著者
佐々木 智章 横山 真一郎 関 哲朗
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2000, pp.33-38, 2000-09-25

ベンチャー企業創成時, 企業には資源や信用が無い. そして, それが無いことによって経営不能に陥る要因が多数ある. よって, 経営不能に陥る要因を洗い出し, それに対する対処方法をもとに経営を行っていく必要がある. 本研究では創業してから約1年になる小規模自転車店の実務経験を通じて, ベンチャー企業創成時の成否構造について分析を行っている. 今回は創業時に行った経営不能をトップイベントとしたFTAに対し, 現在どのように問題点に対処し経営を行っているのかを中心に述べていく. 一方, 近年情報技術(IT)の進化によってi-モード, Webなどをはじめ, 汎用性のある様々なコミュニケーションツールが出現してきた. 本研究ではそれらITの効果的な活用方法についても言及する.
著者
日下部 裕美 横山 真一郎
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.89-92, 2005

プロジェクトには多くの不確実性,すなわちリスクが存在する.そのため,リスクマネジメントがプロジェクト成功にとって重要な役割を担っている.プロジェクトのリスクは「不確実性」,「損失」,「時間的要素」の3つの特性を持っている.ここで,「時間的要素」はプロジェクトのリスクが有期的であるということを指している.しかし,現在,「時間的要素」を考慮し,リスクマネジメントを行うための具体的な手法がない.一方,信頼性工学の手法の1つにFTA(Fault TreeAnalysis)がある.FTAは,故障の結果から原因に遡るトップダウン型の手法により故障が発生する因果関係を明確にし,視覚的,演繹的な解析が可能である.そこで,本研究では,FTAを用いたリスクマネジメントについての提案を行うことを目的とした.本稿では,リスク事象抽出と同時にFT図を作成する手順および,FT図の活用方法についての提案を行った.
著者
増田 浩通 横瀬 智彦 角田 喜章 横山 真一郎
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 = Journal of Japan Industrial Management Association (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.380-388, 2000-10-15
被引用文献数
1

安全問題が昨今話題となっている.社会の構造が効率とは違う価値を見いだそうとしている現れであろう.特に1995年7月1日にPL(Product Liability : 製造物責任)法が施行され, 日本の産業界, 法曹界, 消費者がそれぞれの立場でPLの対応を模索している.対応は主にPS(Product Safety : 製品安全)とPLD(PL Defense : PL防御)とに分類できる.製造の立場からは, PLDよりもPSの方を重要視するべきである.またPSを考える上で, 製品のライフサイクルを考慮して長期的な視点で見た安全性を作り込むことも必要になってきた.建築産業においては, 欠陥住宅は依然として多く社会問題になっている.事故分析をすると類似の事故が繰り返し発生しているのが分かる.過去の事故情報が再発防止のために活用されていないためであると考えられる.建築産業界は事故の情報や事故につながるクレーム情報をより積極的に収集解析し, その結果を建築物の安全性のために利用することが必要である.本研究では, まず安全性の観点から過去の判例及び事故・事例, クレームを調査し, 顧客の実際の使用状態の把握を行った.そしてこのクレーム情報を活用した安全品質保証システムの構築を目的とした.
著者
横山 真一郎 渡部 俊介
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 : 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.425-433, 2004-07-01
被引用文献数
1

本研究は,チェーン展開しているファミリーレストランに協力を頂き,数年間(1998〜2003)顧客不満足度に関して調査を行った結果に基づくものである.本研究ではまず,調査結果に基づき,店舗に対する多くの顧客に一致する不満足発生構造をFT図として把握した.次に,その構造を顧客満足度(CS)向上活動につなげるために,確率重要度による基本事象の評価を検討した.そして,時間経過に伴い重要となるサービス項目が変化することに着目したサービスの管理方法を提案した.さらに,顧客を層別した上で行うCS向上活動の有効性を示し,飲食店におけるFTAを用いたサービス評価が,CS向上活動に有効であることを述べた.
著者
渡部 俊介 横山 真一郎
出版者
日本信頼性学会
雑誌
信頼性シンポジウム発表報文集
巻号頁・発行日
no.16, pp.41-44, 2003-10-24

飲食店における顧客の不満足は重大な問題である。そこで, その顧客不満足の発生を体系的に捉え, 工学的に解析を行った。筆者らは事前研究としてまず, ファミリーレストラン(FR)を対象に顧客不満足の発生構造をFT図として把握した。次に, その構造の適用範囲の可能性について検討した。そして, 本研究では顧客不満足の発生は時間経過とともに変化することに着目し, その変化を関数形で表現することで不満足の発生を予測し, サービスの管理につなげることができる可能性を示唆した。