- 著者
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小野 永貴
- 出版者
- 一般社団法人 情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.67, no.10, pp.539-545, 2017-10-01 (Released:2017-10-01)
日本の大学における情報リテラシー教育は,大学図書館における利用者教育の発展形と,情報処理教育の一般教育化の2つの文脈がある。これらは異なる経緯や視点をもち,複数の組織から独立的に実施される場合が多い。一方で,現在の大学の現場では両者とも「情報リテラシー教育」という共通の目標語のもと展開されることがあり,本来は大学全体で接続的・統合的に実施されるべきと考える。本稿ではこれらの議論を振り返りつつ,両者の視点を接続・統合して実施された情報リテラシー科目の事例を解説する。そのうえで,小中高大が接続した情報リテラシー教育の実現にむけて,将来展望と課題を考察する。