著者
住本 勉 白鳥 靖人 飯塚 正明 国吉 繁一 工藤 一浩 田中 國昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.96, no.80, pp.19-23, 1996-05-28
被引用文献数
1

電荷移動錯体TMTSF-TCNQを形成する、テトラメチルテトラセレナフルバレン (TMTSF : ドナー性分子) とテトラシアノキノジメタン (TCNQ : アクセプタ性分子) を用いて、積層構造の電界効果 (FET) 素子を作製し、積層膜界面に形成される錯体層の導電率をゲート電圧により制御することを試みた。TMTSF/TCNQ積層型FET素子では、ゲート電圧を変化させるとソース・ドレイン間電流に変化が現れ、その相互コンダクタンスは、それぞれ1層のものよりも大きかった。また、積層させる順番を逆にすると、ソース・ドレイン間電流ー電圧特性のゲート電圧依存性も逆転した。この現象はドナー、アクセプタ系の電気伝導特性を反映したものである。
著者
工藤 一浩
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第23回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.216-217, 2009 (Released:2014-07-17)

有機材料は、軽量かつ柔らかく曲げやすいといった特徴に加え、塗布法や印刷などの低温・簡易プロセスによる低価格化への期待が寄せられている。特に、有機電子デバイスの性能向上に伴い、太陽電池、フレキシブルディスプレイ、情報タグ、各種センサなどの研究が活発に進められている。ここでは環境・エネルギー問題の観点から有機デバイスの特徴と期待される応用分野について報告する。
著者
中村 雅一 佐久間 広貴 酒井 正俊 飯塚 正明 工藤 一浩
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.77-82, 2003-02-10 (Released:2009-01-27)
参考文献数
15

This article presents the concept and some fundamental research on ‘self-assembled’ nanoscale transistors using charge transfer (CT) complexes. First, TTF-TCNQ CT complex wires of organic metals having high conductivity, are formed by applying electric field during vacuum deposition. Then, a self-aligned active part is formed in the gap between a pair of grown wires. The semiconductive part spontaneously formed at the point of wire contact can be used as an active part; besides, we can employ the metal-semiconductor (metal-insulator) phase transition devices consisting of CT complex bilayers of which electronic structure is modulated by external electric field. On the CT complex wires and CT complex bilayer transistors, some experimental results are presented.
著者
酒井 渉 山内 博 國吉 繁一 飯塚 正明 酒井 正俊 工藤 一浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.296, pp.7-11, 2012-11-09

有機ELディスプレイとして優位性を有するアクティブマトリクス駆動型の新型構造素子を提案した。また駆動用トランジスタの半導体層として塗布型ZnO 系材料に着目し透明ZnOトランジスタを作製した。一般にZnO薄膜は熱処理を行うことで特性の向上が見込まれるが、プラスチック基板等に対応するためには加熱温度を可能なだけ低温化させることが望ましい。そこで今回はUV/O_3アシスト熱処理法を行い、プロセス温度の低温化を実現した。