著者
毛利 建太郎
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-4, 2016-07-31 (Released:2018-10-15)
参考文献数
7
著者
山口 心美 栗屋 直子 中嶋 名菜 北野 直子 松添 直隆
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.21-28, 2017-01-31 (Released:2018-10-15)
参考文献数
18
被引用文献数
1

食味向上という観点から100ºC以下の低温度帯での加熱に着目し,それらがミニトマトの果実成分に及ぼす影響を調査した。特に食味に関する成分に焦点をあて,糖,有機酸およびアミノ酸をHPLCにより定性・定量した。糖のうち,90℃-10 minおよび90℃-15 minで加熱した場合に,スクロースが有意に増加した。一方で,グルコースおよびフルクトースの減少は見られなかった。有機酸であるクエン酸とリンゴ酸は,加熱処理に対して同様の変化を示し,70ºCの処理区で最小値であった。食味に重要な役割を果たしているグルタミン酸とアスパラギン酸の比は有意に変化しなかった。これらのことから,トマトの食味に関与する成分である糖および有機酸は,加熱温度や浸漬時間によって影響されることが明らかとなった。さらに,加熱温度の違いによって食す際に甘味や酸味が変化する可能性が示された。
著者
村上 結城 藤田 明子 渡邉 義之 岡田 芳治 野村 正人
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.5-10, 2015-07-31 (Released:2018-10-15)
参考文献数
12

収穫年度の異なる広島県産ヒノヒカリを用いた炊飯時の水蒸気中に含まれる香気成分を同定し,古米化および炊飯前の洗米方法が香気成分に及ぼす影響について検討した。さらに,それらの抗酸化能を評価した。その結果,米の貯蔵期間が長くなるにしたがい,アルデヒド類,アルコール類,脂肪酸類等,古米臭の原因成分の増加が確認された。また,洗米時の研ぎ回数の増加により炊飯後の古米臭が低減されることが示され,同時に香気成分の抗酸化能の低下が確認された。
著者
三上 隆司 河野 元信 福森 武
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.51-57, 2012-04-30 (Released:2018-10-15)
参考文献数
8
被引用文献数
1
著者
林 節男
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.64-69, 2012-04-30 (Released:2018-10-15)
参考文献数
8
著者
関 洋子
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.32-37, 2022-07-31 (Released:2023-08-25)
参考文献数
16

本研究ではハチミツを利用したスポンジケーキを製造するため,茶葉抽出液を利用してハチミツ中のα-アミラーゼを阻害し,通常の膨らみを持つスポンジケーキの焼成を検討した。α-アミラーゼは緑茶およびウーロン茶によって阻害され,これらの抽出液添加で膨らみが改善された。また,10名の被験者による官能試験において,各茶葉抽出液入りの原液ハチミツを使用したスポンジケーキは被験者の9割の人が受け入れられるという結果となった。
著者
市戸 万丈
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.28-30, 2016-01-31 (Released:2018-10-15)
参考文献数
5
著者
村田 和優
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.92-97, 2012-04-30 (Released:2018-10-15)
参考文献数
9
著者
大島 誉章 田村 匡嗣 伊坂 亜友美 小川 幸春
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.22-28, 2012-12-25 (Released:2018-10-15)
参考文献数
20

米飯の食味に影響を与える米粒含有成分・含有量の炊飯過程における変化を調査,検討した。供試材料にはチヨニシキ,日本晴,コシヒカリの3品種を用いた。炊飯過程において,米粒中の還元糖は予備加熱過程以降で増加したが,アミロース含有量に顕著な増減は確認されなかった。これに対して総タンパク質は加熱75℃時以降で顕著に減少したが,その減少傾向は品種によっても,また分子量によっても異なった。これらの変化は,炊飯中での酵素反応による分解や熱変性などが原因となって生じると考えられた。
著者
関 洋子 井上 なつみ 濱田(佐藤) 奈保子
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.30-36, 2018-01-31 (Released:2018-09-18)
参考文献数
28

サバ類は塩を利用して保存されることが多く,塩はうま味成分を保持する効果がある。一方,にがりも塩と同じく塩分を多く含む液体であるため,うま味成分の保持が期待される。魚肉のうま味成分はイノシン酸で,うま味を保持するにはイノシン酸分解酵素の活性を抑制する必要がある。本研究ではマサバを用いて,イノシン酸分解酵素活性におよぼす塩,にがりの影響について調査した。塩の主成分であるNaCl 5 %添加では無添加の80 %以上の酵素活性を阻害し,にがりの主成分であるMgCl2 2 %添加では約70 %酵素活性を阻害した。以上のことから,にがりは魚肉におけるうま味成分の保持効果があることが明らかになった。