著者
田中 孝平 片山 翔 大倉 和貴 岡村 正嗣 縄田 佳志 中西 信人 篠原 史都
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.273-280, 2021-12-15 (Released:2022-01-15)
参考文献数
52
被引用文献数
1 1

重症患者において骨格筋は身体機能に重要な役割を果たし,骨格筋の評価は重要である.骨格筋の評価にはComputed Tomography(CT),超音波検査,生体電気インピーダンス法(BIA法:Bioelectrical Impedance Analysis),バイオマーカーなどが用いられる.CTは正確な骨格筋量の評価が可能であり,第3腰椎レベルでの骨格筋量評価がゴールドスタンダードである.CTでの評価は放射線被曝の影響やCT室への移動を伴い,後方視的に骨格筋量の評価が行われることが多い.一方,超音波や体組成計は非侵襲的で,ベッドサイドで骨格筋量の経時的な測定が可能であるが,正確な測定には知識や技術を要する.重症患者は水分バランスの変動が大きく体組成計での測定では浮腫に注意する必要がある.さらに近年では骨格筋量評価のためのさまざまなバイオマーカーも報告されている.適切な骨格筋評価を本邦でも普及させることで,重症患者の社会復帰につながる栄養やリハビリテーションへの介入が期待される.
著者
片山 翔 池田 朋大 太田 晴之 荒嶋 智志 濱田 全紀 千田 益生
出版者
Japanese Society for Electrophysical Agents in Physical Therapy
雑誌
物理療法科学 (ISSN:21889805)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.83-89, 2022 (Released:2022-08-20)
参考文献数
19

【目的】COVID-19の重症化によりICU管理が必要となった症例に対して,NMESを導入した.感染への対策と実際の方法,臨床経過について報告する.【症例】本症例は70歳代男性であり,COVID-19の診断で当院ICUへ入室した.ICU入室翌日から個人防護服着用下にて理学療法を開始した.第12病日に人工呼吸器管理となりNMESを導入した.【経過】挿管後,筋弛緩剤を併用した腹臥位療法を施行し,機器使用における感染対策・実施プロトコルを設定,NMESを導入した.72日間のICU管理,89日間の人工呼吸器管理を必要としたが第98病日に人工呼吸器を離脱し,離脱後3日目には軽介助レベルで歩行が可能であった.発症後,約6ヶ月後に在宅酸素療法で酸素投与量0.5 L/minを使用し,Barthel Index 95点で自宅退院となった.【結語】重症COVID-19患者へのNMESの使用は感染対策上,安全に実施が可能な介入であり,体位によって制限されることはなかった.そして早期歩行能力の獲得に有用な可能性が示された.
著者
水野 貴秀 福田 盛介 坂井 智彦 岡田 祐 有井 基文 西村 健志 入部 紘一 長谷川 秀樹 片山 翔太 遠藤 勉 辻 雅生
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
航空宇宙技術 (ISSN:18840477)
巻号頁・発行日
pp.JSASS-D-17-00008, (Released:2017-08-03)

The landing radar employs a pulse-type radar using 4.3 GHz C-band microwave radiation. It has a wide beam for measuring the altitude in vertical direction, as well as four narrow tilted beams for measuring the velocity in horizontal direction. In this paper, development of the Bread Board Model (BBM), a field experiment, and the design of SLIM loading Flight Model (FM) are introduced. Furthermore, the radar simulator required for FM development of a radar is explained.
著者
片山 翔太
巻号頁・発行日
2018-03-22

Hokkaido University(北海道大学). 博士(医学)
著者
片山 翔太
出版者
東北大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2019-04-01

緑内障は本邦における中途失明原因第1位の眼疾患である。日本人の緑内障患者の約7割は正常眼圧緑内障であり、眼圧下降以外の有効な治療法の開発が望まれている。ATPはエネルギー代謝の中心的役割を果たす分子で、緑内障で障害される網膜神経節細胞では重要な働きをしている。眼圧非依存因子としての眼循環障害が緑内障病態の一つであることも証明されており、エネルギー代謝の異常によるATP量の減少が考えられる。本研究では、網膜神経節細胞特異的なPDHK遺伝子の破壊を行い、PDHK阻害剤投与による網膜神経節細胞の保護効果が網膜神経節細胞内のPDHK阻害によるものであるかを検証する。