著者
中山 竹美 林 千穂
出版者
長野県短期大学
雑誌
長野県短期大学紀要 = Journal of Nagano Prefectural College (ISSN:02861178)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.83-89, 2001-12

The effects of two kinds of raincoat with different materials on physiological parameters and clothing microclimate inside raincoat under simulated rain conditions were studied at ambient temperature of 30℃ and a relative humidity of 80% in five female participants, aged 19.6±0.5yrs. One kind of raincoat was made of nylon with coating and calendar finishing (A) and the other of the fabric laminated with nylon, polyurethane and knitted nylon with moisture permeable properties (B). After they took a rest for 15min, water was sprinkled at the rate of 5mm/h for 20min, followed by 15min recovery. The main results are summarized as follows: (1)Skin temperatures on the chest and back were lower under sprinkling in B than in A. (2) Clothing microclimate absolute humidities on the back were significantly lower in B than in A. (3) Comfort sensation was better in B than in A. The raincoat B made the chest and back skin temperatures and microclimate absolute humidities inside the raincoat lower. The present findings suggest that the raincoat materials are of importance in improving the comfort sensation by reduction of microclimate humidity and trunk skin temperatures.
著者
竹井 健 中島 祥介 錦織 直人 小山 文一 中村 信治 浅田 秀夫 畠山 金太 大林 千穂 西久保 敏也 藤井 久男
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.342-349, 2016

Muir-Torre症候群は脂腺腫瘍と内臓悪性腫瘍を併発する遺伝性疾患で,Lynch症候群の一亜型と考えられている.症例は61歳の男性で,既往歴は36歳,38歳,46歳,56歳時に大腸癌,50歳時に胃癌があり,家族歴は父と叔父に大腸癌と多数の発癌患者を認め,Lynch症候群を疑い経過観察していた.61歳時に背部に1 cm大の出血を伴う結節が出現し,局所切除術施行し,病理組織学的検査にて脂腺癌と診断した.内臓悪性腫瘍の既往と脂腺癌の併発よりMuir-Torre症候群と診断した.診断後にも計5回の脂腺腫瘍と計2回の大腸癌の発生を認めたが,早期に加療し現在無再発生存中である.また,遺伝学的検査を行い<i>MLH1</i>の病的変異を認めLynch症候群と診断した.Lynch症候群はMuir-Torre症候群を呈することがあり,内臓悪性腫瘍だけでなく皮膚腫瘍も念頭に体表観察を行うことも重要と考えた.
著者
竹井 健 錦織 直人 小山 文一 中村 信治 浅田 秀夫 畠山 金太 大林 千穂 西久保 敏也 藤井 久男 中島 祥介
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.342-349, 2016-04-01 (Released:2016-04-19)
参考文献数
16

Muir-Torre症候群は脂腺腫瘍と内臓悪性腫瘍を併発する遺伝性疾患で,Lynch症候群の一亜型と考えられている.症例は61歳の男性で,既往歴は36歳,38歳,46歳,56歳時に大腸癌,50歳時に胃癌があり,家族歴は父と叔父に大腸癌と多数の発癌患者を認め,Lynch症候群を疑い経過観察していた.61歳時に背部に1 cm大の出血を伴う結節が出現し,局所切除術施行し,病理組織学的検査にて脂腺癌と診断した.内臓悪性腫瘍の既往と脂腺癌の併発よりMuir-Torre症候群と診断した.診断後にも計5回の脂腺腫瘍と計2回の大腸癌の発生を認めたが,早期に加療し現在無再発生存中である.また,遺伝学的検査を行いMLH1の病的変異を認めLynch症候群と診断した.Lynch症候群はMuir-Torre症候群を呈することがあり,内臓悪性腫瘍だけでなく皮膚腫瘍も念頭に体表観察を行うことも重要と考えた.
著者
水野 石一 村山 徹 大林 千穂 高橋 健太郎 宮田 陽子 安藤 美和 佐藤 倫明 井本 しおん 松井 利充 伊東 宏 千原 和夫
出版者
The Japanese Society of Hematology
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.593-599, 1998-08-30
被引用文献数
3

53歳,女性。51歳の時に肺炎にて近医を受診し,頚部リンパ節腫脹,貧血,高ガンマグロブリン血症を指摘され,multicentric Castleman's disease (MCD)を疑われた。53歳の時に下肢のしびれ感,脱力感を認め,当科入院。多クローン性高ガンマグロブリン血症を認め,リンパ節生検にてリンパ濾胞間に形質細胞の浸潤を認めたため,MCDと診断した。また,胸部CTにてびまん性粒状影,経気管支肺生検にて形質細胞の浸潤を認め,lymphoid interstitial pneumonia (LIP)と診断した。また神経学的所見および神経電気生理検査から多発神経障害の合併と診断した。LIPに対しprednisoloneとcyclophosphamideによる治療を行ったが,一部に線維化が進んでいたためかあまり改善は認められなかった。肺合併症はMCDの予後を左右するため早期の発見と治療が必要である。