著者
渕田 孝康 森 邦彦 村島 定行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.83, no.9, pp.927-935, 2000-09-25
被引用文献数
10

2次元離散平面上に存在する互いに重複しない一般図形を生成元とする離散ボロノイ図を, 波面法を用いて高速に作成する手法を提案する.波面法は, 離散平面内に一様ダンラムに母点が存在する場合, 母点数によらずほぼ一定時間で離散ボロノイ図を作成するアルゴリズムであり, 一般図形を母点とする場合でも, 全く変更しないで適用可能である.しかし, 一般図形を構成するすべての点を母点とみなして波面法を適用すると, 領域拡大の判定時に重複する領域が多く, 無駄な処理時間を要してしまう.本論文ではこの無駄を省き, 一般図形ボロノイ図をより効果的に波面法で作成するアルゴリズムを提案する.また, 計算機シミュレーションにより, その有効性を確認する.
著者
福元伸也 渕田孝康
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2014-EMB-35, no.28, pp.1-5, 2014-11-11

近年,ビッグデータと呼ばれる大規模データから有益な情報を抽出しようとする試みが広く行われており,テキストデータの解析に関する多くの研究がなされている.本研究では,シソーラスの分類語彙表を用いて,単語の特徴ベクトルである共起行列を生成する手法を提案する.出現単語のみによる共起行列を,単語の意味を考慮した分類語に変換することにより,共起行列の次元数が増大するのを抑えることができ,単語の特徴ベクトルをより的確なベクトルとして表現できる.また,得られた共起行列から分類を行うための学習器には,アンサンブル学習の 1 つであるランダムフォレストと大規模データに対して高度な分析が可能な機械学習フレームワークである Jubatus を用いた.実験では,ニュース記事のカテゴリ分類を行い,複数の学習アルゴリズムについて検証した.
著者
平松 章 コラコット プラチュムラク 渕田 孝康 村島 定行
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会年会予稿集 日本応用数理学会年会予稿集
巻号頁・発行日
pp.165, 2002-09-18 (Released:2003-03-18)

画像の可逆フラクタル表現の研究に関連して、離散画像の画素値をその解とするある種の連立方程式が現れた。フラクタルは画像の自己相似性を利用して画像を再現するがその際画像の中にドメインとレンジという縮小写像の関係にある領域対を探す。レンジで画像全体を蔽うようにし、それぞれのレンジに対して最適のドメインを探し、繰り返しドメインをレンジにコピーすれば元の画像ににたものが再現することは知られている。可逆フラクタル表現の実現には各画素値をアトラクターとする連立方程式が必要で、コピーを繰り返して画像を再現させるフラクタルの手法に合わせて、逐次近似型の解法を採用する。講演ではこの種の連立方程式の作り方と性質、画素値への収束の様子を述べ、可逆フラクタル表現の実現法、画像の可逆フラクタル表現が可能であることの意味などを議する。
著者
櫻木 敦 渕田 孝康 KATHY THI AUNG
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成21年度電気関係学会九州支部連合大会(第62回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.396, 2009 (Released:2011-01-20)

強化学習の一つであるQ学習は目標達成時の報酬をもとに学習を行うが,未知の環境にはエージェントの行動を阻害する状態があることも考えられ,正の報酬だけでは対応できない.それは正の報酬の伝播が行われる前にエージェントの行動を阻害する状態に着いた場合には行動の手がかりがなく、障害を避けることができないからである.障害を避けるために負の報酬を与えることは可能であるが,従来のQ学習の更新式では次の状態の最大Q値の選択において,負のQ値は選ばれず伝播しない.そこで更新式に負の報酬の伝播を考慮させることでエージェントの行動を阻害する状態に対応する.
著者
久永 忠範 渕田 孝康
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.127-133, 2018-05-26 (Released:2018-06-08)
参考文献数
4

近年,多くの行政・団体がオープンデータの公開,活用に取り組んでいるが政府の推進する「機械判読可能で人手を多くかけずにデータの2次利用が可能である」というデータ活用までには至っていない.これらのオープンデータを共通の述語を用いて簡易にRDF 形式に変換できれば、データの連携によるオープンデータの活用が促進される。本研究では、オープンデータとして開示されているデータのRDF[1]形式への変換をするためにWord2Vec[2]というアルゴリズムを活用した述語の自動生成の応用を考えた.オープンデータの各データ項目をベクトル化する述語ベクトル法という統計的処理を用いて項目名にあたる述語の共通化を図り、RDF 形式に変換するための述語の推薦手法の提案をおこなう.
著者
渕田 孝康
出版者
鹿児島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

離散ボロノイ分割を利用したフラクタル画像圧縮においては、一般にレンジの形状が多角形となるためドメインからレンジへの最適なアフィン変換を求めるための計算に膨大な時間がかかり、この時間が、画像圧縮における時間短縮のボトルネックとなっている。この問題を回避するために、我々は昨年度に引き続いて縮小画像を利用したドメイン探索についての研究を行った。昨年度の研究結果より、母点数(=レンジ数)が10000を越えたあたりから急激に所要時間が増えてしまうという問題が指摘されていたが、この点を、アルゴリズムを見直すことによって改善し、すべての母点数範囲において従来の方法よりも1/2〜1/4に高速化された圧縮を実現できた。さらに、これまでのレンジ分割は、最適ドメインとの誤差値の大きいレンジに対してランダムに2つの母点を生成することによって行っていたが、これに代わる新しい方法として、レンジの重心座標を利用する2種類の方法を提案し、計算機シミュレーションによってその有効性を確認した。その結果、重心を利用した方法が、従来法と比較して高速なレンジ分割を行えることが示された。さらに、分割後の後処理として誤差値の標準偏差を利用した分割を行うことで、圧縮時間をほとんど増やすことなく画質、圧縮率の両方を改善できることも示した。しかし、この分割法は圧縮時間の短縮は実現できたが、復元画像の画質の改善にはならないことも同時に判明し、原画像情報を利用したレンジ分割の方法の必要性も指摘された。
著者
福元伸也 渕田孝康
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.28, pp.1-5, 2014-11-11

近年,ビッグデータと呼ばれる大規模データから有益な情報を抽出しようとする試みが広く行われており,テキストデータの解析に関する多くの研究がなされている.本研究では,シソーラスの分類語彙表を用いて,単語の特徴ベクトルである共起行列を生成する手法を提案する.出現単語のみによる共起行列を,単語の意味を考慮した分類語に変換することにより,共起行列の次元数が増大するのを抑えることができ,単語の特徴ベクトルをより的確なベクトルとして表現できる.また,得られた共起行列から分類を行うための学習器には,アンサンブル学習の 1 つであるランダムフォレストと大規模データに対して高度な分析が可能な機械学習フレームワークである Jubatus を用いた.実験では,ニュース記事のカテゴリ分類を行い,複数の学習アルゴリズムについて検証した.
著者
福元伸也 渕田孝康
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2014-OS-131, no.28, pp.1-5, 2014-11-11

近年,ビッグデータと呼ばれる大規模データから有益な情報を抽出しようとする試みが広く行われており,テキストデータの解析に関する多くの研究がなされている.本研究では,シソーラスの分類語彙表を用いて,単語の特徴ベクトルである共起行列を生成する手法を提案する.出現単語のみによる共起行列を,単語の意味を考慮した分類語に変換することにより,共起行列の次元数が増大するのを抑えることができ,単語の特徴ベクトルをより的確なベクトルとして表現できる.また,得られた共起行列から分類を行うための学習器には,アンサンブル学習の 1 つであるランダムフォレストと大規模データに対して高度な分析が可能な機械学習フレームワークである Jubatus を用いた.実験では,ニュース記事のカテゴリ分類を行い,複数の学習アルゴリズムについて検証した.