著者
城間 政司 長田 智和 谷口 祐治 名嘉村 盛和 玉城 史朗
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J95-D, no.12, pp.2021-2030, 2012-12-01

インターネット上には個人や組織の属性や状態などの多様なID情報が存在しており,サービス事業者はこれらのID情報を活用して様々なサービスを提供できるが,インターネットは匿名性が高く,詐称やなりすましが容易に可能である.一方,正当性のあるID情報は特定の機関が管理しており,そのID情報を外部の機関でも利用可能にするための仕組みとしてID連携技術が提案されている.ID連携技術はID連携に必要なメタデータを事前に交換する静的なものと,ID連携の要求に応じて交換する動的なものに大別でき,それぞれID連携のスケーラビリティやID情報の正当性に関する課題がある.本論文では,正当性のあるID情報を利用できる動的なID連携を実現するため,トラストフレームワークモデルと呼ばれるID連携モデルをOpenIDに適用する手法を提案する.本提案手法は,OpenIDそのものより規模拡張の柔軟性が低くなるがSAMLと比べて高いものとなっている.
著者
屋宜 宣文 長田 智和 谷口 祐治 玉城 史朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.526, pp.79-83, 2006-01-12

高品質なMPEG2ビデオストリーミング配信における映像品質劣化への対応手法として, Forward Error Correction(FEC)によるエラー訂正などが挙げられる. しかし, FECには論理的なエラー訂正の限界が存在し, ネットワークの状態によってはエラー訂正が不可能となる. また, MPEG2ではPESヘッダが含まれるパケットを損失することで映像品質に大きな劣化を及ぼす. 本研究では、MPEG2動画像データに対して, 新たにFECを用いて重点的にPESヘッダを保護することでエラー訂正効果を損なわない手法を検討する.
著者
吉浦 陽介 長田 智和 谷口祐治 玉城 史朗
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.117, pp.49-54, 2008-11-20

近年,従来のクライアントサーバーシステムに代わり,さまざまな P2P システムが利用されている.P2P システムは技術自体は非常に有用だが,その性質上,セキュリティや著作権の面で大きな問題を抱えている.P2P アプリケーションの代表的な例として Winny が挙げられるが,Winny ネットワーク上には,実際に音楽や映画などの著作権侵害の恐れのあるファイルや悪意のあるマルウェアが混入したファイルが多く流通している.そこで本研究では,P2P システムの安全性をより高いものとするモバイルエージェントを導入した P2P ファイル配信システムを提案する.また,それを,モバイルエージェント開発フレームワーク (AgentSpace) に実装し,その有効性を検証する.In recent years, P2P various systems are used instead of the conventional client server system. Although the technology of P2P system itself is very useful, it has the problem in respect of security or copyright. In the typical P2P application Winny, the file with fear of copyright infringement, such as music and a movie, and the file in which the malware was mixed are circulating. Therefore, in this study, the P2P file distribution system which introduced the mobile agent who makes the safety of P2P system higher is proposed. Moreover, the availability of the proposal system implemented using the mobile agent development framework (AgentSpace) is verified.