著者
佐藤 信 川島 宏 丸山 良光
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.774-777, 1974-11-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
1
被引用文献数
5 9

清酒の味の甘辛の程度 (y) と, 濃淡の程度 (Z) を測る客観的な尺度を構成する目的で, 還元糖分 (S) と酸度 (A) に対する回帰式を求め, 次の両式を得た。Y=0.86S-1.16A-1.31Z=0.42S+1.88A-4.44また, 現場でも利用できるように, 日本酒度 (N) と酸度から推定する式を導いた。これらの式の推定の精度を検討したところ, 実用的にかなり役立つ程度に信頼できることを知ったので, 設計上に役立てるための図による手段を示し, これを提案した。
著者
川島 宏文 中里 光弘
出版者
一般社団法人 日本時計学会
雑誌
日本時計学会誌 (ISSN:00290416)
巻号頁・発行日
vol.149, pp.21-32, 1994

This paper describes new cuts for torsional mode quartz crystal resonators, which are designated "TT-Cut" classified into "TT(X_1)-Cut" and "TT(X_2)-Cut". The objective of this paper is propose a new cut for torsional quartz crystal resonators and to clarify its frequency characteristics, frequency temperature behavior and electrical equivalent circuit parameters. First, a frequency equation of a resonator vibrating in torsion is shown. Since a torsion problem is equivalent to solving a torsional rigidity C_t, the derivative procedure of C_t is described in detail. The calculated results are then compared with the measured data of tuning fork-type, so that the present resonators are found to be successfully obtained with a frequency of about 400kHz and the second order temperature coefficient β of approximately one third of the flexural quartz crystal resonators.
著者
川島 宏文 中里 光弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.1-8, 1993-01-25
被引用文献数
9

本論文の目的はTTカットと命名される,新カットねじり水晶振動子を提案し,その周波数特性,周波数温度特性および電気的諸特性を明らかにすることにある.まず,解析手順として,本論文では運動方程式をエネルギー法を用いて導出する.次に,両端自由,両端固定あるいは,一端固定,他端自由の境界条件で運動方程式を解き,厚みz_0,幅x_0,長さy_0の関数として与えられる周波数方程式を導出する.更に,この式より,辺比Rzx=z_0/x_0に対する周波数定数(f・y_0)との関係ならびに,1次温度係数αがα=0となる辺比Rzxとカット角(φ,θ)との関係が理論的に導出される.そして,α=0となる辺比Rzxとカット角(φ,θ)は無数に存在することが示される.その中で特に量産性に優れるカット角φ=28°,θ=10°で2次温度係数が-1.16X10^<-8>/℃^2とその絶対値は屈曲水晶振動子の場合の約1/3倍とかなり小さい値が得られる.更に,この結果は実験値-1.32X10^<-8>/℃^2と比較され,両結果とも十分によく一致することが示される.最後に,音さ形状での等価直列抵抗R_1とQ値が調査され,その結果,周波数fはf=385〜444kHzで,R_1=2.2〜14.4kΩ,Q=276,000〜378,000とR_1の小さい,高いQ値を有する音さ型ねじり水晶振動子であることが示される.