著者
永田 守男
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.62(2001-IS-077), pp.25-30, 2001-06-26

現実的な情報システムに関する研究成果への要望が学会の内外で増している。しかし、学術ジャーナルの査読基準が適合しづらいことと、この分野で仕事をしている人たちが論文の執筆に慣れていないことから、この種の研究論文は相変わらず少ない。ここでは、本研究会の運営委員会で筆者が提案して議論してきた内容の中間報告を行い、いろいろな意見を取り入れて査読基準と論文執筆の指針を具体化していく材料を整えたい。提案の要点は、研究として取り上げるものが、要素技術ではなくシステムとしてまとめるという観点に重点を置くことにある。ただし、これまでの研究論文と同様に、内容の新規性、有効性、信頼性は不可欠であると考える。これらの詳細と、それに合う情報システム論文の書き方について述べる。
著者
永田 守男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.62, pp.25-30, 2001-06-26
被引用文献数
9 2

現実的な情報システムに関する研究成果への要望が学会の内外で増している。しかし、学術ジャーナルの査読基準が適合しづらいことと、この分野で仕事をしている人たちが論文の執筆に慣れていないことから、この種の研究論文は相変わらず少ない。ここでは、本研究会の運営委員会で筆者が提案して議論してきた内容の中間報告を行い、いろいろな意見を取り入れて査読基準と論文執筆の指針を具体化していく材料を整えたい。提案の要点は、研究として取り上げるものが、要素技術ではなくシステムとしてまとめるという観点に重点を置くことにある。ただし、これまでの研究論文と同様に、内容の新規性、有効性、信頼性は不可欠であると考える。これらの詳細と、それに合う情報システム論文の書き方について述べる。There have been few research papers on practical information systems in traditional academic journals. Based on discussions of writing and reviewing such papers at the operational committee of the special interset group Information Systems and Social Environments in IPSJ, this article proposes criteria of reviewing papers on information systems. Moreover, we show guidelines of writing papers on information systems. Different from traditional scientific or technological papers, the papers of this type concentrate the ways to integrate the technological elements. All papers should satisfy those originality, effectiveness and reliability.
著者
安東 孝信 山城 明宏 神谷慎吾 山本修一郎 峰岸 巧 永田 守男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.22, pp.109-116, 2003-03-06
被引用文献数
3

OMGはMDAと呼ばれる技術を発表し,またそれに用いる表記としてUML Profile for EDOCをまとめている.これらは仕様としてまとめられているが,効果的な利用方法はまだ明らかにされていない.そこで我々は,簡単な業務システムを対象に, 実際に設計モデルまでを構築する試作を通して,MDAやUML Profile for EDOCに基づくシステム開発のノウハウの収集や実現可能性の検討を行い,実適用への足がかりを得ることができた.本論文では,この試作を通して得られた知見から,ソフトウェア生産技術に関する従来手法との関係/比較や,実適用に向けて今後解決せねばならない課題等について考察する.OMG published MDA as a new software development technology. OMG is specifying UML Profile for EDOC as a tool for the MDA. However, effective use of them has been unclear yet. So we have made a feasibility study using these new technologies through actual development of a simple business application. We got some clues for practice using these new technologies through the study. Based on the result, this paper describes relations and comparisons between these new technologies and some typical existing software development technologies. In addition, some left unsolved problems for practice picked up from the study are described.
著者
御宿 哲也 永田 守男
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第39回, no.ソフトウェア工学, pp.1475-1476, 1989-10-16

プログラミング言語Prologは、記述力が高い反面、Lispなどに比べて言語としての歴史が浅いため、プログラミング環境としての整備が遅れているといわれている。しかし、E. Y. Shapiroが、ユーザとの対話によってバグを同定するアルゴリズムを考案してから、Prolog言語の特徴に着目したデバッガの研究が進んでいる。この手法はバグ箇所の同定という点では汎用的であるが、実際のプログラミングを考慮にいれていないので、同定されたバグに対する修正案を提示したり、修正のヒントを示すことに対しては弱い。一方、対象とする言語は異なるが、Solowayらは、プログラミングに関する知識に主体に置いたデバッグ方式を研究している。この手法はプログラミングに関する知識とはいえアルゴリズムに限られているため、アルゴリズムが分かっている場合にしか適用できないという点で汎用性に欠ける。そこで、本研究では、前者の手法に知識としてプログラマーが用いていると思われるスキーマを組み込むことによりプログラムの静的な解析を強化し、バグの説明とその修正のヒントを与えることが可能なデバッギング・システムを考案する。
著者
古宮 誠一 加藤潤三 永田 守男 大西 淳 佐伯 元司 山本 修一郎 蓬莱尚幸
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.100(1998-SE-121), pp.99-106, 1998-11-05

ソフトウェアに対する顧容の要求を抽出する技術をインタビュー技術であると捉え、インタビューによる要求抽出作業を誘導するシステムをWWW上に開発中である。この論文では、インタビューによる要求抽出作業を誘導するシステムの実現方式を明らかにしている。
著者
黒木 幹人 永田 守男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理
巻号頁・発行日
vol.98, no.635, pp.1-8, 1999-03-05

情報システム開発の要求分析工程において、分析者がユーザの要求を正確に把握することは、ユーザと分析者の知識や経験が異なるため非常に困難である。分析手法としてオブジェクト指向が注目を集めているが、既存の方法論は実装側に偏っているため、ユーザ側で理解しにくいという問題点がある。本研究では、「ユーザと分析者とのコミュニケーションツール」としてユーザ自身が業務内容を表現できる業務フロー図を提案し、これからオブジェクト図を自動生成するシステムを提案することにより、オブジェクト指向システム開発の上流工程を支援する。本研究の分析手法の有効性を確認するために、試作システムを用いた評価実験を行った結果、役割分担に基づく業務フロー図とオブジェクト図自動生成の枠組の有効性を確認した。