著者
伊藤 澄夫 武田 寿 小林 昭彦 桜井 裕之 多田 善彦 青木 岳 細貝 猛 山中 崇彰 石綿 肇
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.254-256_1, 1993

輸入ウオッカ中のフタル酸ジブチル (DBP) の簡易で迅速な分析法を開発し, 応用を試みた. DBPは試料から<i>n</i>-ヘキサンで抽出, 直接FID付キャピラリーカラムガスクロマトグラフで定量した. 0.5~5.0ppmのDBPを試料に添加したときの回収率は92.7~98.5%であった. 検出限界は0.1ppm, 所要時間は約30分であった. ロシア産ウオッカ15試料について定量を行ったところ, 2試料から0.1及び0.2ppmのDBPが検出された. これらに付いてはGC/MSで確認を行った.
著者
桜井 裕也 高田 和典 室町 英治
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.307-328, 2005-12-20
被引用文献数
1

コバルト酸化物超伝導体Na_xCo0_2・yH_2Oの発見[1]は、幸いにして多くの研究者の関心を集め、超伝導機構解明のための研究が盛んに行われている。これは、当初から指摘されていたように[1,2]銅酸化物高温超伝導体との関連が注目されたためであるが、他方で、誰にでも簡単に合成できるということも、研究の活性化に一役買っているように見える。現在までに、超伝導機構の解明に向けて様々な実験が行われてきたが、残念ながら多くの矛盾した結果が報告されている。少なくともその原因の一端は試料の同定がしっかり出来ていないことにあると思われる。本物質の超伝導特性は組成に大きく依存するが、そのことを明確に押えた研究は多くない。簡単に作れてしまうがゆえに、条件を精密に制御して試料を合成することの重要性が十分に認識されなかったという側面があるのかもしれない。また、ソフト化学という超伝導研究ではなじみの薄い合成法が用いられたため、何が重要なパラメーターであるかという検討が必ずしも容易でなかったという面もあるかもしれない。本稿では「化学からみた物性物理」というシリーズタイトルに鑑みて、合成と組成の関係、組成と超伝導特性の関係に重点をおいて今までの研究を概観してみたい。
著者
桜井 裕 佐藤理史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.1470-1480, 2002-05-15
被引用文献数
18

本論文では,与えられた用語に対して,その用語を説明する文章(用語説明)をワールドワイドウェブから収集し,それらを編集してユーザに提示するシステムを提案する.本システムは,(1)用語説明の収集,(2)編集,の2つのモジュールから構成される.{}「用語説明の収集」では,まず,サーチエンジンなどを用いて,入力された用語の説明が記述されている可能性が高いウェブページを収集する.次に,収集したウェブページから,用語の説明が記述されている段落を抽出する.最後に,抽出した段落内を解析し,その用語を定義する文(用語定義文)が存在するかどうかを判定し,存在した段落のみを用語説明として出力する.この判定においては,13種類の用語定義文それぞれに対して設定した文型パターンを用いる.{}「編集」では,収集した用語説明を語義ごとにグループ化し,それぞれのグループに対して,最適な用語説明と上位語を決定する.最後に,これらをまとめて,結果を語義ごとに出力する.本システムにおいて,用語定義文の判定精度は87%,グループ化の精度は81%であり,ほぼ実用レベルに達していると考えることができる.This paper proposes a term explainer that offers us a virtual dictionary, which uses the World Wide Web as information source. Thesystem consists of two modules: explanation collector and explanation editor. For a given term, the first module collects related webpages by using search engines, and extracts paragraphs thatcontain the term explanations. Sentence patterns of thirteen kinds ofdefinition sentences enable automatic detection of definitionsentences and automatic extraction of term explanations. The secondmodule classifies the extracted explanations into groups according tothe meaning, and determines the best explanation and the best broaderterm for every group. Finally, the system generates the result inHTML. In an experiment, the system achieved 87% accuracy indetection of definition sentences and 81% accuracy in classificationof explanations into groups.
著者
桜井 裕邦 今井 桂子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.26, pp.47-52, 1999-03-15
参考文献数
9

本稿では3次元における凸多面体の表面に沿った近似最短経路問題に対し,HershbergerとSuriの2倍近似アルゴリズム[5]を計算機実験にて評価をおこなう.ChenとHanはO(n^2)時間で正確な距離を見つけるアルゴリズム[3]を示した.また,近似最短経路問題においては,単純なO(n)時間での近似アルゴリズムが[5]にて提案され,そのアルゴリズムは最適な距離の高々2倍の距離を与える.本稿ではこれらのアルゴリズムを実装し,理論値と実際の性能との比較をおこなう.In this paper, we consider the shortest path problem between two points on the surface of a convex polytope in three dimensions. Chen and Han presented an algorithm for determining the exact shortest path in O(n^2) time. For the approximate shortest path problem, a simple O(n) approximation algorithm are proposed in [5], and the algorithm produces a path of length at most 2 times the optimal. We implement these alogorithms and compare their theoretical and practical performances.