著者
村山 英晶 影山 和郎 成瀬 央 島田 明佳
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.71, no.7, pp.883-886, 2002-07-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
6

構造の状態を正確に把握することができれば,構造物の安全性を保証することが可能になる.さまざまな環境下で使用される実構造物のひずみや振動をモニタリングするためには,正確な測定ができるだけではなく,耐久性にも優れたセンサーが必要となる.酎久性に優れる光ファイバーセンサーは,近年,発展が著しく,既存のセンサーにはない優れた特駐を兼ね備えている.本稿では,世界的なヨットレースに出場した笈さ25mの競技用ヨットに光ファイバーを張り巡らせ,船体のひずみを測定した結果を示す.これにより,船体が設計どおりの剛性をもつことが確認され,また経時的な剛性の変化を評価することが可能となった.
著者
栗脇 隆宏 西野 隆典 成瀬 央
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2015-MUS-107, no.48, pp.1-4, 2015-05-16

本研究では,様々な楽器音が混在した音楽信号を対象としてスネアドラムとバスドラムの自動採譜に取り組む.提案手法では,対象楽曲に使用されているスネアドラムとバスドラムの特徴を表す周波数成分をそれぞれ 1 箇所ずつ検出し,検出したピーク周辺の周波数帯域におけるスペクトログラムのパワーの立ち上がりに着目した認識対象楽器のスペクトルのモデルを作成する.その後各時刻においてモデルとスペクトルとの距離を計算し,閾値処理を行うことでドラムスの発音時刻検出を行う.RWC 音楽データベース中のポピュラー音楽 5 曲を対象とした評価実験より,F 値の平均がスネアドラムでは 0.95,バスドラムでは 0.93 という結果が得られた.
著者
成瀬 央 早瀬 義喜
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFT, 光ファイバ応用技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.64, pp.57-60, 2014-05-22

本報告では、ブリルアンゲインスペクトル(BGS)周波数シフトのひずみ依存性に基づく光ファイバひずみ計測システムを用いた、動ひずみの計測方法を提案している。高サンプリングレートでBGSを観測できるシステムが開発され、動ひずみがリアルタイムに計測されている。それに対して提案方法では計測対象の動ひずみを、BGS観測時間より十分短い周期で時間変化する高周波数の動ひずみとし、既存のシステムをそのまま用いてBGS観測時間内での動ひずみの情報を得る。本方法では動ひずみ下のBGS形状をモデル化し、このモデルを観測されたBGSにあてはめる。ここでは正弦的に時間変化する動ひずみを取り上げ、そのモデル化、最大ひずみを求めるのに必要となるひずみの振幅と中心の計測方法について述べる。また、シミュレーションによって計測誤差の特性を明らかにしてる。
著者
村山 英晶 影山 和郎 成瀬 央 島田 明佳 鵜沢 潔
出版者
日本複合材料学会
雑誌
日本複合材料学会誌 (ISSN:03852563)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.176-188, 2002-09-15 (Released:2009-08-11)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

The purpose of structural health monitoring (SHM) is to lead a structure to be safer at a lower cost. In SHM, it is important to evaluate the actual state of the structure. Recently, fiber-optic sensors have been developed actively, and one can measure nearly all of the physical measurands of interest by them. Since they also have excellent characteristics such as high sensitivity, immunity from electromagnetic interference, good mechanical characteristics and distributed configuration, they have been applied to “smart structures.” Capability of quasi or fully distributed sensing is especially the significant advantage compared to conventional sensors. We have applied the fiberoptic distributed sensors to SHM in the field and we developed the integrated systems with the fiberoptic sensors and CAD/CAE for two large composite structures. These systems could give us useful information on the structural state, such as deformation and temperature during/after manufacture.
著者
山田 孝行 成瀬 央
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.1063-1070, 2001-06-01
被引用文献数
2

光ファイバ中に発生する後方散乱光の一つであるブリルアン散乱光の中心周波数と入射光周波数との差が, 光ファイバのびずみに依存することに着目した光ファイバひずみ計測器が開発されている.このブリルアン散乱光の中心周波数の計測には, ブリルアン散乱光のパワースペクトル分布の推定が必要であり, 分布推定精度の向上により中心周波数計測並びにひずみ計測精度の向上を期待することができる.本論文は, このブリルアン散乱光のパワースペクトル分布推定問題に着目し, 推定のための重み付き最小2乗法の繰返しアルゴリズムを提案した.また, 提案した繰返しアルゴリズムの安定性について検討するとともに, シミュレーションにより提案手法の有効性を明らかにした.