著者
池田 泰久 三村 均 佐藤 修彰 新堀 雄一 小崎 完 佐藤 努 佐々木 隆之 桐島 陽 出光 一哉 稲垣 八穂広 鈴木 達也 竹下 健二
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2012-05-31

福島原発事故で発生した汚染物の合理的な処理・処分システム構築に向け、従来とは異なる固体・液体汚染物の性状研究、固体・液体汚染物の処理研究、発生廃棄物の処分研究の3分野に分け、基盤データの取得を行ってきた。その結果、燃料デブリの性状、核種の溶出挙動、汚染物の除染法、汚染水の処理法、高塩濃度環境下での核種の移行挙動等、燃料デブリをはじめとした従来知見の少ない海水を含む水溶液に接する条件下で発生した放射性廃棄物の処理・処分技術の開発に資する多くのデータを取得し、福島原発事故廃棄物の処理・処分方策に貢献しうるとともに、放射性廃棄物の処理・処分分野の進展に寄与しうる成果を出している。
著者
水野 峰雄 後藤 一郎 藤岡 綱昭 安池 由幸 池田 泰久 高島 洋一
出版者
一般社団法人 日本原子力学会 バックエンド部会
雑誌
原子力バックエンド研究 (ISSN:18847579)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.221-231, 2000

現行の再処理において採用されているチョップ・アンド・リーチ法では,大型剪断装置を必要とし,かつ使用済み燃料を酸難溶性のジルカロイ被覆管を付けたまま高温・高濃度の硝酸溶液で処理するため,溶解工程における負荷が大きいものとなっている.   本研究では,このような現行のヘッド・エンド・プロセスの抱える課題を解決するため,燃料集合体を解体し,燃料を被覆管より取り出した後,燃料のみを現行法より温和な条件で連続的に溶解させるとともに,燃料内のトリチウムやヨウ素を除去することによる溶解以降の工程の負荷軽減にも寄与しうる新ヘッド・エンド・プロセス技術の開発を行っている.   本報では,新ヘッド・エンド・プロセスの要素技術である燃料取出技術,ボロキシデーション技術,燃料溶解技術に関する研究成果の概要について報告する.
著者
小澤 正基 渡邉 雅之 佐々木 祐二 三村 均 池田 泰久 大橋 朗 須郷 由美 森田 泰冶 佐伯 盛久 橋本 和幸
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-05-11

高レベル廃液中で酸素酸イオンTcO4-として存在するTc(Tc-99)回収のための効果的な抽出剤を開発した。新しい配位子(2,2’-メチルイミノビスジオクチルアセトアミドMIDOAは、ジグリコールアミド(DGA)の中央のエーテル結合の部位に窒素を導入した中心骨格を持ち、Tcに対し強力な抽出能を示す。MIDOAは安定で毒性がなく、検査(治療)対象の臓器に無理なく取り込まれるTc (あるいはRe) 錯体を創製できた。クロマトグラフィ分離法による高レベル廃液処理分離プロセスを構築した。中性子捕獲による使用済み核燃料の核分裂生成物の元素変換挙動と創成元素の資源としての利用可能性を評価した。