著者
名倉 秀子 大越 ひろ 茂木 美智子 柏木 宣久
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.361-369, 1999-04-15
被引用文献数
7

A questionnaire survey was conducted annually on the meal times during the first 3 days of New Year for the period 1986-1995. A total of 1,435 questionnaires to female college students were returned during the 10-year period, and the data were subjected to a time-series analysis. The ratio of persons eating per responder on each hour were analyzed by the Bayesian smoothing method to identify meal-time trends on a yearly and daily basis. The meal time on the first day indicated 2 peaks at about 10 A.M. and 7 P.M., and on the second and the third days showed 3 peaks at 9 A.M., 12 AM. and 7 P.M. These peaks tended to become less prominent year by year. Special New Year dishes were often eaten at about 10 A.M. on the first day, indicating a different dietary habit in food type and timing from the normal daily one. By the third day, however, the meal time and food type had almost returned to the daily dietary habit. The trend over 10 years moved closer to the daily dietary habit.
著者
安藤 晴夫 柏木 宣久 二宮 勝幸 小倉 久子 山崎 正夫
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.407-413, 2003-07-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
7
被引用文献数
15 20

1970年代から月1回実施されている公共用水域の水質モニタリングデータを用いて,東京湾全域の表・底層水温の長期的な変動傾向を月別に検討した。その結果,水温の長期変動傾向は季節により異なり,概ね5月~8月には下降傾向,10月~3月には上昇傾向が認められた。また,地域的にも傾向が異なり,外洋水の湾内への流人経路と考えられる湾南西部の海谷に沿う地点で特にこうした上昇・下降傾向が顕著であった。外洋水の水温は湾内の海水に比べて夏季には低く,冬季には高いことから,湾内への外洋水流入量が長期的には増加傾向にあると仮定すると,こうした傾向をよく説明できる。
著者
橋本 俊次 大塚 宜寿 山本 敦史 高澤 嘉一 柏木 宣久 田邊 潔 頭士 泰之 姉崎 克典 大原 俊彦 半野 勝正
出版者
国立研究開発法人国立環境研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

固相吸着法などで採取した大気や水試料を加熱脱着法により直接、測定装置に導入することで、迅速かつ網羅的な分析を可能にした。膨大な種類の化学物質を分離測定するために多次元ガスクロマトグラフィ-飛行時間型質量分析法を用いた。測定データから任意の物質情報を抽出あるいは除去する手法を開発し、特に質量欠損の利用は、炭化水素由来のマススペクトルをほぼ完全に除去可能にした。未知物質の同定には質量分解能3万程度の測定が有効であった。非負制限因子分解(NMF)法の応用により、連続するモニタリングデータから差を検出する手法を開発した。また、データ比較のためには必須の保持時間合わせの手法も新たに開発した。
著者
清水 邦夫 柏木 宣久 栗原 考次 西井 龍映 福地 一 金藤 浩司 大西 俊郎 甫喜本 司 甫喜本 司
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

大気中の窒素酸化物や水中の酸素等の時間的・空間的濃度分布を知ることは環境を理解する上で重要と考えられます。また、鳥の飛翔行動や森林の更新の理解は生態系を把握する上で大切です。本課題では、データに基づいて環境・生態を理解するにはどのように数理的モデルを構成すればよいのかについて研究を行い、環境・生態に関係する実データの統計的解析も合わせて行いました。
著者
柏木 宣久
出版者
統計数理研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

東京湾に於ける水質の長期変動の推定、ダイオキシン類の発生源寄与率の推定、熱帯降雨観測衛星搭載の降雨レーダにより得られるレーダ反射量に基づく降雨量の推定等を題材に、ベイズ的方法を用いたデータ解析法を開発すると共に、その応用について研究した。東京湾に関しては、ベイズ型時空間季節変動調整法を開発すると共に、水温、塩分濃度、COD、DO、窒素、隣等の測定データを解析し、湾内全体の水質の長期変動および季節変動を明らかにした。特に、水温については冬季に上昇し夏季に下降する傾向を見出し、併せてその原因が湾内への外洋水の流入量の増加にあるのを指摘し、窒素および隣については近年に於ける低減傾向が鈍化し、併せてCODの改善も鈍化しているのを指摘し、DOについては底層における低酸素水塊の月毎の消長を明らかにすると共に、その長期拡大傾向を指摘した。これらの成果を国際会議および関係雑誌に発表し、特に「The 5th International Conference on the Environmental Management of Enclosed Coastal Seas」では「The Best Effort Award」を受賞した。ダイオキシン類については、発生源寄与率を推定するための関数関係解析に基づくChemical Mass Balance法を開発すると共に、研究協力者が収集したデータを解析し、様々な媒体に存在するダイオキシン類の発生源の同定と寄与率の推定を行った。熱帯降雨観測衛星については、レーダ反射量から降雨量を推定する際の基盤となる雨滴粒径分布の同定について考察すると共に、NASAで運用している降雨量推定プログラムの改善に尽力した。その他、比較遺伝子地図を用いた未マッピング遺伝子の染色体予測法の開発や、疫学データの解析も実施した。