著者
山守 一徳 海野祐史 河合 敦夫 椎野 努
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.2928-2938, 2002-09-15

駅の切符売り場や列車の扉の上などで見かける鉄道の路線図は,等縮尺の地図上の線路図形と比べて大きな変形が施されている.駅間の繋がりを表す位相構造は維持したままでそのような大きな変形を施した路線図をデフォルメ路線図と呼ぶ.我々は,縦方向に圧縮されたデフォルメ路線図をインタラクティブ生成するシステムを開発した.本システムで用いた手法は,各線分を反復並列的にゆっくりと移動させることによって,変形前の位置にできるだけ近い形で変形を行うものである.ユーザは望む結果を得るまで,線分の向きを指示し結果を修正することができる.最後にできるだけ小さな領域内に路線図が収まるように駅名の再配置を行う.実験より,本システムは,縦方向に十分圧縮された満足のいく結果が生成できることが分かった.
著者
今枝 恒治 河合 敦夫 石川 裕司 永田 亮 桝井 文人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.13, pp.39-46, 2003-02-07
被引用文献数
2 6

本論文では,実際に日本語学習者の書いた作文を題材として,比較的書き誤る可能性の高い格助詞に対して,誤りの検出と訂正を行うシステムを構築した.この手法として,まずルールに基づいた処理をおこない,そこで検出・訂正できなかった誤りに対して,格フレーム照合をおこなう.格フレーム照合では,入力文の格フレームと辞書から得られる格フレームを比較することにより,誤りの検出および訂正をする.実験の結果として,75.6%の誤り検出率と,62.5%の誤り訂正率を得ることができ,本手法が,日本語学習者の書いた作文中の格助詞の誤り検出・訂正に有効であることを示すことができた.In this paper, we propose a method of detecting and correcting errors in usage of case particles in composition written by Japanese learners. The method has two major steps.In the first step, rules based on analysis of the composition detect and correct the errors. In the second step, a case frame dictionary is used to detect and correct the errors that the rules failed to detect. Those errors are corrected comparing the case frame of an input sentence with the case frames in the dictionary. As a result of experiments, 75.6% of rate of error detection and 62.5% of rate of error correction were obtained. The result shows that the method is effective to detect and correct errors of case particles in composition written by Japanese learners.
著者
河合 敦夫 Pishva Davar 村林 篤 椎野 努
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.136, pp.1-8, 1998-06-19

画像処理ソフトウェアの蓄積や、ハードウェアの低価格化、高速化により、各種画像処理応用システムが作られている。我々は、現在、菓子パンの種別(クロワッサン、メロンパン、・・・)を認識する画像処理系を試作している。パンの識別のための特徴として、大きさ、概形、輪郭線、色、テクスチャを考えた。大きさ、概形、輪郭線を用いた分類システムを作成した。個々の特徴のみでは、十分な分類はできないが、特徴の組合わせにより、65個中、59個の分類に成功した。また、色、テクスチャのみを利用して、14種類のパンの中心付近の領域の分類を試みた。色相、彩度の平均値、および、彩度、明度の同時生起行列のエネルギー値だけでは、分類がむずかしい領域も存在する。
著者
今枝 恒治 河合 敦夫 石川 裕司 永田 亮 桝井 文人
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.13(2002-CE-068), pp.39-46, 2003-02-07

本論文では,実際に日本語学習者の書いた作文を題材として,比較的書き誤る可能性の高い格助詞に対して,誤りの検出と訂正を行うシステムを構築した.この手法として,まずルールに基づいた処理をおこない,そこで検出・訂正できなかった誤りに対して,格フレーム照合をおこなう.格フレーム照合では,入力文の格フレームと辞書から得られる格フレームを比較することにより,誤りの検出および訂正をする.実験の結果として,75.6%の誤り検出率と,62.5%の誤り訂正率を得ることができ,本手法が,日本語学習者の書いた作文中の格助詞の誤り検出・訂正に有効であることを示すことができた.
著者
河合 敦夫 村林 篤 椎野 努
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, 1997-09-24

画像処理ソフトウェアの蓄積や, ハードウェアの低価格化, 高速化により, 各種画像処理応用システムが作られている。我々は, 現在, 菓子パンの種別(クロワッサン, メロンパン, ...)を認識する画像処理系を試作している。
著者
井須 尚紀 河合 敦夫 桝井 文人
出版者
Japan Society for Equilibrium Research
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.183-193, 2004 (Released:2009-06-05)
参考文献数
26

The sensation of rotation derived from the semicircular canal system during a Coriolis stimulus, or cross-coupled rotation, was estimated by an mechanical approach by giving some hypotheses and simplifications on the semicircular canal system. By solving an equation of motion of the endolymph during a Coriolis stimulus with a moderate time course, the rotating angle of the endolymph was obtained, and the sensation of rotation derived from each semicircular canal was estimated. Then, the sensation was integrated in the whole semicircular canal system, which was considered to be composed of three orthogonal semicircular canals. The sensation of rotation derived from the semicircular canal system comes into conflict with those from the otolithic and somatosensory system. The conflict causes an illusion such that the head rotates vertically while keeping inclination at a constant tilt angle. The nauseogenic severity of motion sickness caused by a Coriolis stimulus is enhanced in accordance with the integrated angle of rotation perceived by the illusion.
著者
河合敦著
出版者
洋泉社
巻号頁・発行日
2014
著者
田添 丈博 椎野 努 桝井 文人 河合 敦夫
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.43-58, 2003-04-10 (Released:2011-03-01)
参考文献数
22
被引用文献数
1 3

我々は文章中に現れる比喩表現, その中でも直喩・隠喩的な比喩について, その認識・抽出を目的として研究を進めている. 本論文では, “名詞Aのような名詞B” 表現について, 名詞の意味情報を用いたパターン分類によって比喩性を判定し, 比喩表現については喩詞 (喩えるもの) と被喩詞 (喩えられるもの) とを正確に抽出できるモデルを提案する. この表現には比喩 (直喩) とリテラル (例示など) の2つの用法があり, また比喩であっても名詞Bが被喩詞ではない場合がある. 我々はそれらを機械的に判定するために, これまでに行ってきた構文パターンやシソーラスを用いて喩詞と被喩詞の候補を抽出する手法を発展させ, 名詞Aと名詞Bの意味情報やその関係に従って “名詞Aのような名詞B” 表現を6つのパターンに分類し, 比喩性を判定し喩詞と被喩詞を特定するモデルを構築した. このモデルを日本語語彙大系の意味情報を利用して実装し, 新聞記事データを用いて検証したところ, 得られたパターン分類結果 (比喩性判定結果) と人間のそれとが一致する割合は, 学習データについては82.9% (未知語データを除く), 評価用データについては72.7% (同) であり, 比喩性判定モデルの全体的な処理の流れは実際の文章中の比喩表現認識に有効であることを示した. また, 比喩語という比喩性を決定づける語についてもその効果を示すことができ, モデルへの組み込みの可能性を示唆した.
著者
山守 一徳 海野祐史 河合 敦夫 椎野 努
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.2928-2938, 2002-09-15
被引用文献数
4

駅の切符売り場や列車の扉の上などで見かける鉄道の路線図は,等縮尺の地図上の線路図形と比べて大きな変形が施されている.駅間の繋がりを表す位相構造は維持したままでそのような大きな変形を施した路線図をデフォルメ路線図と呼ぶ.我々は,縦方向に圧縮されたデフォルメ路線図をインタラクティブ生成するシステムを開発した.本システムで用いた手法は,各線分を反復並列的にゆっくりと移動させることによって,変形前の位置にできるだけ近い形で変形を行うものである.ユーザは望む結果を得るまで,線分の向きを指示し結果を修正することができる.最後にできるだけ小さな領域内に路線図が収まるように駅名の再配置を行う.実験より,本システムは,縦方向に十分圧縮された満足のいく結果が生成できることが分かった.Railway maps as seen on the ticket counter at the station or above the door of the train are largely transformed in comparison with the maps with equal reduced scale.And they are largely transformed maintaining the topological structure which represents relation among the stations.We call such type of maps ``deformed railway maps''.We have developed an interactive generation system of deformed railway maps which are compressed vertically.The method used here transforms all edge segment in parallel and iteratively,and the transformed shape becomes as close to the original one as possible.Users can repair the result by specifing edge directions until the comfortable results are obtained.Finally, station names are relocated to make the map as small as possible.In experiments,it was shown that this system can generate the comfortable result which is optimally compressed along vertical direction.