著者
本田 康二郎 Kojiro Honda
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.72, no.6, pp.1131-1148, 2021-03-12

軍事研究の核心は兵器や兵器体系の開発にあって、人命殺傷と施設破壊という明確な目的をもち、かつ極度の秘密保持を要求される点に特徴がある。これに対して基礎研究の核心は自然界の理解にあって、研究それ自体が目的であり、発見された知識は公開されるのが原則である。両者は対極にあるように思え、一見すると簡単に結びつくことはないように見える。ところが、戦前の科学技術者である大河内正敏は、これらを大胆に結びつける仕組みを考案した。その舞台が財団法人理化学研究所(1917~1948)であった。
著者
金光 秀和 直江 清隆 本田 康二郎 寺本 剛 鈴木 俊洋
出版者
金沢工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、技術が新しい行為の形を生み出し、社会のあり方を大きく変える現代において、技術のあり方に反省的な眼差しを向けることのできる批判的視点を獲得することを目的とした。この研究によって、第一に、技術に対する批判的視点に関する哲学的考察を進めてその成果を発表することができた。第二に、技術の営みを記述することの哲学的な意義について考察し、また、実際に日本の職人のフィールド調査を行い、その営みを哲学的に記述して成果を学会などで発表した。第三に、福島第一原子力発電所事故に関する記述的・規範的探究を進めてその成果を公表した。第四に、技術哲学の知見を反映させた教科書の作成に参加した。
著者
屋良 朝彦 金光 秀和 本田 康二郎 増渕 隆史 松本 大理 大北 全俊 藏田 伸雄 松浦 正浩
出版者
長野県看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は合意形成やコンフリクト・レゾリューションといった意思決定の方法論を応用倫理学の幾つかの領域(医療倫理、看護倫理、科学技術倫理、技術者倫理、ビジネスエシックス、コミュニケーション論)に適用し、その適用可能性を検証することである。具体的には、年に2回、3年間で6回の研究会を開き、上記各領域の専門家である研究分担者に研究成果を発表させ、上記課題の達成状況について討論した。研究成果を本年度中に「研究報告書 合意形成研究会の活動記録」(仮題)として発行する予定である。
著者
屋良 朝彦 金光 秀和 本田 康二郎 蔵田 伸雄 須長 一幸 永澤 悦伸 大小田 重夫 坂井 昭宏 長谷川 吉昌
出版者
長野県看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

(1)科学技術によってもたらされる不確実なリスクに対処するための意思決定モデルとして、「予防原則」を検討した。その際、予防原則にはどのようなレベルのリスクに対処するべきか明確な基準が欠けていることが明らかにされた。そのため、予防原則はリスクに関する合意形成モデルによって補完される必要があることが示された。(2)科学技術による不確実なリスクの本質を知るために、それをリスクコミュニケーションの観点から分析した。