著者
今井 桂子
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.29-39, 1996-03-15 (Released:2017-04-08)
参考文献数
14

Triangulations have been one of main topics in computational geometry and other fields in recent years. In the planar case, any pair of triangulation can be transformed to each other by a sequence of so-called Delaunay flips, and enumeration of all triangulations can be done by reverse search. However, there is no known result for higher-dimensional triangulations. Recently, some types of triangulations have been found to bridge geometric issues and algebraic ones. Regular triangulations are of such a type, and form a meaningful wide subclass of triangulations of points in general dimensions. Especially, regular triangulations have a close connection with discriminants of polynomials in several variables. Restricting ourselves to the class of regular triangulations in any dimensions, we know that such triangulations correspond to vertices of some polytope, and we can enumerate all regular triangulations by reverse search.
著者
鈴木 廉 森口 昌樹 今井 桂子
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2017年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.583-584, 2017-03-01 (Released:2017-09-01)

本研究では,二つの線画を,それぞれ異なる視点位置ごとにワイヤーを用いて実現するワイヤーアートの生成を行う.二つの線画と二つの視点位置を入力,ワイヤーフレームを出力とする.出力となるワイヤーフレームは連結であり,そのワイヤーフレームを直交投影法を用いて,平面上へと射影したものは入力線画に一致する.そのようなワイヤーフレームが常に存在することを示した.また最大辺長および最小辺長のワイヤーフレームを計算し,比較した.
著者
今井 桂子 河村 彰星 徳山 豪 マトウシェク イルジ レエム ダニエル
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.391, pp.17-22, 2010-01-18

距離空間内の空でない二集合P,Qから等距離にある点の全体をP,Q間の距離二等分という.列 C_1,…,C_<k-1>であって各C_iがC_<i-1>とC_<i+1>との距離二等分であるもの(但しC_0=P,C_k=Qと考える)をP,Q間の距離k等分という.この概念は回路設計についての村田の問をもとに浅野,マトウシェク,徳山が導入し,PとQとがユークリッド平面内の点でありkが3であるときに限りその存在と唯一とを既に示した.本稿ではより一般に固有測地空間内の空でなく交らない二閉集合間に距離k等分が存在することを示す(一意性は不明).証明においては,二集合間のk階層という概念を定義し,その存在をタルスキ不動点定理によって示す.これはレエム,ライクが似た問題に対して用いた手法である.
著者
長松 康子 佐居 由美 今井 桂子
出版者
聖路加看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

中皮腫患者が急増し、国民の石綿に対する不安が高まっていたが、保健師向けの石綿関連相談ガイドラインが無かった。そこで、保健師向けの石綿関連相談ガイドラインの構築を目的として研究を開始した。まず、石綿関連NPOの石綿関連相談記録344件の内容を分析したところ、子どもを含む曝露不安、職業などからすでに曝露した人からの発症不安、関連疾患を発症した患者からの相談及び遺族からの相談に分類できた。相談内容に対して回答を行うには、医療のみならず、建築、法律、心理などの専門的知識が必要と考えられた。とくに、学校や工事現場などの環境曝露への不安に関する相談が多かったことから、子どもと保護者向けの石綿情報サイトを開設した。さらに全国の保健所の石綿関連相談事業についての調査を行った結果、前年度の相談件数は、平均5.3件で、担当者数は平均3.0人で看護師を配する保健所が7割を超えた。担当者で研修を受けたものは14%のみで、マニュアルを全く使用しない者が35.4%に上った。相談担当者の7割以上が該当業務について自信が無いと回答した。その理由として多かったのは、相談件数が減って知識が蓄積されない、相談内容が多岐にわたるなどであった。保健所の石綿関連健康相談担当者の自信度が低く、マニュアルがあまり使用されていないことから担当者のニーズにあったガイドライン作成が必要と考えられた。しかし、研究途中で他の研究者によって優れたガイドラインが開発されたので、保健所職員がもっとも相談対応が困難であると回答した患者の不安について研究目的を変更した。胸膜中皮腫患者14名を対象にインタビュー調査を行ったところ、患者は様々な困難を体験していた。困難は、進行の速い難知性疾患であること、希少疾患であること、石綿被害によって起こることという、中皮腫の特性に起因していた。このような複雑な困難が、次々と起こり、病気の進行が速いため、一つの困難が解決する前に新たな困難が発生して、困難の重層化が起こっていた。また、患者は医療従事者が経験と知識が不足しており、十分なケアを受けていないと感じていた。
著者
桜井 裕邦 今井 桂子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.26, pp.47-52, 1999-03-15
参考文献数
9

本稿では3次元における凸多面体の表面に沿った近似最短経路問題に対し,HershbergerとSuriの2倍近似アルゴリズム[5]を計算機実験にて評価をおこなう.ChenとHanはO(n^2)時間で正確な距離を見つけるアルゴリズム[3]を示した.また,近似最短経路問題においては,単純なO(n)時間での近似アルゴリズムが[5]にて提案され,そのアルゴリズムは最適な距離の高々2倍の距離を与える.本稿ではこれらのアルゴリズムを実装し,理論値と実際の性能との比較をおこなう.In this paper, we consider the shortest path problem between two points on the surface of a convex polytope in three dimensions. Chen and Han presented an algorithm for determining the exact shortest path in O(n^2) time. For the approximate shortest path problem, a simple O(n) approximation algorithm are proposed in [5], and the algorithm produces a path of length at most 2 times the optimal. We implement these alogorithms and compare their theoretical and practical performances.