20 0 0 0 OA 揚力と抗力

著者
河内 啓二
出版者
社団法人 日本流体力学会
雑誌
日本流体力学会誌「ながれ」 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.323-329, 2002-08-25 (Released:2011-08-16)
参考文献数
9
著者
河内 啓二
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.279-284, 1999-09-25 (Released:2000-04-12)
参考文献数
14
被引用文献数
4 7

Flight mechanism of insect is different from that of our familiar system of aircraft, machinery, or bird. Recent studies quantitatively indicated that many features of insect flight mechanism, such as thin airfoil, high beating frequency, or continuous beating motion, well conform to the fluiddynamic condition given to the insect.
著者
河内 啓二
出版者
東京大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1995

トンボのモーターニューロンを染色し、詳細に観察した。その結果、胸部ガングリオンからはばたき飛翔筋までの神経系は極めて複雑で、多くの神経情報を処理統合して、はばたき運動を行っていることが明らかになってきた。今後はセンサー系からの信号ループがどう連なっているかを調べる必要がある。一方、はばたき運動の外見の観察からは多くの事が明らかになってきている。トンボの翅は付け根において、胴体と一枚の翅につき2つの関節で結合されており、1つづつの関節に最低一対のはばたき飛翔筋が備わっている。左右前後の翅を合わせると、1匹のトンボで計8対(16本)以上のはばたき飛翔筋が見い出せ、それに加えて制御用と思われる筋肉が多数存在する。それぞれの筋肉が上記のモーターニューロンで制御されており、飛行に要する情報量は膨大なものとなっており、この情報処理の課程が、昆虫の知能を解くキ-ポイントである。トンボの翅は、はばたき運動で生ずる慣性力や空気力に比べて極めて剛く、殆ど弾性変形を利用しないではばたき運動を行なう。従って、打ちおろしと打ちあげの空気力の差は、殆どが翅の捩り制御によって行われ、この運動の1つ1つの筋肉によって正確かつ意図的にに行われていることが明らかになってきた。これに対して、蝶のような低アスペクト比の翅を使う昆虫は、翅の捩り制御が構造的に大きくできず、低速において捩り制御だけでは、必要なだけの制御を行なうことができない。その結果、胴体も翅と一緒にピッチング運動させ、大きな迎角の変化を実現させている。蝶が外から観察するとヒラヒラと飛んでいるように見えるのは、翼面荷重が極めて小さく加速度運動に優れていることに加えて、上記の制御方法をとっているからである。
著者
河内 啓二
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.47, no.550, pp.246-251, 1999-11-05 (Released:2019-04-09)
参考文献数
37