著者
加茂 泰広 田島 和昌 小田 英俊 木下 昇 富永 雅也 山本 美保子 米満 伸久 竹島 史直 中尾 一彦
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.1219-1224, 2018 (Released:2018-06-20)
参考文献数
17

症例は79歳女性.食欲不振から全身状態悪化し当院救急搬送.精査の結果糖尿病性ケトアシドーシスの診断となり当院入院となった.治療経過中に腹部膨満感出現,腹部CTにて結腸の拡張を認め下部消化管内視鏡検査にて結腸全体の多彩な潰瘍性病変を認め,腸管サイトメガロウイルス(CMV)感染症の診断となり,ガンシクロビルによる加療を開始した.その後症状は速やかに改善,治癒となったがその後便秘症状が出現し,下部消化管内視鏡検査にてS状結腸にスコープ通過不能な狭窄を認めた.腸管CMV感染症治癒後瘢痕による消化管狭窄と診断,狭窄解除目的に内視鏡的バルーン拡張術(EBD)を施行,術後経過良好で現在再発なく経過している.
著者
河岡 豊 小田 英夫
出版者
THE SOCIRETY OF RUBBER SCIENCE AND TECHNOLOGYY, JAPAN
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.12, pp.961-967, 1960

加硫ゴムの日光劣化に対する保護剤として, 化学的にも比較的安定で, かつゴムに容易に溶解するイソ•プロピル•ザントゲン酸ニツケルを選んで実験し, 次の如き結果を得た. 普通硫黄加硫の場合には網状および一定方向の亀裂の発生を同時におくらせること, 過加硫になると硫化ニツケルができて加硫ゴムが変色し, 劣化防止効果も減少することがわかった. イソ•プロピル•ザントゲン酸ニツケルの耐熱老化性はあまり期待できなかった.<br>テトラメチル•チウラム•ジサルファイドによる無硫黄加硫においては劣化防止作用は認められなかった. 加硫のみについていえば, イソ•プロピル•ザントゲン酸ニツケルは硫黄加硫において, 相当強力な促進作用を有し老化防止剤と同時に二次促進剤として利用することができる.
著者
新美 三由紀 赤座 英之 武島 仁 樋之津 淳子 高橋 秀人 加納 克巳 大谷 幹伸 石川 悟 野口 良輔 小田 英世 大橋 靖雄
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.88, no.8, pp.752-761, 1997-08-20
参考文献数
11
被引用文献数
2

(背景と目的) 癌告知の是非について様々な論議がなされているが, 現在でも, その原則は確立されてはいない. そこで今回は, 前立腺癌患者のQOLに対する癌告知の影響について検討した.<br>(対象と方法) 前立腺癌の外来通院患者を対象に, GHQとI-PSSを用いて, QOLの構成因子である身体・精神・社会的側面を測定し, GLMにより, [うつ状態] [不安と不眠] [社会的活動障害] のそれぞれに対する寄与要因を探索し, 告知の効果の影響を検討した.<br>(結果) 告知の有無で比較したとき, 全変数とも有意差は認められなかったが,「うつ状態」「I-PSS」「身体的症状」の3変数間の相関構造が, 告知あり群と告知なし群で大きく異なった. さらにGLMの結果,「うつ状態」に対して「身体的症状」「I-PSS」「臨床病期」が主効果として寄与し,「告知の効果」と「身体的症状」の交互作用が認められた.<br>(結論) 前立腺癌患者は, 身体状態が良いときは, 病名告知に関わらず精神的に安定しているが, 身体的な自覚症状が強くなると, 告知されていない群の方が抑うつ傾向を示す可能性が高い. 一方, 病名を告知された前立腺癌患者群では, この傾向は比較的弱いことが示唆された. これは病名を告知されている群は, 患者自身が自覚的な身体症状の変化を理解でき, そのために精神的安定が保たれているのではないかと推察される.
著者
浪江 智 浜辺 定徳 川冨 正治 川冨 正弘 小田 英俊 中沢 将之 西野 友哉
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.169-177, 2015 (Released:2015-03-27)
参考文献数
17
被引用文献数
3 5

炭酸ランタンを服用中の70例の血液透析患者の腹部単純CTにおける胃のhigh density area (HDA) について検討した. 70例に173回のCT検査を行ったが, そのうち明らかなHDAを認めたものは42例 (60%) に計67回 (39%) であった. HDAを認めた群 (42例) はHDAを認めない群 (28例) と比較して, 炭酸ランタンの服用期間が有意に長かった. また, 服用期間が長いほどHDAの程度が有意に強かった. 胃内視鏡検査を施行した4例の内視鏡所見は胃粘膜の白色肥厚が特徴的にみられ, 組織所見は胃粘膜固有層に沈着物を認め, マクロファージの浸潤と貪食像を認めた. 胃組織中のランタン定量分析では, ランタンの存在が確認された. 炭酸ランタンを服用中止して8か月後に経過をみた2例の腹部CTでは, HDAは残存し, 1例の胃内視鏡所見では胃粘膜の白色肥厚が残存した. 炭酸ランタンが胃粘膜に与える影響について, 注意深い観察が必要であると考えられた.