- 著者
 
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             足立 明彦
             
             小林 英一
             
             渡邉 義之
             
             米山サーネキー 智子
             
             早坂 典弘
             
             鈴木 誉
             
             岡本 美孝
             
             佐伯 直勝
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 日本脳神経外科コングレス
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.20, no.8, pp.597-603, 2011-08-20 (Released:2017-06-02)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 13
 
          
          
          - 被引用文献数
 
          - 
             
             3
             
             
             8
             
             
          
        
 
        
        
        CBS(carotid blowout syndrome)は,頭頚部腫瘍に対する放射線治療後に,遅発性に動脈破裂をきたす致死的疾患として知られている.今回,放射線治療後36年および2年を経て大量出血で発症し,血管内治療で良好な結果が得られた2例を報告する.1例目は,瘤内塞栓をしたものの,2週間後に再出血し,母動脈を閉塞した.2例目は,虚血耐性を確認できたため,同様にtrappingにて止血を得た.大量出血で発症するCBSは緊急の止血処置を要する.将来的には膜付きステントに期待が寄せられるが,現時点では閉塞試験が不可能な際にも,救命目的に母動脈閉塞を要する場面は少なくない.その際,照射野を外してのendovascular trappingは永続的止血を得る確実な方法であり,有効と考えられた.