著者
松井 甲子雄 大西 淳児 中村 康弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.6, pp.1017-1024, 1996-06-25
被引用文献数
41

この論文では, 画像を多重解像度表現する直交ウェーブレット変換において, ひそかに署名データを画像に埋め込む一方法を提案する. その原理は, 画像の多重解像度表現における差分出力に偏りがあることに注目し, その特徴を手掛りに署名ビット系列を画像に埋め込むものである. その際, 256×256画素からなる濃淡画像でおおむね6Kバイト程度の文字情報を合成可能である. この方法は画像の著作権を表示する署名データのみならず, 画像の作者や使用条件, あるいは画像そのものの属性情報までも包含でき, 画像データベースの検索などにおいても類似画像の識別を容易にできるなどの応用が考えられる.
著者
村上 和雄 堀 美代 坂本 成子 大西 淳之
出版者
公益財団法人国際科学振興財団
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は、瞑想や祈りなど人類が社会生活の営みに取り入れてきた宗教性が健康にもたらす効果を、アロスタティックな心身変容と捉えて実証した。仏教の護摩行を実践した僧侶は炎症関連,脂肪酸代謝関連,NK細胞調節関連の遺伝子が発現増加し、呼吸やアミノ酸代謝、脂質代謝などの代謝産物の変動が見られた。一方、ヨーガ瞑想の実験では、熟練度で遺伝子発現プロファイルが異なっていた。しかし、ヨーガの経験の有無に関係なく、ネガティブな感情が低下し、がん抑制関連の遺伝子発現やケトン体の生合成や分解に関わる代謝産物などが変動した。また、護摩行とヨーガ瞑想ともに未経験の被験者において即時的な効果が引き出されることも分かった。
著者
松尾 政輝 坂尻 正次 三浦 貴大 大西 淳児 小野 束
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.303-312, 2016

<p>Although many computer games had become diversified in recent years, a lot of effort and ingenuity is needed to produce games that persons with a total visual impairment can enjoy. On the other hand, some games for visually impaired persons have been developed. However, games that use only auditory information present challenges for sighted persons. Unfortunately, no games exist that both sighted and visually impaired persons can enjoy together. It is difficult for visually impaired persons to play the same game with sighted persons and for sighted and visually impaired persons to share a common subject. In this paper, we aim to develop a accessible action roll playing game (RPG) that both sighted and visually impaired persons can play using their dominant senses including visual, auditory and tactile senses. To develop the game, we also develop a field creation tool for a game developer with visual impairments, and provided an integrated game development environment for them. In this paper, we describe the development and reflections of the accessible action RPG and our game development environment.</p>
著者
中谷 多哉子 大西 淳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.38, pp.57-64, 1998-05-15

第4回アジア・太平洋ソフトウェア工学国際会議(APSEC'97)は1997年12月2日から12月5日に渡って香港において開催された。本稿では会議の概略と印象について述べる。The 4th Asia Pacific Software Engineering Conference (APSEC'97) has beenheld in Hong Kong, China, from December 2nd through 5th, 1997. In this article, we will briefly summarize this conference.
著者
市場 大亮 三浦 貴大 坂尻 正次 大西 淳児 小野 束
雑誌
研究報告アクセシビリティ(AAC) (ISSN:24322431)
巻号頁・発行日
vol.2016-AAC-2, no.13, pp.1-4, 2016-11-25

コンピュータゲーム内の視覚 ・ 聴覚 ・ 触覚など多感覚コンテンツの充実に伴い,視覚障害があっても結果的に遊べるゲームが増加している.しかし,視覚的な提示情報を把握可能な弱視者であっても,時にプレイが困難になるケースが多々あり,アクセシビリティの不十分さを感じざるを得ない.また,ゲームにおけるアクセシビリティは再検討される課題となっているが,弱視者に焦点を当ててアクセシビリティ上の問題を詳らかにした例は少ない.このため,本研究の目的を,弱視者が現在のコンピュータゲームをプレイする上での問題点を明らかにすることと設定した.特に本論文では,弱視者に対してコンピュータゲームのプレイ状況等について小規模ながらアンケート調査を行い,彼らの抱えている問題点をまとめた.結果より,弱視者の多くがプレイするジャンルや,プレイしやすい要因,ゲーム改善要望がまとめられた.また,視覚的不便さに対する方策についても明らかにした.
著者
松尾 政輝 坂尻 正次 三浦 貴大 大西 淳児 小野 束
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.303-312, 2016 (Released:2016-09-09)
参考文献数
39

Although many computer games had become diversified in recent years, a lot of effort and ingenuity is needed to produce games that persons with a total visual impairment can enjoy. On the other hand, some games for visually impaired persons have been developed. However, games that use only auditory information present challenges for sighted persons. Unfortunately, no games exist that both sighted and visually impaired persons can enjoy together. It is difficult for visually impaired persons to play the same game with sighted persons and for sighted and visually impaired persons to share a common subject. In this paper, we aim to develop a accessible action roll playing game (RPG) that both sighted and visually impaired persons can play using their dominant senses including visual, auditory and tactile senses. To develop the game, we also develop a field creation tool for a game developer with visual impairments, and provided an integrated game development environment for them. In this paper, we describe the development and reflections of the accessible action RPG and our game development environment.
著者
丸 勇史 大西 淳 山口 信也 小田 泰雄 掛樋 一晃 太田 泰弘
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.146-149, 2001-02-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
7
被引用文献数
4 6

We examined an estrogen-like activity in the pomegranate (Punica granatum) juice. The juice or its methanol eluate from C18 cartridge competed with 17β-estradiol for estrogen receptor (ER) binding and also stimulated proliferation of human ER-positive cell (MCF-7) in vitro. Furthermore, they effectively increased uterine weight in the ovariectomized rat. On the basis of these data, we concluded that the pomegranate juice contained estrogen-like compounds.
著者
丸 勇史 大西 淳 山口 信也 小田 泰雄 掛樋 一晃 太田 泰弘
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.146-149, 2001-02-15
参考文献数
7
被引用文献数
1 6

We examined an estrogen-like activity in the pomegranate (<I>Punica granatum</I>) juice. The juice or its methanol eluate from C18 cartridge competed with 17&beta;-estradiol for estrogen receptor (ER) binding and also stimulated proliferation of human ER-positive cell (MCF-7) <I>in vitro</I>. Furthermore, they effectively increased uterine weight in the ovariectomized rat. On the basis of these data, we concluded that the pomegranate juice contained estrogen-like compounds.
著者
松尾 政輝 三浦 貴大 坂尻 正次 大西 淳児 小野 束
雑誌
研究報告アクセシビリティ(AAC) (ISSN:24322431)
巻号頁・発行日
vol.2016-AAC-2, no.12, pp.1-4, 2016-11-25

これまで晴眼者と視覚障害者がともに利用可能なアクション RPG (ロールプレイングゲーム) を開発してきた.このゲームは,画面情報を音や触覚を用いて提示することで,視覚障害の有無によらず利用できるものであった.また,全盲者も音情報を用いてゲーム用の地図を作図可能な地図エディタを開発した.このゲームシステムを発展させ,よりリアルタイム性が高く,複数人での同時プレイが可能な横スクロールアクションゲームを開発したので,その内容を報告する.
著者
古宮 誠一 加藤潤三 永田 守男 大西 淳 佐伯 元司 山本 修一郎 蓬莱尚幸
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.100(1998-SE-121), pp.99-106, 1998-11-05

ソフトウェアに対する顧容の要求を抽出する技術をインタビュー技術であると捉え、インタビューによる要求抽出作業を誘導するシステムをWWW上に開発中である。この論文では、インタビューによる要求抽出作業を誘導するシステムの実現方式を明らかにしている。
著者
大西 淳児 松井 甲子雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.11, pp.3020-3028, 1997-11-25
被引用文献数
36

画像データの著作権保護のために, 権利者の署名を埋め込む電子透かしの研究が進められている. しかし, 画像データの高能率・高圧縮符号化のもとで署名が消失若しくは削除されない秘匿度の高い方法は少ない. そこで, この論文では, ウェーブレット変換の階層性とスペクトル拡散の高秘匿性を利用した簡便な一方法を提案する. まず, 対象画像を3〜4段の階層にウェーブレット分解し, スペクトル拡散により, 各段の直流成分に周波数領域で署名を埋め込む. この合成データを逆変換すれば, 署名情報を画像領域全体に秘匿拡散することができる. 拡散信号は非常に弱く, 画像信号に対して大きなノイズとならない. 従って, 署名を含んだ画像は見かけ上原画像とほぼ同一である. また, 署名情報は画像に加わるノイズに対しても強いという特徴をもつ. 一方, 拡散符号は暗号の乱数鍵と同様の働きをするため, 署名の改ざん等の攻撃にも強く, マルチメディアにおける画像の著作権保護のための強固な署名を隠し込むことが可能となる.
著者
大西 淳
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.379-380, 1992-09-28

要求定義において、日本語によるテキストだけでなく、図を併用することによって効率良く要求を仕様化できる。構造化分析技法のDFDやSADTなど仕様化のための図的表現やその支援ツールは数多く提案され開発されている。特にDFDの処理系は上流CASEツールとして各社から製品が出されている。DFDはデータの流れを名前つきの矢印で、機能を円で、ファイルを直線で、データの源泉と吸収を四角形で表し、記号の種類が少ないので覚えやすい、しかしながら、能大式の業務フロー図のように30以上の多種の記号を使う図に慣れた人にとってはDFDは単純化しすぎて使いにくく、記号の種類が少ないので名前や説明を詳細に文章などで記述しなければならない。また、これらの手法では用いられる図形の形状とその意味があらかじめ定まっており、要求定義者のイメージをそのまま図に表することは出来ない。本稿では、要求に現れる実体を任意の形状のアイコンで表現し、実体間の関連を矢印と動作を表すアイコンによって定め、それらをエディタ上で配置していくことによって、要求定義者のイメージを反映させながら要求を定義する手法を提案する。
著者
堀 美代 村上 和雄 坂本 成子 大西 英理子 大西 淳之 一谷 幸男 山田 一夫
出版者
公益財団法人国際科学振興財団
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

幼若期の社会的隔離によって引き起こされるストレス脆弱性に対する快情動の効果を検証した。仔ラットどうしの遊び(rough and tumble play)をモデルにしたtickling刺激は、50kHz音声の表出と側坐核のドパミン分泌を促し、恐怖条件づけの恐怖反応や自律神経系のストレス応答を軽減させた。これらのことは、幼若期において他個体との相互作用を伴う遊び行動が、快情動形成およびストレス応答性の獲得に影響を及ぼす可能性を示唆する。
著者
佃 俊徳 大西 淳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.384, pp.37-42, 2009-01-12
被引用文献数
6

シナリオを用いたソフトウェア開発において,計算機にシナリオを解析するために開発したシナリオ記述言語SCELについて述べる.シナリオの要素であるタイトル,事前,事後条件の格構造を定義し,視点に優先度を明示させることで,イベント文とタイトルや条件を計算機で処理可能とした.これらの解析法と,解析結果を用いることにより,より強化されたシナリオの変換手法とシナリオの統合手法についても併せて紹介する.
著者
柳井 晴夫 亀井 智子 中山 和弘 松谷 美和子 岩本 幹子 佐伯 圭一郎 副島 和彦 中野 正孝 中山 洋子 西田 みゆき 藤本 栄子 安ヶ平 伸枝 井上 智子 麻原 きよみ 井部 俊子 及川 郁子 大久保 暢子 小口 江美子 片岡 弥恵子 萱間 真美 鶴若 麻理 林 直子 廣瀬 清人 森 明子 奥 裕美 外崎 明子 伊藤 圭 荘島 宏二郎 植田 喜久子 太田 喜久子 中村 洋一 菅田 勝也 島津 明人 金城 芳秀 小林 康江 小山 眞理子 鶴田 恵子 佐藤 千史 志自岐 康子 鈴木 美和 高木 廣文 西川 浩昭 西山 悦子 野嶋 佐由美 水野 敏子 山本 武志 大熊 恵子 留目 宏美 石井 秀宗 大久保 智也 加納 尚美 工藤 真由美 佐々木 幾美 本田 彰子 隆 朋也 中村 知靖 吉田 千史 西出 りつ子 宮武 陽子 西崎 祐史 山野 泰彦 牛山 杏子 小泉 麗 大西 淳子 松本 文奈 鶴見 紘子
出版者
聖路加看護大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

近年、看護系大学の急増と医療の高度化に伴い、卒業までに取得すべき看護実践能力の評価の重要性が増加している。その一環として、臨地実習に入る直前の段階までに看護学生が取得すべき知識・能力を正しく評価しておくことは看護実習の適正化のための急務の課題である。このような状況に鑑み、申請者は、2008~2010年に科学研究費補助金を受け、看護系大学の学生が臨地実習以前に必要とされる知識・能力の有無を検証することを目的として、看護学18領域から約1500の多肢選択式形式の設問を作成し、730名の学生に紙筆形式のモニター試験、および、220名の学生に対するコンピュータ試験(CBT:Computer Based Testing)を実施し、その結果を比較し、全国看護系大学共用のコンピュータ試験の有用性を確認した。
著者
大西 淳 満田 辰美
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2002年度秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.58, 2002 (Released:2003-01-17)

本報告では、実際の技術ライセンス導入契約の事例をもとに、現実のケースにより適合した知的財産の価値評価手法について考える。同時に、許容されるロイヤリティ・レートの範囲が、価値の評価手法によって変化し得ることを説明する。 まず、(1)基本的なDCF(割引現在価値)法による知的財産の評価を説明する。次に、(2)将来事象の確率過程に関してシナリオ・アナリシスを導入した場合のDCF評価と、(3)モンテカルロ分析によるその精緻化について考察する。最後に、(4)ライセンス契約に追加された諸条件・諸権利に対する価値を評価するリアルオプション価値の分析を試みる。また、ロイヤリティ・レートが(1)から(4)の各段階で算出された価値に対応して変化することを示す。
著者
大西 淳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.35, pp.65-72, 2002-05-10

1998年10月にソフトウェア工学研究会に要求工学ワーキンググループを立ちあげ,グループの各メンバが共通問題「国際会議のプログラム委員長業務」要求に対する研究を進めた結果をワークショップで議論する形態で活動を行なっている.ウィンターワークショップ・イン・伊豆での参加者の発表と継続して進めている要求の数量化に関する研究内容について紹介する.Requirements Engineering Working Group (RE WG) was established as an internal working group of SIG on software engineering, IPS Japan in Oct. 1998. First we made a common problem ``Jobs of a program chairman of an international conference.'' Each member of the RE WG individually researches RE with this common problem and reports and discusses his/her own research results at the workshops. Research activities of the RE WG at the winter workshop in Izu will be illustrated.