著者
藤本 幸夫 Yukio Fujimoto
出版者
学習院大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究 = Journal of Asian cultures (ISSN:13449850)
巻号頁・発行日
no.16, pp.239-250, 2014-03

東洋文化講座「大陸から目白へ : 学習院の東アジア学資料」講演録
著者
落合 博志 陳 捷 小川 剛生 岡 雅彦 堀川 貴司 住吉 朋彦 岡 雅彦 藤本 幸夫 堀川 貴司 陳 捷 和田 恭幸 住吉 朋彦 小川 剛生 岡崎 久司 村木 敬子
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、中世日本の刊本、特に五山版(主に禅宗の寺院で出版された本)を対象として、日本国内及び海外に存在する原本を調査して書誌データを採取し、それに基づいて五山版序跋・刊記集成、中世出版年表、五山版所在目録を作成するとともに、五山版の持つ様々な問題について考察した。具体的には、各伝本の版本としての位置付けと資料的価値、同時代における五山版の受容、五山版と中国・朝鮮刊本との関係等であり、これらを通して、五山版の日本の出版史における意義や、文化の発展に及ぼした役割などについて、多くの新しい知見を得た。
著者
高井 正三 藤本 幸夫
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究の目標は,刻手及び印影画像と古文書の写真画像を現行データベースに組み込めるよう,DBシステムを再編成し,画像データを追加して,Ajaxによる画像データベース検索ツールを研究開発することである.この目標を達成するため,(1)入力した写真画像は4,561枚,フィルム画像は11,135枚で,この古文書・絵画等からの刻手・印影画像の切り出しとAjax用の画像の細分化を実施する予定であったが,刻手の版心部の画像は通常山折りになっている部分の記号であり,半分の画像しか得られていないこと,この画像と刻手の同定が不可能に近いこと.また,所蔵者の印影は原文画像との重なりが多く,入力した原文画像からの切り出しが困難であること.絵画に多く押印されている著者印の印影については,逆に日本現存朝鮮古書との関連付けが困難なことが判明し,今日まで藤本幸夫氏が蓄積してきた日本現存朝鮮古刊本刻手名データベースを作成し,これに今後刻手関連画像を連携させることとした.(2)Ajax技法によるUnicode入力支援ツールは完成したので現行の日本現存朝鮮古書データベース・システム(DOKB)に組み込み,実運用している.(3)Ajax技法による検索語類推表示システムは試作品が完成し,DOKBシステムの更新に合わせて組み込む準備ができている.(4)Ajax技法による画像検索ツールは試作版が完成し,画像データベースの本格稼働に向けてシステム開発を進めている段階である.研究成果は学術情報処理研究,電気関係学会北陸支部連合大会の他,「Ajax技法による日本現存朝鮮古書DB入力援と画像DBシステムの開発」という論文を富山大学総合情報基盤センター広報Vol.5に公表した.改訂版DOKBシステムにはAjax漢字入力支援システムが組み込んである.なお,Unicodeの拡張Cの進捗を見極め,Ajaxの有効性を探るため,第30,31回国際化Unicode会議に出席し,DOKBシステムに関するレビューと意見交換を行った.
著者
藤本 幸夫
出版者
麗澤大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

日本には朝鮮の古書が多く保存されている。これまでそれらに関する研究は十分されていなかった。当人は日本全国の文庫や図書館、必要に応じて英国・台湾所蔵の朝鮮本をも調査・研究してきた。調査項目は28項目で、従来にない綿密な調査である。各書については、出版経緯・刊者・刊地・活字の種類なども詳述し、版が複数の場合には、各版の関係についても明らかにした。朝鮮本の研究は朝鮮学のみならず、中国学・日本学にも資すので、重要である。
著者
磯部 彰 金 文京 三浦 秀一 若尾 政希 大塚 秀高 新宮 学 磯部 祐子 鈴木 信昭 高山 節也 中嶋 隆藏 勝村 哲也 尾崎 康 藤本 幸夫 関場 武 栗林 均
出版者
東北大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2000

本領域研究では、共同研究及び個別研究の両形態をとって研究を進めてきた。研究組織を円滑に運営するため、総括班を設け、目的達成への道標として数値的目標を掲げ、構成員が多角的方法をとりながらも、本研究領域の目標を具体的に達成し得るようにした。本研究では、東アジア出版文化を基軸とする新学問領域を確立することを目標とし、その骨格をなす要素を数値的目標に設定した。それは、(1)東アジア出版文化事典の編纂準備、(2)東アジア研究善本・底本の選定と提要作成、(3)東アジア研究資料の保存と複製化、(4)日本国内未整理の和漢書調査と目録作成、であり、更に、(5)東アジア出版文化研究の若手研究者の育成、(6)国際的研究ネットワークの構築などを加えた。初年度には、総括班体制を確立し、ニューズレターの発刊、ホームページの開設、運営事務体制の設定を行い、計画研究参画予定者を対象に事前の研究集会を実施した。平成13年度からは、計画・公募研究全員参加の研究集会と外国研究者招待による国際シンポジウムを毎年開き、国内の研究者相互の交流と国外研究ネットワークの構築を推進した。前半2年は、総括班の統轄のもとで、主として東アジア出版文化をめぐる個別研究に重点を置き、共同研究の基盤強化を図った。新資料の複製化も同時に進め、東アジア善本叢刊4冊、東アジア出版文化資料集2冊を刊行する一方、展覧会・フォーラムなどを開き、成果の社会的還元を行なった。研究面では、後半は共同研究を重視し、調整班各研究項目での共同研究、並びに領域メンバーや研究項目を越えて横断的に組織した特別プロジェクトを4ジャンル設定し、総括班の指導のもとに小研究域として定着させた。年度末ごとに報告書を編集する一方、前後の終了時に研究成果集を作成している。研究領域の数値的目標は約四分之三達成し、窮極の目的である新学問領域設定も、概然的ながら構想化が具体的になった。
著者
磯部 彰 真鍋 俊照 新宮 学 金 文京 藤本 幸夫 山田 勝芳
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

東アジア社会の構造及び将来のあり方を考える時、意志疎通、情報の伝達、文化の共有に多大な影響と役割を果たした出版文化は文化・政治・経済・宗教等の基本をなした。本研究は、中国・朝鮮・日本等の近世出版システムと文化形成との関係を解明すべく立案され、文学・歴史学・思想宗教学・書誌文献学・言語学・美術史学等の多方面から成る研究者を研究分担、もしくは研究協力者として結集し、十数回に及ぶ小地区会議、三回の全体会議を開催して検討した。その結果、近い将来、特定領域Aに企画案を申請することとし、今回なお検討を要する問題は継続検討課題とする一方、東アジア諸国における出版文化研究の現況成果を知るため、更に企画案に盛り込むべき外国調査、共同研究を実施することとし、明年の国際学術研究に申請することを計画した。研究の大綱は、次のように決定した。○研究会名称:東アジア出版文化研究機構○総括機構 五大地区・計画研究代表から組織五大地区・計画研究双方を統合して、一般市民も含めた研究シンポジウム・出版展示会・特別講演を指導する。総括機構に直属する情報図書インフォメーション支構を通して、インターネットで資料・情報・文献の提供を図書館・研究所に対して行う。○研究期間は5年間○地区は東北・京浜・京阪・中国・九州の5ブロック○計画研究は(1)出版交流研究、(2)出版形成・機構研究、(3)出版文化論研究、(4)出版環境研究、(5)出版政策研究、(6)出版物の研究の6本を基幹研究のもとに2〜3件づつ設ける。○公募研究は(1)〜(6)基幹研究(計画研究)の下でそれぞれ公募し、約八十の個別研究を計画研究の支柱とする。○外国研究機関との共同研究・調査も実施し、例えば中国では社会科学院文学研究所と共催で北京出版文化研究シンポジウムを開く。○事務局を総括機構に設ける。
著者
高井 正三 藤本 幸夫
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

国際標準のAjax技法を使用した日本現存朝鮮古書原文画像データベース・システムは,Microsoft 2008 Server R2 OSのサーバー上に,Apache HTTP Server 2.2,Apache Tomcat 7.0,Postgres SQL 9.0,Enterprise Apache PHPをインストールし,JSP,Java Framework JSF,JavaScript,HTMLを使用して,画像の閲覧システムを構築し,画面遷移を伴わず,画像の拡大・縮小表示操作,画像の上下左右移動をスムーズに実行できるようになった.しかしながら,原文画像の著作権取得の遅れ,大学情報基盤センターの大規模な情報システムの更新に伴う,10年以上使用してきたデータ処理用Unix OSサーバーとソート/マージ・プログラムがシステムの全面的に入れ替えにより,使用できなくなるという環境の変化などの要因が重なり,原文画像のメタデータ・データベースとの整合および,現行の日本現存朝鮮古書データベース・システムDOKBとの結合を実現するには至らなかった.