著者
佐藤 匡 瀬山 邦明 田島 健
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じる呼吸器疾患である。一方、近年本邦において急速に普及している加熱式タバコの毒性に関する評価は定まっておらず科学的実証の社会的ニーズが高まっている。本研究では、従来のタバコ煙に対する肺傷害の解析システムを用いて、加熱式タバコと従来のタバコ煙曝露との比較検討を行い、長期的な加熱式タバコ使用の呼吸器系に与える影響についての新しいエビデンスを創生することを目的とする。
著者
贄田 高弘 今井 稚菜 田島 健太郎 黛 太佑 横澤 美咲 樋口 大輔
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.O-33, 2020

<p>【目的】健常者において、ライデルセイファー音叉を用いた振動覚検査法(RS法)の検者内・検者間信頼性を明らかにすることを目的とした。</p><p>【方法】検者は理学療法士5人(経験年数2 〜10年)とし、被検者は健常成人20人(男性16人、女性4人、29.2±6.2歳)とした。RS法で用いるRS音叉の頭部には0 〜8の目盛りがあり(数値が大きいほど振動が弱い)、被検者が振動を感じなくなった時点の目盛りを読み取った。従来法として、音叉を検査部位に当ててから被検者が振動を感じなくなった時点までの時間(感知法)と被検者が合図した時点から振動が停止した時点までの時間(不感知法)を測定した。音叉は右内果にあてた。検者内信頼性は1 人の被検者に対し、特定の検者1人が1週間以上の間隔をあけて2度、3種の振動覚検査を5回ずつ行った。次に、検者間信頼性は1人の被検者に対し、任意の3人の検者がそれぞれ3種の振動覚検査を5回ずつ行った。ICC(1,2)とICC(2,3)を算出した。</p><p>【倫理的配慮】高崎健康福祉大学倫理審査委員会の承認を得た(3064号)。対象者には本研究の説明し、同意を得た。</p><p>【結果】検者内信頼性で20人に行った各10回述べ200回の検査値は、RS法が7.7±0.6(5 〜8)点、感知法が18.0± 3.7(10.6 〜30.5)秒、不感知法が8.1±2.8(1.3 〜14.1)秒であった。ICC(1,2)はRS法が0.77(95%信頼区間 0.43 〜0.91)、感知法が0.65(0.12 〜0.86)、不感知法が 0.81(0.52 〜0.92)であった。ICC(2,3)はRS法が 0.85(0.69 〜0.94)、感知法が0.85(0.70 〜0.94)、不感知法が0.59(0.61 〜0.83)であった。</p><p>【考察】感知法と不感知法はRS法と比較して検者内信頼性または検者間信頼性で劣っていた。これは、検者内でも音叉を叩く強さが一定でなかったことや、検者間で終了時点の判断にばらつきを認めたことによると推察された。</p><p>【まとめ】ライデルセイファー音叉による振動覚検査は検者内、検者間信頼性共に担保できる方法である。</p>
著者
田島 健次
出版者
THE SOCIRETY OF RUBBER SCIENCE AND TECHNOLOGYY, JAPAN
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.12, pp.406-411, 2012 (Released:2013-08-02)
参考文献数
14
被引用文献数
1

Cellulose is the most abundant biopolymer in nature and is utilized in a wide variety of industries. Although plants produce the most cellulose, some animals and bacteria also produce cellulose. Acetobacter (=Gluconacetobacter), which is a Gram-negative bacterium, produces cellulose called bacterial cellulose (BC) from glucose on the surface of a culture medium. Even in plants, there is little knowledge concerning the mechanisms of cellulose biosynthesis. Due to its ease of handling, Acetobacter xylinum (A. xylinum) has been studied as a model organism of cellulose production. BC has exceptional physicochemical properties, such as ultrafine reticulated structure, high crystallinity, high tensile strength, high hydrophilicity, moldability during formation, and biocompatibility, although its chemical structure is the same as those of the cellulose produced by plants and algae. These remarkable characteristics are of interest for the development and manufacture of a wide range of materials, such as food matrices, dietary fiber, acoustic membranes, special biomaterials. In this article, I introduce cellulose synthesis by bacteria (features and applications) and the synthetic mechanism of BC.
著者
秋山 美紀 田島 健
出版者
日経BP社
雑誌
日経ドラッグインフォメーションpremium
巻号頁・発行日
no.172, pp.28-30, 2012-02

日本版PHR(personal health record)を目指す政府の「どこでもMY病院」構想で、具現化の旗頭に選ばれた「電子版お薬手帳」。薬局関係者から大きな期待を集めている。昨年夏まで、政府IT戦略本部の「医療情報化に関するタスクフォース」のメンバーとして、本構想の策定にも携わった慶應義塾大学の秋山氏に、電子版お薬手帳の将来像を聞いた。
著者
武藤 彰宣 坂本 裕子 田島 健一郎 後藤 邦康
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.92, no.7, pp.535-540, 1997-07-15
被引用文献数
3

糖化力測定キットを用い清酒醪中の糖化力の測定を行った。当測定キットは醪中のグルコース及びエタノールによる影響は受けずに,醪中の糖化力の変化を十分に測定することが可能であった。醪中の糖化力は醪初期(掛米投入後24時間前後)にピークを持ち,中期以降(7~10日前後)から麹抽出液から推定される値になり,漸減する傾向を示した。この減少率より醪中で初期の糖化力が半減するには30~40日必要であることが分かった。実地醪では醪後半から予測される糖化力に影響する留醪の割合は4割前後で,留麹投入以前の麹の糖化力も醪の経過に大きい影響を与えるものと考えられた。個々の投入段階の麹を分析する方法よりも,実用レベルでは留時の水麹の試料を用いることにより,段仕込みの影響を考慮せず,醪中期以降の糖化力を推定することが実用的であった。