- 著者
-
村松 仁
森 千鶴
永澤 悦伸
- 出版者
- 山梨医科大学
- 雑誌
- 山梨医科大学紀要 (ISSN:09105069)
- 巻号頁・発行日
- vol.17, pp.42-47, 2000
- 被引用文献数
-
5
近年,香りの人体へ及ぼす影響について検討した研究により,様々な効果があることが明らかとなってきている。その中に不安の軽減やストレス軽減などの精神面への効果がある。この精神面に対する効果を精神看護に応用することは,精神看護の幅を広げることにつながり,非常に意義深いことと考える。今回はその基礎的なデータを収集する目的で,精神的ストレスがある状態でグレープフルーツの香りを提示した場合,どのような影響が起こるのかを実験により検証した。その結果,グレープフルーツの香りには,心理指標において状態不安を軽減し,覚醒水準を上昇させる傾向があり,リラクゼーションに応用できる可能性があることが示唆された。