著者
松岡 理 安藤 久隆 小沢 正基 高橋 千太郎 小木曽 洋一 稲葉 次郎 二之宮 和重 久松 俊一
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.36, no.11, pp.997-1020, 1994-11-30 (Released:2010-03-08)
参考文献数
102

Puに対する社会的関心が高い。たしかにPuの幾つかの同位体は核分裂性であり,また放射線毒性の高い物質の一つである。しかし,その実態に対する理解は必ずしも十分ではなく,そのことのゆえ,ときに一部から意図的に部分的誇張を含む説明がなされたりすることさえある。 本「特集」では,Puの安全性を考える基礎として,生体に対する影響を中心に,放射線毒性学の観点からPuの実像を概観する。
著者
松岡 理 榎本 好和 大久保 義夫
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, 1962-08

放射性降下物(Fallout)の牛乳への移行を研究する基礎の段階として, 家兎およびラットに Sr^<89> および Ca^<45> を投与して, Sr が乳に移行する状態を検討した. また投与された Sr および Ca の血中での消長と, 糞および尿への排泄の量的関係を追求した. その結果, 投与された Sr は血液から急速に消失すること, Sr は一般に尿より糞に多く排泄されること(家兎で投与後の24時間を除く), そして哺乳中のラットでは, その差が数倍から数十倍に及ぶことが明らかになった. そして Carrier-free の Sr では, 投与量の21%が10日間に排泄されるのに対し, Carrier を加えたものでは, これが53.1%であった. 乳中の Sr^<89> の濃度は, 血中濃度にくらべて非常に高い. これは血中の Ca 濃度と, 乳中の Ca 濃度との大差に由来するものと推定された. 一回注射によって投与されると, Sr の乳への移行は, 血中での消長と同様に, 急速に減少すること, また連続同量投与がくりかえされると, 乳への移行量は漸増することがわかった. さらに飲料水に Sr^<89> を混合して経口的に摂取させ, 乳への移行を経時的に追求した. その結果, 摂取量の約10%が吸収され, そのうち約20%が乳に移行するものと推定された. またこのとき, 飲料水に非放射性の Ca が大量に加えられると, 乳への移行が抑制される. しかし同様に非放射性の Sr が加えられても, 乳への移行は抑制されないことがわかった. 乳中の Sr が, 化学的にいかなる形で存在しているかを, 種々の方法で検討した. その結果, 大部分は乳中のカゼインと結合していることが明らかとなった. このことから, 乳製品への Sr の移行に一つの方向が考えられるので, in vitro で家兎乳および牛乳に Sr^<89>, Ca^<45> および Y^<90> を付加して実験した. またこれらを付加した牛乳を超遠心分離にかけ, レンネットで凝固させて実験した. これによって, 付加された Sr^<89> も Ca^<45> も, 生体を通過したものと同様に, カゼインと結合すること, およびレンネット凝固によって, カゼイン側, すなわちチーズ側に移行することが確かめられた. さらにこれらの場合に, 非放射性の Sr または Ca が, 同時に大量に加えられたとき, カゼインへの移行が, 量的にどのように変化するかを検討した. そしてこの現象が, 汚染牛乳の除毒に役立つ可能性について考察した.
著者
横尾 義貫 松岡 理 中村 恒義
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.62, pp.20-24, 1959-07-20

曲げモーメントと捩りモーメントの作用する部材断面の降伏条件についてはHeymann,Hill & SiebelおよびGadon & Nuttallの研究があり、実用上充分な程度まで各種断面形について結果がでている。後の四者の研究によれば、すべての形状の断面について曲げモーメントMと捩りモーメントTを受ける場合の降伏曲線の極めて良好かつ便利な下界曲線は[numerical formula](1・1)で与えられる。ただし、M_0,T_0は夫夫単純曲げおよび単純捩りの場合の降伏モーメントである。たとえば、円形断面の場合の真の降伏曲線は第1図左で示すように、(1.1)の下界曲線からわづかに上にあるだけである。ここでは、次の(1.2)のように近似化した降伏条件を採用する。[numerical formula](1・2)なお、円形断面において、(1.1)と(1.2)の関係を図で示すと第1図右のようになる。(本文Fig. 1.参照)本研究は(1.2)を降伏条件として、等分布横荷重をうける両端固定アーチの載荷能力特性をlimit alnaysisにより求めたものである。えた結果を要約すれば次のようになる。上・下界荷重m_kP,m_sPは一致した。半開角ψの値によつてその表示式はことなるが、上・下界全荷重mP,スパン中央の曲げモーメントM_m,捩りモーメントT_m,両端の曲げモーメントM_e,捩りモーメントT_eは次の値であらわされる。(1)[numerical formula](2)[numerical formula] collapse modeは(1)と(2)でことなる。(2)は両固定端の中心を結ぷ軸のまわりに回転する。(1)のmodeは両固定端を結ぷ軸のまわりの回転と、その軸に垂直、かつアーチ構面に含まれる軸のまわりの回転とが加つたものである。全荷重は(1)、(2)ともにmP=(4M_0/L)ξψsinψであらわされるが、L, M_0を一定とする場合、ψに対するξψsinψの関係を第4図に示す。ψが増加すると載荷能力は単調に減少する。なお、ψを零に近づけた極限として本結果は両端固定梁の降伏全荷重16M_0/Lに一致する。(本文Fig. 4.参照)スパン中央のM_m=cM_0を定めるcとψとの関係を第5図に示す。固定端におけるM_e/M_0,T_e/M_0とψとの関係を第6図に示す。ψ=67.5°でM_e/M_0は最小、T_e/M_0は最大となる。即ち、捩りモーメントは載荷能力にψ=67.5°で最も大きく役立つ、がしかし、M_e/M_0はψの値にかかわらず常に1に近いことを考えると、曲げ抵抗が載荷能力に支配的役割を演じていることを知る。(本文Fig5. Fig. 6.参照)式、図の番号は本文のをそのまま用いた。