著者
小野 永貴 常川 真央
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.185-197, 2010 (Released:2010-07-01)
参考文献数
29
被引用文献数
1 1

近年,図書館関係者の間で貸出履歴データを図書館サービスに活用していく議論が活発である。議論は図書館総合展など大規模なフォーラムにおいても注目されるようになり,実際に貸出履歴を活用した図書館システムを導入する例も出始めている。しかし一方で,貸出履歴の活用によって図書館の在り方そのものにどう影響を与えるかについての議論は少ない。本稿では貸出履歴についての議論や活動を解説したうえで,近年台頭しつつある新たな図書館サービスと合わせてWeb時代にあるべき図書館について検討した。その結果,筆者らは貸出履歴の活用方法の4類型を提示し,利用者コミュニティーの形成を重視した新たな図書館モデルを提示した。そのうえで,図書館の利用者コミュニティー形成を支援するために筆者らが開発したWebサービス「Shizuku2.0」について紹介し,今後の展望について記述した。
著者
小野 永貴 常川 真央 岡野 裕行 谷村 順一
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.367-370, 2019-11-23 (Released:2019-12-23)
参考文献数
1

文芸同人誌は,将来的な文学研究に資する重要な資料になり得るにも関わらず,体系的なアーカイブ化がなされていない.そこで筆者らは,文芸同人コミュニティの代表例である「文学フリマ」の作品を対象としたデータベースの研究開発に取り組んでいる.今回,開発に向けた事前調査として,データベース化のニーズに関するアンケートを実施した.本稿では,アンケート結果の中から定量的項目を抽出し,その集計結果を報告する.
著者
小野 永貴 常川 真央
出版者
科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.185-197, 2010
被引用文献数
1

近年,図書館関係者の間で貸出履歴データを図書館サービスに活用していく議論が活発である。議論は図書館総合展など大規模なフォーラムにおいても注目されるようになり,実際に貸出履歴を活用した図書館システムを導入する例も出始めている。しかし一方で,貸出履歴の活用によって図書館の在り方そのものにどう影響を与えるかについての議論は少ない。本稿では貸出履歴についての議論や活動を解説したうえで,近年台頭しつつある新たな図書館サービスと合わせてWeb時代にあるべき図書館について検討した。その結果,筆者らは貸出履歴の活用方法の4類型を提示し,利用者コミュニティーの形成を重視した新たな図書館モデルを提示した。そのうえで,図書館の利用者コミュニティー形成を支援するために筆者らが開発したWebサービス「Shizuku2.0」について紹介し,今後の展望について記述した。
著者
小野 永貴 小西 響児
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 2010 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
pp.3-7-1-_3-7-2_, 2010-08-31 (Released:2017-05-24)

We developed interactive broadcasting system named "Nyafu Nyafu Douga". Using this system, viewer can watch broadcast and post comments at the same time. We put this system into practice in University of Tsukuba school festival.
著者
常川 真央 小野 永貴 安西 慧 矢ヶ部 光
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DD (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
no.65, 2008-03-28

本研究では利用者同士のコミュニケーション促進を目的とした図書館システムShizukuの開発を行った。現在の図書館は、情報提供機関であることを越えて知識創出を支援する機関となることを求められつつある。知識創出を目指すためには、コミュニティの形成が欠かせない。そこで、本システムでは図書館利用者のコミュニティ形成を支援する機能の実装を目指した。具体的には貸出履歴情報を活用し、仮想本棚や仮想図書カードによる交流機能を実装した。
著者
小野 永貴 常川 真央
出版者
科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.185-197, 2010-07
被引用文献数
1

近年,図書館関係者の間で貸出履歴データを図書館サービスに活用していく議論が活発である。議論は図書館総合展など大規模なフォーラムにおいても注目されるようになり,実際に貸出履歴を活用した図書館システムを導入する例も出始めている。しかし一方で,貸出履歴の活用によって図書館の在り方そのものにどう影響を与えるかについての議論は少ない。本稿では貸出履歴についての議論や活動を解説したうえで,近年台頭しつつある新たな図書館サービスと合わせて Web時代にあるべき図書館について検討した。その結果,筆者らは貸出履歴の活用方法の4類型を提示し,利用者コミュニティーの形成を重視した新たな図書館モデルを提示した。そのうえで,図書館の利用者コミュニティー形成を支援するために筆者らが開発したWebサービス「Shizuku2.0」について紹介し,今後の展望について記述した。
著者
常川 真央 小野 永貴 松村 敦 宇陀 則彦
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

現在の図書館は、情報提供機関であることを越えて知識創出を支援することを求められつつあり、そのためにはコミュニティの形成が欠かせない。筆者らは、貸出履歴を活用した利用者間のコミュニケーション支援システム「Shizuku」を開発してこの課題の解決を試みた。本研究では、Shizukuを改良し、利用者同士が図書館に関するノウハウを教えあえる機能を実装することでより密なコミュニティの形成の実現を試みる。
著者
原田 隆史 高久 雅生 小野 永貴 杉岡 秀紀 真山 達志 逸村 裕 江草 由佳 岡部 晋典 小泉 公乃 山本 順一 安形 輝 桂 まに子 岸田 和明 佐藤 翔
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究では,「資料」「来館者」「非来館者」「知の拠点」「図書館制度・経営」という5つの観点を研究する5 つのグループを設定して,日本の公共図書館全体を対象とする大規模な質的・量的調査を実施する。これによって日本の公共図書館に関して,それぞれの機能・サービスの基準とし,規模や地域経済など,図書館の状況に応じたベースラインを明らかにする。本研究により日本の公共図書館すべてに適用可能な評価パッケージを開発可能にすることが可能になると考えられる。
著者
小野 永貴
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

新学習指導要領では学校図書館を利用した学習内容の記述が増加したが、学校図書館単独では高度な教育内容へ全て対応することは困難な場合も多い。そのため、図書館連携による資料やサービスの補完が注目されるが、学校図書館と公共図書館の連携に関する事例調査は多数あるものの、学校図書館と大学図書館の連携に関する研究は少ない。そこで本研究は、図書館における高大連携の実態を明らかにすることを目的とし、調査を通して連携形態の類型化を行った。本研究期間では、対象を国立大学附属学校の一部に絞り、公開されている学校要覧やオンライン資料の調査、実地訪問および聞き取りを実施した。その結果、主に以下のような連携形態が確認された。(1)附属高校生に対する大学図書館利用権の発行による、附属高校生の自主的な大学図書館活用(2)附属高校教員が教材資料を大学図書館で収集したり、授業のための団体貸出・学内配送等の授業支援(3)附属高等学校を有しない大学等における、近隣の高校生への学習環境の開放や、修学旅行等の見学としての高校生の受け入れ(4)附属学校の学校図書館担当職員が、大学図書館職員の人事異動の一環で配置される人的体制(5)大学図書館職員・教員や学生スタッフによる、高校生への図書館活用指導や学校図書館運営支援の直接的な実施一方で、大学図書館の物理的受け入れ能力の限界や、利用指導の不十分、図書館システムの非連携等の制約により、連携体制が有効活用されていない場合も多いことが明らかとなった。また、多くの連携は学校図書館が大学図書館から支援を受ける形態であり、大学図書館が学校図書館からメリットを得られる事例は少なく、連携の非対称性も明らかとなった。将来的な持続的連携のために、相互に利点のある連携形態を構築することが、今後の課題となる。
著者
常川 真央 小野 永貴
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.107, pp.1702, 2017-12-29 (Released:2017-12-29)

大学図書館のサービスは,資料中心型から利用者の活動中心型へと変容した。これからの大学図書館は,利用者の知的生産活動をいかに捕捉していくかが鍵を握る。知的生産活動を捕捉することは,必然的に「電子図書館」と「場所としての図書館」を接合させる。これを達成する新たな図書館像として,学習活動自体を「コト」の情報として保存・発信できる「記憶するラーニング・コモンズ」を提案する。本構想を実現するには,メタデータ技術からセンシング技術まで,多様な情報技術の統合的活用が不可欠である。図書館のシステム設計に対する考え方を転換し,学生の学習活動全体を支える連続的なプラットフォームの一部として捉えることが重要である。
著者
常川 真央 小野 永貴 安西 慧 矢ヶ部光
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.34, pp.1-6, 2008-03-28

本研究では利用者同士のコミュニケーション促進を目的とした図書館システム Shizuku の開発を行った。現在の図書館は、情報提供機関であることを越えて知識創出を支援する機関となることを求められつつある。知識創出を目指すためには、コミュニティの形成が欠かせない。そこで、本システムでは図書館利用者のコミュニティ形成を支援する機能の実装を目指した。具体的には貸出履歴情報を活用し、仮想本棚や仮想図書カードによる交流機能を実装した。We developed the library system 'Shizuku' accelerating better communications between users. Libraries are expected to be fields of knowledge creation. But now, library systems are developed mainly for assisting librarians' works. In order to fill the library's role as a knowledge creation field, it is necessary to organize users' communities in the system. We developed two functions that create user communities; 1) the virtual bookshelf, 2) the virtual library card with circulation record.
著者
小野 永貴 徳光 亜矢子 下山 佳那子 佐藤 翔
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.259-264, 2013-05-25

近年、学校図書館の連携に関する実践が盛んである。特に高等学校の場合、公共図書館が学校を支援したり、大学図書館が高校生向けに開放する等の事例も増え、高校生が複数館種を相互に活用できる機会も多い。しかし、実際に生徒が各館種をどう使い分けているか、実態は明らかでない。 そこで本研究では、高校生28人を対象としたフォーカス・グループ・インタビュー調査を実施した。全発話内容の書きおこしと分析を行い、高校生が複数の館種を使い分ける際の基準となりうる要素を 抽出した。
著者
常川 真央 小野 永貴 安西 慧 矢ヶ部光
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.34, pp.1-6, 2008-03-28

本研究では利用者同士のコミュニケーション促進を目的とした図書館システム Shizuku の開発を行った。現在の図書館は、情報提供機関であることを越えて知識創出を支援する機関となることを求められつつある。知識創出を目指すためには、コミュニティの形成が欠かせない。そこで、本システムでは図書館利用者のコミュニティ形成を支援する機能の実装を目指した。具体的には貸出履歴情報を活用し、仮想本棚や仮想図書カードによる交流機能を実装した。We developed the library system 'Shizuku' accelerating better communications between users. Libraries are expected to be fields of knowledge creation. But now, library systems are developed mainly for assisting librarians' works. In order to fill the library's role as a knowledge creation field, it is necessary to organize users' communities in the system. We developed two functions that create user communities; 1) the virtual bookshelf, 2) the virtual library card with circulation record.
著者
常川 真央 小野 永貴 岡野 裕行 谷村 順一
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.314-317, 2018-12-08 (Released:2018-12-21)
参考文献数
6

文芸同人誌は日本の独自の文芸活動として発展し,作家の揺藍期を研究する格好の資料である.しかし,新興の文芸同人活動である「文学フリマ」の文芸同人誌に関しては,網羅的かつ体系的なデータベースは構築されてこなかった.本研究では日本大学芸術学部文芸学科に寄贈された文芸同人雑誌即売会『文学フリマ』の第3回から現在に至るまでの約一万冊以上におよぶ見本誌に基づき,文芸同人誌に適したデータモデルについて検討した.その結果として,同人誌を対象とする既存のメタデータモデルは,同人誌固有の性質である「委託販売関係」などを扱えない課題を発見した.