著者
岩田 健太郎
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.74, no.8, pp.652-657, 2010-08-15

2009年からのパンデミックインフルエンザ(H1N1)対策について,他国との関連性,という観点から検証することを編集部から求められたので,そうしてみる.と言っても世界中で流行したインフルエンザのすべての国の対策を網羅し,これを日本のそれと比較するのは筆者の力量では到底不可能だし,またその意義も小さい. そこで,本稿の目的は日本を外からのまなざしで見つめ直すこと,としたい.日本における新型インフルエンザ対策はどこまで妥当だったのか,検証する.その目的に照らし合わせる.内部から内部を検証するのは容易ではない.検証には通常「他者の目」を必要とする.他者の眼差しが,我のあり方に有用な,参考になる見解を与えてくれるのである.透徹した厳しい眼差しを与えてくれる.自己が自己を見る目は「甘ったれた目」なのである.
著者
岩田 健太郎
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.538-541, 2003-07
著者
岩田 健太郎
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.67, no.11, pp.867-870, 2003-11
著者
田内 都子 門 浄彦 岩田 健太郎 伊福 明 前川 利雄 北井 豪
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.DdPF2055, 2011

【目的】 <BR> 拡張型心筋症(DCM)は慢性進行性のことが多く、予後は不良である。DCMに対する過度の運動は避けるべきで、運動療法中には突然死の危険性が上がるため、運動処方には注意を要する。今回、DCMによる僧帽弁閉鎖不全、三尖弁閉鎖不全を合併し外科的手術に至った症例の開心術後から自宅退院可能な能力を獲得するまでの期間介入できたので報告する。<BR>【方法】 <BR> 69歳、男性。身長158.3cm、体重52kg、BMI 20.7。診断名はDCM、僧帽弁閉鎖不全。平成13年、DCMと診断。平成18年9月、意識消失発作があり、その後入退院を繰り返している(NYHAII度) 。平成22年2月、ICDの体内植え込み手術施行。平成22年6月に入り自覚症状がNYHAIII度に増悪し自宅周辺の坂道の移動も困難となった。平成22年7月30日、手術目的にて当院入院。平成22年8月11日、僧帽弁形成術、三尖弁形成術、左室形成術を施行した。合併症に糖尿病(インスリン使用中)あり。術前心エコーでは左室駆出率(LVEF)31%、拡張末期容積(EDV)211ml、収縮期容積(ESV)145mlであり、術後心エコーでは、 LVEF29%、 EDV141ml、ESV100mlであった。<BR>【説明と同意】<BR> 本研究を実施する際に、事前に研究の趣旨、個人情報収集の目的とデータ利用の範囲について十分説明し、同意を得た上で行った。<BR>【結果】<BR> 理学療法は心電図モニター監視下にて、当院の心臓血管外科術後クリニカルパスに準じて行った。術後翌日よりPT開始したが、安静時より心房細動、心房粗動を繰り返しており離床は困難であった。術後4日目にはICDが作動している。術後5日目、端座位開始。術後7日目、歩行練習開始。運動時、特発性心房細動(Paf)や心室性期外収縮(PVC)3連発出現し一時中断することがあったが、医師の指示のもと経過観察となった。術後14日には約400mの歩行可能となり、ADLは自立したが心房細動のコントロールは不良であり薬物療法及び体外式ペースメーカーを装着し、個別運動療法を継続した。内容は病棟でのウォーキング、下肢筋力強化運動(スクワット、かかと上げ、股関節外転運動)とし、運動前後の血圧、運動中の低血圧症状(冷や汗、吐き気、めまい等) 、自覚的運動強度に注意し、心電図モニターにて新たな不整脈が出現しないか確認しながら行った。徐々にPafやPVCが減少していき、術後35日目、在宅での運動耐容能評価のため、心肺運動負荷試験(CPX)を実施。AT時VO2:9ml/kg/min(2.6Mets)最高酸素摂取量(peakVO2)は12ml/kg/min(3.4Mets) であった。この結果を元に、個別療法の運動量を調節し、集団心臓リハビリテーションプログラムにも参加した。集団療法では、有酸素運動(エルゴメメーター25w負荷から、1日1回20分)を開始した。その結果、1ヵ月後のCPXで、AT時VO2は15ml/kg/min(4.2Mets) 、peakVO2は18mL/kg/min(5.2Mets)であった。心エコーではLVEF32%、 EDV178ml、 ESV120mlであった。トレッドミルでの坂道運動、階段昇降も可能となった。<BR>【考察】<BR> 今回、重症不整脈を呈する低心機能のDCMに対し、長期間監視型運動療法を行った。その結果、著明な運動耐容能の改善と不整脈の改善がみられた。<BR> 運動耐容能に関しては、術後と最終の所見を比較すると、心エコー所見の変化に比べ、AT及びpeakVO2が著明に改善した。これは、最大心拍出量の増加、心室収縮能の改善などの中枢因子の効果に比べ、末梢循環や骨格筋機能の改善などの末梢因子の改善が主たる機序と考えられる。<BR> 不整脈に関しては、術後みられた重症不整脈が最終時にはみられなくなった。これは、薬物療法の効果に加えて、運動療法による酸素需要の低減・酸素供給の改善による虚血改善、また副交感神経活性の亢進による心臓交感神経活性の抑制などの効果であると推測される。<BR> また、モニター監視下にて症候限界性にトレッドミルでの坂道歩行練習を行った結果、自宅周辺の坂道も対応可能と確認でき、病態の改善に加え、症状においても改善がみられた。<BR>【理学療法学研究としての意義】 <BR> 本症例は重症不整脈遷延により長期的な介入が必要であった。今回、適切なリスク管理の下に運動処方を行った結果、患者が日常生活を再獲得するに至った。DCMは予後不良と言われているが、末梢能を改善させることができ、重症心不全に対しても運動療法の重要性を確認することができた。<BR>
著者
齋藤 文孝 岩田 健太郎 ライティネン ヘリ 鈴木 陽一
出版者
The Institute of Noise Control Engineering of Japan
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.410-417, 2002-12-01
参考文献数
4
被引用文献数
2

フィンランドでは, 若者の聴力の保護を目的に, 年齢13~25歳の1,069名に対して, 余暇時間中の騒音暴露に関するアンケート調査が実施されている。そこで, 仙台でも全く同じ内容の調査を1,390名に実施した。本報告は, この仙台で実施した調査の結果をまとめたものである。最初に, サンプルの属性, 音楽の好み, 音楽の聴取方法等を報告する。次に, 日常生活において, 騒音レベルの大きい音とのかかわりの程度, 聴力に対する影響, 聴力保護具の知識や利用状況等について報告する。