著者
松田 豊稔 小田川 裕之 歌丸 集 川野 光則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.266, pp.187-192, 2011-10-20

Absorption and scattering of visible light by a cluster of nano-sized metal particles is numerically considered in connection with localized surface plasmons. The numerical technique employed here is based on the Generalized Multipole Technique (GMT) in which the fields inside and outside the particles are expanded in spherical vector wave functions. We first confirm the dipolar plasmon resonance in a nano-sized gold particle: the expansion coefficients of the 1^<st>-order spherical mode exhibit the characteristic of resonance when localized surface plasmons are excited on the nanoparticles. Next, we investigate the interaction between the surface plasmon modes on the nano-particles. It is well-know, that is, n that the interaction has large influence on the scattering and absorption of light by a cluster of nano-sized metal particles.
著者
辻 大俊 クレーシ ジャミールアーマド 小田川 裕之 山之内 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, pp.508-509, 1997-03-06

近年、弾性表面波(SAW)フィルタは携帯電話やPHSを始めとする移動体通信機器用として注目されている。現在それらに割り当てられている周波数帯は0.8〜2.2GHzであり、それに対応するものが開発されている。将来無線通信の分野が発展しより高い周波数帯が用いられた場合、その周波数帯で動作できるSAWフィルタが求められる。また10GHz帯で動作する信号処理デバイスの展開も考えられ、この周波数帯の研究は重要である。またトランスバーサル型SAWフィルタ及び同信号処理用変換器では、低損失化・通過域でのリップルの低減のためにすだれ状電極(IDT)の一方向性化が不可欠である。これまでに様々な方法が提案されているが、その中に膜厚差のあるスプリット電極が挙げられる。これをナローギャップ化した構造(1)を10GHz帯で作製し、その結果を考察したので報告する。
著者
中村 僖良 山田 顕 小田川 裕之
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、高結合KNbO_3圧電結晶について、ECR酸素ビームとPLD(パルスレーザデポジション)を組み合わせた独自の方法により、高品質な単結晶膜をエピタキシャル成長させることを目指している。本年度の成果概要を以下に示す。1.Nd:YAGレーザ4倍波を用いるPLDにECR酸素ビームを組み合わせた膜成長法を採用して(110)MgOおよびSrTiO_3基板上に膜成長を行い、擬立方晶(001)配向のKNbO_3膜の成長に成功した。2.ECR酸素ビームを導入した場合と単なる酸素ガスを導入した場合について実験を行い、ECR酸素ビームが膜成長に有効であることを明らかにし、酸素圧力、ECRパワー、基板温度などの最適条件を求めた。また、膜の組成比をEDSにより調べた結果、ターゲット組成比K:Nbが1:1よりも2:1の場合の方がK/Nb【approximately equal】1.0の良い膜が得られることがわかった。3.X線ロッキングカーブ測定を行い、半値幅FWHMの膜厚依存性を明らかにした。4.ポールフィギュア測定により、膜がエピ成長していることを検証し、基板との面内方位関係を決定した。5.X線回折用高温アタッチメントを用いてKNbO_3結晶と基板の格子定数の温度による変化を調べるとともに、成長時および冷却する際の相転移点通過時における基板との格子定数の関係で決まる面方位との関係について考察した。6.参考のため、格子定数がほぼ同じBaTiO_3強誘電薄膜を同じ方法で作成・評価して比較検討した。7.膜の導電率を測定し、10^6Ωcmと比較的高いことがわかった。またD-Eヒステリシス曲線を測定し、強誘電性を確認した。8.薄膜の圧電性の評価を行い、超高周波厚み縦振動の電気機械結合係数k_tは約27%であることがわかった。9.相転移点付近でポーリングすることにより2種類の90°ドメインからなる有極性マルチドメインを形成し、その圧電特性などを調べて圧電性がエンハンスされることを明らかにした。