著者
水嶋 英治 吉田 右子 白井 哲哉 宇陀 則彦 逸村 裕 大庭 一郎 坂口 哲男 原 淳之 平久江 祐司 松村 敦
出版者
筑波大学
雑誌
21世紀図書館情報専門職養成研究基盤アーカイブ構築:図書館情報専門職の再検討
巻号頁・発行日
pp.1-139, 2017-03-31

筑波大学図書館情報メディア系には、日本の図書館専門職養成の中核的機関の一つであった図書館情報大学(現筑波大学図書館情報メディア系/知識情報・図書館学類)およびその前身校の約一世紀にわたる図書館専門職養成の沿革にかかわる歴史的資料が残されている。本研究ではこれらの資料を対象に、図書館専門職にかかわる包括的なコレクションを整備し、利用のための仕組みを実装した「21世紀図書館情報学アーカイブズ」のプロトタイプモデルを構築した。さらにこのアーカイブを用いて、歴史資料コレクションのアーカイビングにかかわる技術的・社会的課題について総合的に検討するとともに、20世紀の日本の図書館界を俯瞰的に把握し館種を超えたマクロな視座から、図書館専門職の歴史的再検討を試みた。
著者
水嶋 英治 吉田 右子 宇陀 則彦 白井 哲哉 逸村 裕 大庭 一郎 阪口 哲男 原 淳之 平久江 祐司 松村 敦
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究はアーカイブ技術を導入し「21世紀図書館情報専門職養成研究基盤アーカイブ」を構築するとともに日本の図書館専門職養成史を再検討することを目的とする。筑波大学図書館情報メディア系の前身組織関係資料の解明に向け、図書館情報専門職教育関係史料に関して包括的研究を実施した。本研究で遂行した研究課題は(1)文献資料・実物資料の精査と電子化のための選別・整理および文献資料補足のための聞き取り調査(2)現物資料の整理・展示および組織化、文献資料の部分的電子化、多言語インタフェース設計(3)図書館職養成史に関わる現物資料群の同定とアーカイブ活用可能性の検討(4)図書館情報学教育史の批判的再検討である。
著者
白井 哲哉
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要. アーカイブズ研究篇 (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.9, pp.43-67, 2013-03

本稿は、アーカイブズ学における史料管理論の観点から、地域で展開される被災文化遺産救出態勢の構築のあり方を考察したものである。具体的には、東日本大震災被災地における活動実践の分析を通じ、現地における救出態勢の構築過程を解明するとともに、今後に向けた課題を提出することを目的とした。分析対象として、東日本大震災の被災地である茨城県で被災文化遺産救出活動に従事する茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク準備会(茨城史料ネット)を主に取り上げ、同じく福島県で活動に従事するふくしま歴史資料保存ネットワーク(ふくしま史料ネット)を比較対象とした。両者の活動実践を分析した結果、地域における救出活動のにない手は、資料救出・保全ネットワーク、地方自治体、地方自治体の博物館施設・専門的職員、研究団体・研究者、ボランティア参加者の五者に区分可能となった。これにより地域における被災文化遺産の救出体勢の構築は、資料救出・保全ネットワークを結節点とする二方向で理解することができた。最後に、資料所在悉皆調査の推進、官民連携の観点から県別史料協と資料救出・保全ネットワークの連携、「歴史資料の現地保存主義」の再検討、の3点を課題に掲げた。In this study, I discussed away to make preparations to rescue cultural heritages and important historical documents from damages by disasters in Japanese local communities from the point of view of archives. I analyzed two cases of rescue activities practice for damaged cultural heritages in Ibalaki Prefecture and Fukushima Prefecture. I both cases, a volunteer organization named Network for Preserving Historical Materials has a central role.From the results of this analysis, it became possible to understand the participants of the rescue activities by grouping them; local governments, specialists of cultural heritages (i.e. curators and archivists) in local governments, historical researchers, volunteer organizations, individual volunteers. In the future in order to rescue damaged cultural heritages from disaster areas promptly, there is a need to enhance collaboration between local governments and volunteer organizations. Finally, I proposed a solution for the issue.
著者
白井 哲哉
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要. アーカイブズ研究篇 (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.9, pp.43-67, 2013-03

本稿は、アーカイブズ学における史料管理論の観点から、地域で展開される被災文化遺産救出態勢の構築のあり方を考察したものである。具体的には、東日本大震災被災地における活動実践の分析を通じ、現地における救出態勢の構築過程を解明するとともに、今後に向けた課題を提出することを目的とした。分析対象として、東日本大震災の被災地である茨城県で被災文化遺産救出活動に従事する茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク準備会(茨城史料ネット)を主に取り上げ、同じく福島県で活動に従事するふくしま歴史資料保存ネットワーク(ふくしま史料ネット)を比較対象とした。両者の活動実践を分析した結果、地域における救出活動のにない手は、資料救出・保全ネットワーク、地方自治体、地方自治体の博物館施設・専門的職員、研究団体・研究者、ボランティア参加者の五者に区分可能となった。これにより地域における被災文化遺産の救出体勢の構築は、資料救出・保全ネットワークを結節点とする二方向で理解することができた。最後に、資料所在悉皆調査の推進、官民連携の観点から県別史料協と資料救出・保全ネットワークの連携、「歴史資料の現地保存主義」の再検討、の3点を課題に掲げた。In this study, I discussed away to make preparations to rescue cultural heritages and important historical documents from damages by disasters in Japanese local communities from the point of view of archives. I analyzed two cases of rescue activities practice for damaged cultural heritages in Ibalaki Prefecture and Fukushima Prefecture. I both cases, a volunteer organization named Network for Preserving Historical Materials has a central role.From the results of this analysis, it became possible to understand the participants of the rescue activities by grouping them; local governments, specialists of cultural heritages (i.e. curators and archivists) in local governments, historical researchers, volunteer organizations, individual volunteers. In the future in order to rescue damaged cultural heritages from disaster areas promptly, there is a need to enhance collaboration between local governments and volunteer organizations. Finally, I proposed a solution for the issue.
著者
白井 哲哉 中野 泰 綿拔 豊昭 高江洲 昌哉
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では、中心研究領域「公文書アーカイブズ構造分析研究」と副次的研究領域「公文書アーカイブズ情報分析研究」及び「公文書リテラシー分析研究」を設定して研究活動を展開した。その成果について、前者では旧町村役場文書群の構造及び作成(編綴)過程に関する新たな知見が得られた。後者では旧町村役場文書群が有する学術的情報の学術的価値が大いに解明されるとともに、今後の公文書リテラシー研究にとっての基礎的な知見を得ることができた。