ、芝浦工業大学と共同で開発した環境教育ツール(GPSを用いた移動観測装置)を用い、中学生と共同で環境測定を実施した。また、東京大学大森研究室と共同開発した、ホームページを用いた対話型環境教育ツールを用いて樹名板の作成や構内樹木マップの作成に取り組み、市民が緑に親しむきっかけづくりに取り組んだ。今回開発した環境教育ツールを様々な場面で応用し、若い世代が緑に親しみ、緑地保全に興味を持つきっかけを広げてゆきたい。
著者
松尾 英一 小池 義和 中村 健太郎 上羽 貞行 橋本 芳樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波
巻号頁・発行日
vol.98, no.469, pp.33-38, 1998-12-14
参考文献数
12

著者らは、数kgfの重さの板状重量物体が振動面から数10μmの距離で浮揚可能な音波浮揚現象を見いだし、非接触搬送装置への応用を試みている。円形振動板を用いて円形板状物体を浮揚させた場合非接触で浮揚物体を保持・静止することが可能であるので、振動源を移動させることにより物体の非接触搬送が実現できる。これまで、振動板を固定した状態で浮揚させた場合に浮揚物体に水平方向に働く保持力の特性について検討を行ってきている。本報告では、浮揚物体の大きさ、浮揚距離、放射板の振動振幅、振動モード等が保持力に与える影響について測定を行い検討した結果について報告する。
著者
巽 敏之 菊池 圭 小池 義和 鈴木 一成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.401, pp.97-100, 2012-01-19

キャビテーション環境での絶対音圧計測は半導体基板における高周波超音波洗浄において重要である。しかし,従来のニードル型ハイドロホンではキャビテーション気泡により損傷の恐れがある。筆者らは,屈折率変調方式の光ファイバハイドロホンを超音波洗浄機の絶対音圧計測に適用を試みている。光ファイバハイドロホン及びマイクロホンは集束超音波の分野で利用されてきているが,キャビテーション気泡の影響による出力変化が音圧計測の妨げになることが問題となる。今回の報告で,キャビテーション環境で光ファイバハイドロホンの適用可能性について検討する。検出機構を増やし気泡の影響を補う計測法を提案する。
著者
鈴木 一成 潘 毅 岡野 勝一 副島 潤一郎 小池 義和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.81, pp.7-10, 2009-06-04

半導体枚葉洗浄において,石英導波路管を伝搬体とした新しい超音波洗浄機用振動子を提案する.中実棒を伝搬体とした場合,超音波は縦振動で伝搬し,定在波による振動分布が生じる.一方で導波路管壁での超音波は横(屈曲)振動で伝搬し,進行波成分が増す.また,導波路管壁は伝搬液を経由した音源振動により間接的に駆動する,導波路管壁面振動には伝搬液内で生成された高調波成分が観測される.枚葉スピン洗浄機に導波路管型振動子を搭載し,CMP後洗浄での微粒子除去率(PRE:Particle removal efficiency)との関連を評価した.
著者
鈴木 一成 小池 義和 潘 毅 岡野 勝一 副島 潤一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.17, pp.23-28, 2009-04-17
被引用文献数
1

半導体ウェーハの枚葉洗浄処理にスピン洗浄機が使用されており,1MHz程度の流水式高周波超音波振動子は微粒子除去に有効である.流水中の超音波は伝搬距離が短いが,内径4mm程度の石英ガラス製導波路管を適用することで伝搬距離が延長される.本稿ではCMP後洗浄での微粒子除去率(PRE)および導波路管内の音波伝搬について評価を行う.導波路管内の音波伝搬は壁面吸収による減衰が支配的となる.音源入力5Wでの壁面吸収係数は計算値と一致するが,30Wでは異なる.このとき音源近傍の音圧は578kPa(235.2dB)に達し,導波路管出口での受波音圧レベルは非線形吸収に伴う飽和現象を示す.高調波成分の観測や衝撃波形成距離についても検討する.