- 著者
-
板橋 夏樹
- 出版者
- Japan Society for Science Education
- 雑誌
- 日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
- 巻号頁・発行日
- vol.37, no.2, pp.11-14, 2022-12-03 (Released:2022-12-01)
- 参考文献数
- 7
本研究は,小学校段階でのエネルギー概念の導入を検討するための基礎的知見を得るための一環として,エネルギーをテーマとした小学生向けの学習漫画『ドラえもん科学ワールド エネルギーの不思議』に掲載された4つのエピソードを事例に,エネルギーに関する登場人物の台詞の表現とその特徴について分析した.その結果,以下のことが明らかになった.(1)共起ネットワークによる分析から,エネルギーと関連付けられた言葉は「熱気球,ダイナミック,役に立つ,便利,遊べる,車,新しい,遊べる,ママ」等のような日常生活に関するものであった.(2)液体のような流動的なもの,燃焼に必要な燃料としての資源,保存できずに消滅してしまうもの,また,ある形態から別の形態に変換できるもの,としてエネルギーが表現されていた.