著者
落合 博志 陳 捷 小川 剛生 岡 雅彦 堀川 貴司 住吉 朋彦 岡 雅彦 藤本 幸夫 堀川 貴司 陳 捷 和田 恭幸 住吉 朋彦 小川 剛生 岡崎 久司 村木 敬子
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、中世日本の刊本、特に五山版(主に禅宗の寺院で出版された本)を対象として、日本国内及び海外に存在する原本を調査して書誌データを採取し、それに基づいて五山版序跋・刊記集成、中世出版年表、五山版所在目録を作成するとともに、五山版の持つ様々な問題について考察した。具体的には、各伝本の版本としての位置付けと資料的価値、同時代における五山版の受容、五山版と中国・朝鮮刊本との関係等であり、これらを通して、五山版の日本の出版史における意義や、文化の発展に及ぼした役割などについて、多くの新しい知見を得た。
著者
小山 泰宏 葛山 元基 岡崎 久美 高村 隆 岡田 亨
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.C3O3055, 2010

【目的】<BR>臨床において,上腕三頭筋のMMT( Danielsら)での筋力は問題ないにも関わらず,肩関節挙上動作で肘関節伸展が困難な例を少なからず経験する.また上腕三頭筋内側頭,外側頭は,いわゆる単関節筋であり二関節筋ではないにも関わらず,肩関節挙上角度の違いで筋出力が異なることもしばしば経験する.そこで我々は,以下の2つの仮説をたてた.1)上腕三頭筋内側頭,外側頭は肩関節挙上位では筋出力に乏しい.2)上腕三頭筋内側頭は,特に肩関節内転方向かつ伸展方向に筋出力が高くなる.本研究の目的は,上記2つの仮説を検証するため,肩関節肢位の違いにおける上腕三頭筋内側頭,外側頭の筋活動を筋電図学的に検討することである.<BR>【方法】<BR>対象は,健常人男性21名(平均年齢26.29±3.1歳,平均身長171.63±4.9cm,平均体重66.27±8.1kg)の両側上肢42肢である.方法は,肩関節挙上角度が異なる6肢位で,前腕が常に重力に抗した肘関節伸展運動を伸展-20度まで行い,等尺性収縮による表面筋電図を3回測定した.また負荷は1kg重錘とした.測定6肢位は,すべて前腕回外位で前額面挙上4肢位(最大屈曲位,90度屈曲位,0度位,伸展20°位),矢状面挙上2肢位(最大外転位,90度外転位)とした.測定筋は,上腕三頭筋内側頭,外側頭,三角筋後部線維,棘下筋の4筋とした.測定機器は,Noraxon社製表面筋電図(Myosystem1400)を使用し十分な皮膚処理後に電極を貼付した.解析区間は,等尺性収縮5秒間の内,2~4秒の3秒間とした.また各筋の平均活動を算出し,3回測定の平均値を求め,DanielsらのMMT3遂行時の平均筋活動で除して標準化(%RVC)を行った.統計学的処理は,SPSS ver12.0を使用しFriedman検定を用い,その後の検定としてWilcoxonの符号付順位検定にて多重比較を行った.得られたP値についてはExcel上でBonferroniの不等式による修正を行い有意水準5%とした.<BR>【説明と同意】<BR>本研究は,船橋整形外科病院倫理委員会の承認の後に行われた.被験者に対しては,本研究における測定内容,又,皮膚処理時のリスクについての十分な説明を行い,同意を得られた対象のみ測定を施行した.<BR>【結果】<BR>肩関節肢位の違いと各筋の%RVC<BR>1)上腕三頭筋内側頭:平均値は最大屈曲位7515±38.5<最大外転位89.85±48.4<90度屈曲位101.0±52.5<90度外転位128.8±44.2<0度位211.1±134.5<伸展20度位212.55±135.6の順に高値を示した(P=0.000).多重比較の結果は,90度屈曲位‐最大外転位,0度位‐伸展20度位の間には有意差は認めなかったが,その他においてはすべて有意差を認めた.(P<0.05)<BR>2)上腕三頭筋外側頭:平均値は90度屈曲位78.0±31.7<最大屈曲位97.8±47.7<90度外転位107.46±39.4<最大外転位144.26±75.4<0度位149.54±81.6<伸展20度位184.45±81.6の順に高値を示した(P=0.000).多重比較の結果は,最大屈曲位‐90度外転位,0度位‐最大外転位の間には有意差は認めなかったが,その他においてはすべて有意差を認めた.(P<0.005)<BR>3)棘下筋:平均値は90度屈曲位82.27±37.0<90度外転位29.44±21.0<0度位36.62±26.3<伸展20度位40.18±32.1<最大外転位45.53±16.5<最大屈曲位82.27±37.0の順に高値を示した(P=0.000).多重比較の結果は,最大屈曲位‐その他の肢位の間,また最大外転位-90度屈曲位,90度外転位の間に有意差を認めた.(P<0.05)<BR>【考察】<BR>今回の結果から,上腕三頭筋訓練として行われている肩関節挙上位での肘関節伸展訓練は,上腕三頭筋内側頭,外側頭の筋出力に乏しく,棘下筋を主とした肩関節外旋筋の筋出力が高くなることが示唆された.また上腕三頭筋内側頭については,肩関節内転かつ伸展方向に筋出力が高値を示すことが示唆された.肩関節挙上位の動作で上腕三頭筋内側頭の機能改善を促す場合には,上腕三頭筋内側頭の筋機能を十分に理解した上で反復した運動学習を行うことが重要となると考える.<BR>【理学療法学研究としての意義】<BR>関節可動域改善や筋力改善を促す際,筋連結に伴う効果は未だ不明なことが多い.健常人における肩関節肢位の違いによる上腕三頭筋内側頭、外側頭の筋活動を理解することは,肘関節エクササイズを施行する上で,単関節筋における筋機能を効率的に改善できると考える.
著者
竹中 洵治 佐藤 正明 岡崎 久
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.307-311, 1981

現在の高校生の学力,興味,意欲などは非常に多様化している.このような状況のもとで,従来のような全体の学習者を一律に,画一的な方法で教授,学習を行なうのでは不十分である.個々の学習者に適した教授,学習が望まれる.今回,夏休みの課題として,個々の学習者の学習歴に則して,教育工学的手法を用い,個々一人一人に適した処方問題を与えた.その結果,多数の学習者から好意的な意識反応が得れたのでここに報告する.