- 著者
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武藤 芳照
若吉 浩二
- 出版者
- 東京大学
- 雑誌
- 基盤研究(A)
- 巻号頁・発行日
- 1997
水泳競技(競泳)のレースには、ストローク局面、スタート局面、ターン局面及びフィニッシュ局面が存在し、競技力向上にはこれらの要素をより客観的に評価していく必要がある。そこで、我々は、1987年より、ビデオ映像を用いた競泳のレース分析に関する研究を開始し、レース中における各要素を客観的に評価して、それらのデータを選手や指導者にフィードバックすることを試行してきた。そこで、本研究の目的では、1)大幅なハードウェアの改良により、分析時間の短縮及び分析データの精度を高めること、2)システムアップとソフトウェアの開発により、自動データ入力を試みること、3)個人データベースのネットワーク化及び個人のデータの数年間の比較を瞬時に行えるようにすること、4)レース分析結果より、競技力向上に活用可能な研究成果を得ることを目的に行ったものである。その結果、レース分析の実験システムにおけるハードウェア及びソフトウェアの開発により、分析データの即時フィードバックを実現することができた。また、過去5年間のレース分析結果の個人別データベースを作成し、インターネット上で閲覧可能なデータベースシステムとしての構築に成功した。これらのデータは、個人名、種目、大会等のキーワード入力により、個人データの数年間の比較または選手間の比較を瞬時に行えるようにした。さらに、これまでのデータを活用することで、スタート、ターン及びフィニッシュタイムから、それらの技能の能力を評価することも可能となった。