著者
大高 泉 鶴岡 義彦 江口 勇治 藤田 剛志 井田 仁康 服部 環 郡司 賀透 山本 容子 板橋 夏樹 鈴木 宏昭 布施 達治 大嶌 竜午 柳本 高秀 宮本 直樹 泉 直志 芹澤 翔太 石崎 友規 遠藤 優介 花吉 直子
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究プロジェクトは、日本、ドイツ、イギリス、アメリカ等のESD(持続可能性のための教育)としての環境教育の展開を探り、実践、効果の一端を探った。具体的には、ドイツの環境教育の40年間の展開を探り、持続可能性を標榜するドイツの環境教育の動向を解明した。また、ESDとしての環境教育政策やその一般的特質、意義と課題を解明した。さらに、12の事例に基づきイギリスや日本の環境教育の広範な取り組みの特質を解明した。
著者
山本 容子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.17-22, 2016 (Released:2018-04-07)
参考文献数
25

バイオフィリアの概念を導入した環境教育,特に初等教育の展開についての文献調査を行った結果,アメリカでは,小学校の学習環境の設定に,バイオフィリックデザインを取り込み,それを使った体験学習のアプローチが検討,実践されていること,子どものバイオフィリアの育成時期として,幼児教育,初等教育段階が適切であるという議論がなされていること,子どものバイオフィリアを引き出す活動を導入したアプローチにより,認知と言語の発達などの教育実践目標の達成を図るような教育プログラムが行われていることが明らかになった。
著者
山本 容子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.33, no.8, pp.61-66, 2019-06-22 (Released:2019-06-19)
参考文献数
11

本研究では,中学生のバイオフィリア仮説に対する認識の実態を調査・分析し,その特徴を探った.その結果,調査対象にした中学生の認識の実態の特徴として,以下の3点が明らかになった.(1)生徒間でバイオフィリア仮説に対する賛否の偏りはみられず,生徒各人が賛否の判断を行う際には,他の生物に対する自身と家族との好みの相違・類似点,自身の生き物との関わりの経験を基準としている.(2)賛否の判断基準には,ペット,もしくはペットとして飼われる哺乳類と生徒との関わりが影響している,(3)生徒各人のバイオフィリア仮説に対する賛否に関わらず,ディープ・エコロジー・ワーク「身近な校庭の自然との一体化体験」により生徒のバイオフィリアが活性化される可能性がある.
著者
山本 容子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 44 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.527-530, 2020 (Released:2020-11-27)
参考文献数
9

アメリカの初等・中等教育段階の科学教育と関連づけた環境教育におけるネイチャージャーナリングの活用の特徴として,以下の点が挙げられる.1点目は,学校内における花壇,菜園の設置等,ネイチャージャーナリングのための環境整備である.2点目は,定期的で継続的なネイチャージャーナリングの時間の確保である.3点目は自然観察記録のみならず,人間と自然との関わりについての議論で考えたことなども含めた多様な記録である.これらの特徴は,日本の理科教育における自然観察活動や記録方法とも共通点が多いが,日本でもアメリカの実践のように,理科を主とした,人間と自然との関わりに関する全ての学習活動における描画や記述を,個人の冊子に継続的に記録することで,より一層,自然体験活動への意欲が高まり,子供たちが自分と自然との関わりについて考える機会が増える可能性がある.
著者
山本 容子 室田 昌子 岩脇 陽子 滝下 幸栄 柴田 明美 原田 清美 松岡 知子
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.491-495, 2015-12-25 (Released:2017-03-03)
参考文献数
12
被引用文献数
1

背景 : 手指衛生は医療関連感染防止の最も重要な対策である. 看護師を対象に手指の汚染状況を可視化する手指衛生教育を実践し検討した. 方法 : 看護師29名にATP拭き取り検査及び蛍光塗料とブラックライトを併用した教育を実践し調査した. 結果 : 手指衛生が重要であるとの認識は, 教育後に有意に高くなった. また, 研修目標の到達度では, 約8割の看護師が「自分自身の手洗い方法についての振り返り」, 「手袋を外した後の手指衛生の必要性の理解」, 「自分自身の洗い残し部位の確認」ができたとしていた. 考察 : 本手指衛生教育は, 看護師の手指衛生に対する重要性の認識を高めることが示唆された.