著者
伊藤 眞 渡邊 欣雄 鄭 大均 高桑 史子 何 彬 綾部 真雄 渡邊 欣雄 鄭 大均 高桑 史子 何 彬 綾部 真雄
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

東アジア各国にも日本の老人クラブに似た組織がある。しかし、高齢者の多くは、そうした組織にあまり依存せず、主体的に人生を享受している。一方日本の老人クラブの活動には、概して受け身的な傾向が認められる。高齢者が多様化する現在、トップダウン型の組織化は不適切である。高齢者を高齢者として枠づけない考え方が重要である。本調査研究は、高齢者に自由な場を提供することこそが組織の持続化につながることを提言する。
著者
町田 宗博 目崎 茂和 山下 欣一 渡邊 欣雄 都築 晶子 三浦 國雄 中村 誠司 高良 倉吉
出版者
琉球大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1991

本研究の目的は、以下の3点である。1.中国における風水思想とその変遷,及び朝鮮・沖縄におけるその受容と展開を風水書や民間説話などの文献・民俗資料を通して明らかにし,各地域の比較を行う。2.日本の中でも復元可能な沖縄地域の風水説の受容,政治・歴史的背景との関連,近代以降の受容を,文献と野外調査を踏まえて総合的に検討し,その全体像を解明する。3.以上の個別研究を踏まえ,沖縄を中心として韓国・台湾・香港の風水文化の異同を学際的に比較検討する。これらの目的の達成のため,本年度は,2回の研究会と現地検討会(風水巡検)を開催した。特に本年度は,沖縄県石垣島において,風水見(風水師)与儀通事親雲上鄭良佐による与那国島,波照間島を除く全集落を対象とした風水見分文書・「北木山風水記」が見つかり,風水巡検は,同文書と現地集落の対応関係に力点をおいた。この結果,沖縄における風水見の風水知識受容の態様と,具体的集落空間に対する認識形態の一端が明らかになった。このことは,「風水」が,沖縄の景観解読の一つの鍵になりうることをも示唆している。また,研究会においては次の発表を得た。【中国(香港・台湾)の風水】中国大陸の風水研究書について(宮崎順子)【韓国の風水】韓国の風水研究-村落風水を中心に-(朝倉敏夫),現代韓国の風水説(野崎充彦)【沖縄の風水】八重山の村落風水(新城敏男),与儀通事親雲上鄭良佐の風水見分(町田宗博)【インド,タイ】タイ北部の山岳民族の風水について(吉野晃),タミル風水孝-南インド内陸農村社会の自然観と経済観(重松伸司)【公開講演会】中国の呪符について(坂出祥伸),気功と風水(津村喬)【風水巡検】八重山風水文書と現地集落との対応関係(小浜島・竹富島・石垣島)【討論会】村落風水の比較研究-沖縄・韓国・中国-
著者
佐々木 伸一 渡邊 欣雄 池上 良正 黄 強 志賀 市子 河合 洋尚 曹 建南
出版者
京都外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、1990年代以降中国各地において顕著に見られる宗教復興の諸状況について人類学的なフィールド調査を行い、そこで得られた民族誌的資料をもとに、宗教を「象徴資本」として活用する国家や地方エリートの政策的側面と、それに対する宗教、とりわけ民俗宗教の職能者や信者たちとの複雑多岐にわたる相互作用によって構築される側面に焦点をあてつつ分析を行った。その結果、中国における宗教実践構築の諸相、及び宗教の象徴資本化の歴史性や政治性を明らかにした。