著者
浅川 智恵子
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.184-185, 2021-03-15
著者
浅川 智恵子
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.46, pp.39-44, 1996-09-13 (Released:2017-10-13)

GUI環境およびインターネットの普及は, WWWという新しい情報源をもたらした.WWWが扱う情報には画像データと共に視覚障害者にとって有効と思われる文字情報も多く含まれている.このWWWへの非視覚的アクセスが実現すれば, 視覚障害者にこれまでとは異なる新しい情報源を提供できると期待される.日本アイ・ビー・エム(株)では, 本年8月, 視覚障害者がGUI環境下にアクセスするためのコンピュータ・アクセス・システムであるスクリーン・リーダー/2を製品化した.このシステムを使用すれば, 視覚障害者もNetscape, WebExplorerのようなWWWプラウザーにアクセス可能となる.本稿では, 視覚障害者がスクリーン・リーダー/2およびNetscapeを使ってWebを利用するための手順を紹介し, 今後WWWを視覚障害者の新しい情報源にする為にはどのような課題があるかについて述べる.
著者
浅川 智恵子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.192-197, 2012
参考文献数
15

障害者にとって,情報技術は教育や就労をはじめ社会参加の機会を劇的に拡大させる重要な手段である。文字認識や音声合成といったインターフェース技術,パーソナル・コンピューター,Web,ソーシャル・ネットワークといった製品・サービスの登場により,障害者の情報アクセス環境は大きく変化してきた。本稿では,視覚障害をはじめ印刷された情報の利用が困難な障害を持つ人々を対象としたアクセシビリティ技術を中心に,それらの技術がユーザーの情報アクセス環境へもたらしてきたインパクトを振り返り,高齢者や非識字者などを対象とした新しいアクセシビリティ研究における将来の展望を述べる。
著者
浅川 智恵子
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.809, pp.92-94, 2012-05-24

文字や画像の認識精度をより高めれば、これまでとは違う世界が見えるはず―。こんな夢を追うのは、情報へのアクセスしやすさを意味する「アクセシビリティー」研究の第一人者である浅川智恵子氏だ。全盲の研究者は、ビッグデータ解析にも障害者向けの技術が生きると強調する。―現在最も力を入れているテーマは何ですか。
著者
浅川 智恵子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.34, no.8, pp.1844-1852, 1993-08-15
被引用文献数
6

パーソナルコンピュータの普及に伴い、福祉の世界で、コンピュータを使えば障害の一部もしくは、多くの部分が代行できるのではないかという期待が高まっている。実際、障害者を支援する目的で、さまざまな機器の研究、開発が進められている。筆者らはその中で、視覚障害者の情報源の拡大、職域の拡大および教育環境の改善を目標にソフトウェアの研究、開発を進めてきた。本論文では、教育環境の改善を目標に試作した点字英和辞書検索システムについて、点字データの作成からシステム開発に至るまでの経過を報告する。一冊の図書を点訳すると、そのぺ一ジ数は数倍から数十倍になる。辞書のような1ぺ一ジ当たりの情報量の多い書籍になると、数百倍になるといわれている。そのため、点字本をどうやって保存、利用するかは視覚障害者にとって大きな問題である。また、数百巻に及ぷ点字辞書を引くことは大変な作業である。そこで、量的な問題から、中級クラス以上の英語辞書の点訳および出版はこれまで行われていない。そのため、大学や大学院等の高等教育機関で英語を勉強していくことは大変困難であり、語彙数の豊富な、内容の充実した英和辞書をコンパクトな形で使用したいという強い希望があった。このような問題を解決するため、筆者らが開発した点宇編集プログラムBEを使ってコンピュータ点訳された、小学館発行のプログレッシブ英和中辞典を利用して、点字英和辞書検索システムの研究開発を行った。本システムの使用にあたっては6点点字が完全にサポートされており、視覚障害者は通常のキータッチを知らなくても使用可能であるまた、検索した内容を確認するため、点字ピンディスプレイの接続を可能にした、これにより、視覚障害者は、通常読み書きしている点字と全く同様の形で、本システムを利用することができる。辞書データのサイズは約15MB、トライ法を参考に作成したインデックスは約3MBとなり、全体で20MB必要とするだけである。これは、ノート型のパーソナルコンピュータでも稼動可能な容量であるため、上記にあげた問題点をすべて解決することができた。点字ビンディスプレイはパーソナルコンピュータのディスプレイとは違い、一回に一行しか表示できないため、検索された単語の説明文をすばやく読めるよう、いくつかのジャンプコマンドを用意し、調べたい意味や熟語等をすばやく捜し出せるようにした。本システムは現在全国69の盲学校および10人の盲学生に利用されている。