著者
松浦 弘幸 小井出 一晴 野田 信雄 根本 哲也 伊藤 安海 中野 正博 福田 吉治 今井 博久
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集 : BMFSA
巻号頁・発行日
no.20, pp.147-150, 2007-08-02

我々は,衛生統計データを用いて離婚率の社会的要因を重回帰分析した.従属変数は,離婚率である.説明変数は,個人家庭的要因,経済的要因,社会的要因,文化的要因,そして,要因の5つの領域で,30個の変数を用意した.個々のデータの正規分布性を確認した後,変数減少法と分散分析を行い,説明変数の絞込み最終的な重回帰式を決定した.離婚を促進する要因として,完全失業率,年間平均気温,共稼ぎ,核家族,貯金高が大きく作用し,逆に離婚を抑制する要因は,持ち家,年間雪日,学歴,所得が関与している.持ち家政策の推進と,所得の増加は,勤労青少年婦人福祉施設数,3次活動平均時間も増加よりも効果が大である.
著者
高須 晃 亀井 淳志 ロザー バリー 赤坂 正秀 大平 寛人 KABIR M.F. OROZBAEV. R. JAVKHALAN O. 松浦 弘明 貝沼 雅亮
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

三波川帯のエクロジャイトの変成作用は,①高温型変成作用イベント,②2回のエクロジャイト相変成作用イベント,そして③藍閃石片岩相-緑れん石角閃岩相変成作用イベントの4回の変成イベントが認められる.これらの変成作用は120-90 Maの比較的短時間に,海洋プレートの沈み込みの開始(大陸側プレートによる接触変成作用),沈み込みの継続(地温勾配の低下による低温エクロジャイト変成作用)海嶺の接近(地温勾配の上昇による高温エクロジャイト変成作用)そして海嶺の沈み込み(狭義の三波川変成作用と変成帯全体の上昇)によって説明できる.
著者
松浦 弘幸 中野 正博 野田 信雄 小井手 一晴 伊藤 安海 根本 哲也
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.27-33, 2007-07-31

我々は,光線力学療法に使用される電磁波の照射エネルギーと温度との関係を表す基本式を提案した.電磁波療法は,電磁波の熱的側面が利用されたものであり,治療計画の立案には,理論的な裏づけが重要である.我々の計算によれば,比熱0.3cal/g.Kの標的組織に100mW/cm^2の低出力パルスレーザーを1秒間照射した場合,局所的な温度上昇は,0.67K程度に達すると予測される.この1秒間で熱が拡散する深さは,0.1cmと見積もられる.また,熱平衡時では,筋肉の温度上昇度合いは高々2.4Kであり,体温が37度であることを考慮すれば,低出力レーザーや電磁波は,温熱療法に利用できる可能性がある.一般には標的組織の厚さが有限であるために,標的組織の背後からの熱反射を考慮する必要があり,温度上昇は本論文の見積もり値よりも大きくなる.これらの点を改良するには,反射率,吸収係数,熱伝導率などの物性値に温度依存性を知る必要がある.
著者
松浦 弘幸 久保田 怜 根本 哲也
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.77-82, 2012-05-30

我々は,収束点としての終状態ベクトルが多数存在する場合の量子ベイズ形式を考えた.各々の神経細胞からの雑音は,エファプスやシナプス間干渉を通して,通常の軸索伝導を修飾する.また,雑音が軸索伝導に対して,正しい情報伝達の強化(正しく伝達),または,弱化(誤りを起こす方向に作用)として作用する場合や,また,通信経路の途中で誤りを犯すタイプも考慮した量子ベイズを与えた.通信経路での誤りの有無に拘わらず,伝播演算子の定義法の軽度な変更のみで,量子ベイズ形式は同じ表現形式となった.古典的ベイズと量子ベイズ形式の相違は,干渉項の有無である.さらに,軸索間干渉であるエファプスを含めた相互作用の連関図は,終状態ベクトル|A_j^B>に収束する量子アアミダクジと形式的にも計算法も似てくる事が判明した.
著者
松浦 弘幸 久保田 怜 根本 哲也
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.83-87, 2012-05-30

ポラリトンが近似的にはシュレディンガー方程式に従う.我々は状態ベクトルを用いて量子ネットワーク系を組み立て,複雑な系の特性を解析する有力な手段の一つとして摂動法を提案した.さらに,ポラリトンの量子力学的方程式を基礎として,古典的ニューラルネット理論を量子神経回路に書き換えを行った.元来,量子力学の基礎となる"重ね合わせの原理は,古典的ニューロネット理論と類似点も多く,両者の間に対応関係が成立する.しかし,量子神経回路理論の入出力は複素数であるが,他方,古典論の入出力は実数であり,このために神経細胞間での量子干渉効果は存在しない.ポラリトンを用いた量子ベイズ形式の表現を与えた後,第1層,第2層の状態ベクトルと伝播確率振幅の規則を定義した.この一連の規定により,多段的な量子神経回路や多様な形態の回路網への適応が可能となった.
著者
松浦 弘幸 根本 哲也 久保田 怜
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.89-96, 2012-05-30
参考文献数
9

神経軸索で興奮伝導や量子干渉を伝える媒体として,準粒子・ポラリトンの存在を考えた.ポラリトンは神経軸索膜で活動電位に伴って発生する分極が量子的波動として,軸索上や軸索間に伝搬して行く状態を分極ベクトルの回転として量子モデル化したものである.量子的分極波がエファプスやシナプス干渉,興奮の伝導の媒介等,ミクロな視点からの神経電気現象を担い,この分極ベクトルの変動の伝播・ポラリトンが神経的電磁気現象を伝える情報担体である.準粒子としてのポラリトン質量は約10^<-25>Kg,スピン1の質量を持つ光子として表現される.裸のポラリトンの質量は,電子質量の1〜10倍程度(6.7×10^<-30>Kg)である.通常は,熱ノイズの擾乱に耐えるために,水和した状態で存在する.高々,10個程度の水分子が,裸のポラリトンに引き寄せられて準粒子を形成する.神経伝導のポラリトンが持つ基底状態の波長は1μmを中心に10μ〜0.6μmに存在する.ポラリトンは,シュレディンガー方程式やクライン・ゴルドン方程式に従う.Na+,K+の膜の内外への流入・流出が伝導原因のカレントを形成し,その効果を軸索方向や軸索外に伝搬するのが,媒介粒子ポラリトンの役割である.
著者
村本 健一郎 松浦 弘毅 椎名 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.12, pp.2353-2360, 1994-12-25
被引用文献数
13

落下中の降雪粒子の雪質を測定することは,降雪時における電波減衰を解析するために重要である.雪質は降雪粒子の密度(含水量)に大きく依存しているので,雪質は密度により表すことができる.本研究では,落下中の粒子の密度を長時間にわたって自動的に測定することを目的として,まず,画像処理による降雪観測法を用いて,落下中の個々の降雪粒子の粒径と落下速度を測定した.このとき同時に地上に落下したすべての粒子の重量を電子天びんを用いて測定した.粒子の粒径と落下速度のデータより得られる単位空間を通過するすべての粒子の体積の値とそれらの粒子の重量のデータより,落下中の粒子の密度の計算をした.更に,粒子の密度に影響を与える因子について考察することにより,画像処理データだけを使って,降雪強度を推定する手法を提案し,実際に適用した結果,実測値との良い相関が得られた.