著者
歳森 敦 北原 夕里歌 植松 貞夫
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.33-45, 2000-03-30

市区立図書館中央館を対象とした標本調査により, ブックディテクションシステム(BDS)導入の動向と, 設置館・非設置館の蔵書紛失率を明らかにするとともに, それらの結果をもとにBDSの設置効果を試算した。BDSの設置状況として, 1割弱の館にBDSが設置されていること, 最近数年間の新築時BDS設置率は4割強であること, 一部のコーナーに限定する形で導入する部分設置館が2/3以上であることを明らかにした。年間蔵書紛失率の平均は1.33%となった。BDSを全館を対象に設置した場合には蔵書紛失率が有意に低く, 不正持ち出しの防止に一定の効果があると判断できる。最後に, BDSを設置した場合に必要な費用とBDSを設置しない場合に必要な費用の差としてBDSの設置効果を定義し, 一定の条件を与えて設置効果の試算をおこない, 設置効果を得られる館は一部であること, 部分設置の効果が限定的なことを示した。
著者
溝上 智惠子 清水 一彦 歳森 敦 池内 淳 石井 啓豊 逸村 裕 植松 貞夫 宇陀 則彦 永田 治樹 長谷川 秀彦 石井 夏生利 呑海 沙織 孫 誌衒 松林 麻実子 原 淳之 井上 拓 佐藤 翔
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、大学教育の実質化を進展させるための学習支援サービスの1つとして、大学生の主体的学習を促進させる実空間「ラーニング・コモンズ」 (Learning Commons)に着目し、その現状と課題を明らかにした。1990 年代に、北米地域から導入・整備が始まったラーニング・コモンズは、現在各国の高等教育改革や大学図書館の状況を反映して、多様な形態で展開しつつあること、学習成果の視点からの評価はいずれの国でもまだ不十分な段階にあることが明らかになった。
著者
松本 紳 逸村 裕 歳森 敦
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.91, pp.9-14, 2011-03

2007年度より改組され新たなスタートを切った筑波大学情報学群知識情報・図書館学類について記した。知識科学,情報経営・図書館,知識情報システムの三主専攻からなる学類の使命,教育理念,輩出すべき人材,そして1年次からのカリキュラム構成とその特色,就職先/進路について述べた。また学類と附属図書館とが協同で設置したラーニングコモンズとそこから派生した「図書館情報学若手の会(ALIS:Around Library and Information Science)の活動について記述した。学類は発足して 年目であり,今後,評価活動を通じてカリキュラムの見直し,改定すべき所を検証していくところである。
著者
歳森 敦 北原 夕里歌 植松 貞夫
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.33-45, 2000-03-30 (Released:2017-05-04)

市区立図書館中央館を対象とした標本調査により, ブックディテクションシステム(BDS)導入の動向と, 設置館・非設置館の蔵書紛失率を明らかにするとともに, それらの結果をもとにBDSの設置効果を試算した。BDSの設置状況として, 1割弱の館にBDSが設置されていること, 最近数年間の新築時BDS設置率は4割強であること, 一部のコーナーに限定する形で導入する部分設置館が2/3以上であることを明らかにした。年間蔵書紛失率の平均は1.33%となった。BDSを全館を対象に設置した場合には蔵書紛失率が有意に低く, 不正持ち出しの防止に一定の効果があると判断できる。最後に, BDSを設置した場合に必要な費用とBDSを設置しない場合に必要な費用の差としてBDSの設置効果を定義し, 一定の条件を与えて設置効果の試算をおこない, 設置効果を得られる館は一部であること, 部分設置の効果が限定的なことを示した。
著者
叶 少瑜 歳森 敦 堀田 龍也
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.165-174, 2016-12-24 (Released:2017-03-23)
参考文献数
18
被引用文献数
4

本研究は大学生のメディア/ソーシャルメディア使用とネット・リテラシーとの因果関係,及び両者に対する社会的スキルと性別の効果を明らかにすることを目的とした.大学生を対象に2時点のパネル調査を実施し,107名を対象に検討を行った.結果,(1)TwitterとFacebookを使用することで,新しい知り合いを作ることができると認識し,見知らぬ他者とコミュニケーションをもつようにしている.(2)男性では,Facebook使用に関するネット・リテラシーを習得することが,Facebookの使用,特に投稿頻度を増加させるだけでなく,社会的スキルを高める効果もあることが示唆された.(3)女性では,Facebookの投稿頻度を増加させることにより,それに関するネット・リテラシーの向上に寄与する可能性が示唆された.
著者
松本 紳 逸村 裕 歳森 敦
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.91, pp.9-14, 2011-03-31 (Released:2017-11-01)

2007年度より改組され新たなスタートを切った筑波大学情報学群知識情報・図書館学類について記した。知識科学,情報経営・図書館,知識情報システムの三主専攻からなる学類の使命,教育理念,輩出すべき人材,そして1年次からのカリキュラム構成とその特色,就職先/進路について述べた。また学類と附属図書館とが協同で設置したラーニングコモンズとそこから派生した「図書館情報学若手の会(ALIS:Around Library and Information Science)」の活動について記述した。学類は発足して4年目であり,今後,評価活動を通じてカリキュラムの見直し,改定すべき所を検証していくところである。
著者
孫 誌衒 歳森 敦 植松 貞夫
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.49-61, 2005-06-15

公共図書館におけるインターネットサービスに対する利用者の選好意識構造を把握するために, コンジョイント分析法を用いて「サイトの制限」, 「職員の援助」, 「時間の制限」, 「待ち時間」, 「プライバシー」, 「活字資料との併用」, 「申込みの有無」の7つの要素について茨城県立図書館の来館者470人を対象に調査を行なった。その結果, インターネットへの習熟度や来館目的によって, 「職員の援助」や「サイトの制限」などの評価に差が生じること, また, 利用者は「プライバシー」を重視する傾向が強いことなどが分かった。このような違いを踏まえて, それぞれの図書館でインターネットサービスの位置づけを明確にすることや重点を置くべき提供環境などについて考察した。
著者
松本 紳 逸村 裕 歳森 敦 MATSUMOTO Makoto ITSUMURA Hiroshi TOSHIMORI Atsushi
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.91, pp.9-14, 2011-03-01

2007年度より改組され新たなスタートを切った筑波大学情報学群知識情報・図書館学類について記した。知識科学,情報経営・図書館,知識情報システムの三主専攻からなる学類の使命,教育理念,輩出すべき人材,そして1年次からのカリキュラム構成とその特色,就職先/進路について述べた。また学類と附属図書館とが協同で設置したラーニングコモンズとそこから派生した「図書館情報学若手の会(ALIS:Around Library and Information Science)の活動について記述した。学類は発足して 年目であり,今後,評価活動を通じてカリキュラムの見直し,改定すべき所を検証していくところである。