著者
Hanley Sharon 櫻木 範明 伊藤 善也 玉腰 暁子 大島 寿美子 山本 憲志 岸 玲子
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01 (Released:2013-05-21)

幼児期に身につけた生活習慣は成人期に持ち越され、その内容によってはがんのリスクを高める行動に繋がる。本研究の目的は、学童の健康教育の歴史が長い英国・豪州のがん教育を参考に、小中学生向けの教材を開発する。両国では、効果的な教材の開発の為に保健医療省と教育省が連携している。英国では小児期の肥満が問題となり、保育園から食生活と運動習慣が健康教育に含まれている。気候のよい豪州では、屋外での活動は一般的であるが、皮膚がんのリスクが増加する為、紫外線への曝露を避けるように学校単位で指導される。どちらの国でも、学校単位でのHPV教育が効果的に行われている。現在、英国の教材を日本で使えるよう翻訳を進めている。
著者
山本 憲志郎
出版者
THE TOHOKU GEOGRAPHICAL ASSOCIATION
雑誌
東北地理 (ISSN:03872777)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.81-97, 1987

北海道・暑寒別岳東側斜面において, 緩斜面と河成段丘面の編年および最終氷期以降の古環境の復元を試みた。<br>最終氷期初期~約40,000yr B. P. あるいはそれ以前の間に, 段丘I・II面が順次形成された。その後約20,000yr B. P. までの間に, 緩斜面Iと段丘III面が形成された。緩斜面I形成期は, 堆積物の層序関係より段丘II面形成後から段丘III面形成以前であると考えられる。緩斜面I堆積物は, 下部に長軸が斜面の最大傾斜方向によくそろう角礫層を持つことから, 寒冷で比較的湿潤な環境下における gelifluction によって形成されたと考えられる。この角礫層上位の細粒層の存在は斜面で乏しい水量による洗い出し作用が卓越したことを示しており, 約20,000yr B. P. に至るまでの乾燥化に対応した現象とみることができる。段丘II面 (形成終了は約40,000yr B. P. あるいはそれ以前) およびIII面形成期 (終了は約20,000yr B. P.) は, 段丘I面形成期 (最終氷期初期) より寒冷で, 谷壁からの凍結破砕による岩屑供給が盛んであり, 降水量も少なかったことがその厚い堆積物, 礫の低円磨度, 高い堆積岩礫含有率, 最大礫径が小さいことなどから推定される。段丘III面形成期の古環境は, 緩斜面Iから推定される古環境と矛盾しない。<br>約20,000yrB. P. ~現在までに, まず段丘IV面が形成され, その後緩斜面IIと段丘V面が形成された。緩斜面II形成期は, 段丘IV面形成後から段丘V面形成以前と考えられる。緩斜面IIは, Younger Dryas 期あるいは Mesoglaciation 期の寒の戻りに, gelifluction によって形成を開始したと考えられる。段丘IV・V面堆積物の諸特徴は段丘II・III面のそれと対照的であることから, 前2者がより温暖で湿潤な環境下で形成されたと推定される。